ダルアー県でロシア・シリア両軍の攻撃続く(2018年6月28日)

ダルアー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(6月28日付)によると、ロシア・シリア両軍の戦闘機がタイバ町を爆撃し、10人が死亡した。

両軍戦闘機はまた、ムサイフラ町を爆撃し、20人近くが死亡した。

犠牲者のほとんどはいずれも子供だという。

これに関連して、シリア人権監視団は、県東部および南東部に対するロシア・シリア両軍の爆撃で、子供6人を含む市民24人が死亡、病院3カ所が利用不能となったと発表した。

また、ナーフタ村では、仕掛け爆弾の爆発によりシリア軍の車輌に乗っていた兵士12人が死亡したという。

なお、同監視団によると、19日に激化したダルアー県での戦闘での市民の死者数は93人に達しているとのこと。

一方、SANA(6月28日付)によると、シリア軍が県東部でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と抗戦し、戦略的要衝のスッカル丘を制圧し、ウンム・ワラド村とジュビーブ村(スワイダー県)を結ぶ反体制武装集団の兵站路を遮断した。

シリア軍はまた、ダルアー市ダルアー・バラド地区、難民キャンプ地区、旧税関地区などで、反体制武装集団との戦闘を続けた。

他方、南部中央作戦司令室はテレグラムのアカウントを通じて、ウマル地対地ロケット弾を投入するなどして、ナーフタ村奪還に向けた戦闘を開始したと発表した。

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クナイトラ県では、SANA(6月28日付)によると、シリア軍がジャッバー村一帯に進攻した反体制武装集団を撃退した。

AFP, June 28, 2018、ANHA, June 28, 2018、AP, June 28, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 28, 2018、al-Hayat, June 29, 2018、Reuters, June 28, 2018、SANA, June 28, 2018、UPI, June 28, 2018などをもとに作成。

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