ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は、ヴラジミール・プーチン大統領を議長とする国家安全保障会議を招集し、米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯へのミサイル攻撃への対応を協議したと発表した。
ペスコフ報道官によると、プーチン大統領をはじめとする会合出席者は、米軍のミサイル攻撃を「国際法違反」と非難したうえで、ロシアと米国の二国間関係が損なわれたことへの懸念を表明する一方、は、「テロとの戦い」においてシリア軍を支援するため、シリア領内でのロシア軍の作戦継続にかかる諸問題について対応を協議したという。
また会合に先立って、プーチン大統領は、米軍のミサイル攻撃に関して「こじつけに基づく主権国家に対する攻撃、国際法違反で、イラクでの民間人の犠牲から国際社会の注意をそらそうとする行為」と非難した。
一方、ロシア外務省は「米国が巡航ミサイルでの攻撃を予め準備していたことは明らかだ…。どの専門家にとっても、攻撃実施決定がイドリブ県(ハーン・シャイフーン市)での事件発生前になされていたことは明白で、事件は力を誇示するための口実として利用された」と声明で非難した。
スプートニク・ニュース(4月7日付)などが伝えた。
AFP, April 7, 2017、AP, April 7, 2017、ARA News, April 7, 2017、Champress, April 7, 2017、al-Hayat, April 8, 2017、Iraqi News, April 7, 2017、Kull-na Shuraka’, April 7, 2017、al-Mada Press, April 7, 2017、Naharnet, April 7, 2017、NNA, April 7, 2017、Reuters, April 7, 2017、SANA, April 7, 2017、Sputnik News, April 7, 2017、UPI, April 7, 2017などをもとに作成。
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