ラフマーン軍団の支配下だった東グータ地方アルバイン市一帯から戦闘員ら4,956人が退去する一方、イスラーム軍が支配を続けるドゥーマー市から住民の脱出続く(2018年3月26日)

ダマスカス郊外県では、SANA(3月26日付)によると、24、25日に続いて、東グータ地方のアルバイン市、ザマルカー町、アイン・タルマー村、ダマスカス県ジャウバル区で活動を続けてきた反体制武装集団の戦闘員と家族の退去作業が行われ、戦闘員1,185人を含む4,956人が大型バス74台に分乗して、同地をあとにした。

24、25日にアルバイン市、ザマルカー町、アイン・タルマー村、ジャウバル区から退去した戦闘員と家族の数は6,416人。

al-Durar al-Shamoiya, March 26, 2018

なお、『ハヤート』(3月27日付)によると、ラフマーン軍団が支配していた東グータ地方南西部の反体制武装集団の戦闘員の総数は約4,500人、うちシャーム自由人イスラーム運動(シリア解放戦線)の戦闘員が1,400人で、シャーム解放機構の戦闘員も若干いるという。

また、イスラーム軍の支配下にあるドゥーマー市からワーフィディーン・ゴラン高原難民キャンプに開設されている人道回廊を経由して、住民多数が新たにシリア政府支配地域に脱出し、シリア軍、シリア赤新月社に保護された。

さらに、ラフマーン軍団の支配下にあった東グータ地方アルバイン市で、武装集団に拉致されていた人質・捕虜6人をシリア軍が解放した。

SANA, March 26, 2018

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(3月26日付)によると、シリア軍がイスラーム軍の支配下にあるドゥーマー市を砲撃し、住民9人が負傷した。

AFP, March 26, 2018、ANHA, March 26, 2018、AP, March 26, 2018、al-Durar al-Shamiya, March 26, 2018、al-Hayat, March 27, 2018、Reuters, March 26, 2018、SANA, March 26, 2018、UPI, March 26, 2018などをもとに作成。

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