ロシア軍戦闘機がイドリブ県カファルヤー町などを爆撃し、10人が死亡(2019年3月22日)

イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(3月22日付)によると、ロシア軍戦闘機が、カファルヤー町の住宅街を爆撃し、子供3人と女性1人を含む10人が死亡、子供13人と女性1人を含む27人が負傷した。

カファルヤー町は隣接するフーア市とともに、12イマーム派(シーア派)が多く住んでいたが、2015年以降シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構などの包囲を受け、2018年半ばまでに住民全員がシリア政府支配地域に避難、その後は旧反体制派支配地域から退去した反体制武装集団とその家族が移住していた。

ロシア軍はまた、ハーン・シャフーン市、スィフヤーン村に対しても爆撃を行ったが、被害者は出なかった。

https://youtu.be/Bn5Mjx0je3o

ドゥラル・シャーミーヤによると、ロシア軍はまた、ハマー県北部に対しても爆撃、その際、マサースィナ村にあるシリア軍の検問所を誤爆したという。

SANA(3月22日付)によると、シリア軍がフワイン村、ウンム・ジャラール村、ファルジャ村、ウンム・ハラーヒール村からハマー県北部のシリア政府支配地域に潜入しようとしたシャーム解放機構などの反体制武装集団に対して砲撃を行った。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を11件(アレッポ県2件、ハマー県1件、イドリブ県2件、ラタキア県6件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を43件(アレッポ県6件、ハマー県24件、イドリブ県7件、ラタキア県6件)確認した。

AFP, March 22, 2019、ANHA, March 22, 2019、AP, March 22, 2019、al-Durar al-Shamiya, March 22, 2019、al-Hayat, March 23, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, March 22, 2019、Reuters, March 22, 2019、SANA, March 22, 2019、UPI, March 22, 2019などをもとに作成。

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