ロシアの仲介によりヒムス市内における反体制武装集団最後の牙城ワアル地区で、戦闘員の退去、ロシア軍憲兵隊の進駐などを骨子とする停戦合意が成立(2017年3月12日)

ヒムス県では、ドゥラル・シャーミーヤ(3月12日付)、クッルナー・シュラカー(3月12日付)などによると、シリア政府との交渉を続けてきたヒムス市ワアル地区の交渉団(文民委員会)が、シリア駐留ロシア軍(フマイミーム航空基地)の保証のもと停戦に合意した。

ヒムス市ワアル地区は、市内最後の反体制武装集団の支配地域。

この停戦合意は、①ワアル地区で抵抗を続けてきた反体制武装集団戦闘員とその家族のうち退去を希望する者の退去(退去開始は来週)、②シリア軍によるワアル地区への包囲の解除と人道通商回廊の開設、③ロシア軍憲兵隊、シリア警察、総合情報部による治安活動、を骨子とするという。

複数の活動家によると、この合意によって退去が見込まれているのは、戦闘員400~500人を含む1,500人ほどで、退去先は、トルコ軍の全面支援を受けるハワール・キリス作戦司令室が実効支配するアレッポ県ジャラーブルス市方面、シャーム解放機構、シャーム自由人イスラーム運動などが乱立するイドリブ県方面、ヒムス県北部方面になる予定だという。

なお、この停戦合意は、シャーム解放機構やシャーム自由人イスラーム運動などからなる反体制武装集団の包囲に置かれているイドリブ県フーア市、カファルヤー町からの住民らの避難をイランが合わせて求めているため、履行に若干の遅れが予想されるという。

AFP, March 12, 2017、AP, March 12, 2017、ARA News, March 12, 2017、Champress, March 12, 2017、al-Durar al-Shamiya, March 12, 2017、al-Hayat, March 13, 2017、Iraqi News, March 12, 2017、Kull-na Shuraka’, March 12, 2017、al-Mada Press, March 12, 2017、Naharnet, March 12, 2017、NNA, March 12, 2017、Reuters, March 12, 2017、SANA, March 12, 2017、UPI, March 12, 2017などをもとに作成。

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