ヨルダンの死海北部のリゾート地スワイマでアラブ連盟首脳会議が開催された。
シリア情勢をめぐって、議長国を務めたヨルダンの国王アブドゥッラー2世は、シリア危機の政治的解決と同国の統一の維持の必要を強調するとともに、シリア難民最大の受け入れ国である自国の窮状を訴えた。
これに対して、サウジアラビアのサルマーン・ビン・アブドゥルアズィーズ国王は、国連安保理決議第2254号履行を通じた紛争解決を訴えた。
一方、エジプトのアブドゥルファッターフ・スィースィー大統領は、危機解決に向けた協議において善い兆候が見られているとしたうえで、ジュネーブでの和平協議への支持を表明した。
カタールのタミーム・ビン・ハマド国王は、シリア国内での停戦が強制移住(反体制武装集団の退去)などの報復を伴うべきではないと主張するとともに、「混乱と独裁への回帰」を拒否すると述べた。
会議で採択された閉幕声明は、シリアに関して「シリア危機において唯一可能な解決策はシリアのすべての当事者が参加するかたちでの政治的解決」であると強調した。
AFP, March 29, 2017、AP, March 29, 2017、ARA News, March 29, 2017、Champress, March 29, 2017、al-Hayat, March 30, 2017、Iraqi News, March 29, 2017、Kull-na Shuraka’, March 29, 2017、al-Mada Press, March 29, 2017、Naharnet, March 29, 2017、NNA, March 29, 2017、Reuters, March 29, 2017、SANA, March 29, 2017、UPI, March 29, 2017などをもとに作成。
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