シリアのアル=カーイダから離反したヌールッディーン・ザンキー運動はトルコの求めに応じ、組織を解体し、国民軍マジド軍団第3旅団として再編(2019年3月25日)

ヌールッディーン・ザンキー運動は声明を出し、組織を完全解体し、国民軍のマジド軍団第3旅団として再編したと発表した。

『イェニ・シャファク』(1月30日付)は、ヌールッディーン・ザンキー運動が1月にシャーム解放機構との抗争に敗れ、トルコのアレッポ県アフリーン郡に敗走した際、トルコ軍高官らとの会合で、組織を再編するように求められていたと報じていたが、完全解体と第3旅団への再編はこれに応じた動き。

ヌールッディーン・ザンキー運動は、「穏健な反体制派」としてドナルド・トランプ前米政権の支援を受け、アレッポ市などで活動していた組織。

2016年末に同市が同市東部地区がシリア政府の支配下に復帰して以降は、イドリブ県やアレッポ県西部に活動の場を移し、2017年1月にシャーム解放機構の設立に参加していたが、その後脱退した。

2018年半ばには、シャーム軍団が中心となって結成した国民解放戦線にシャーム自由人イスラーム運動とともに加入し、トルコの傘下に身を置くようになったが、今年1月にシャーム解放機構との抗争に敗れ、イドリブ県を中心とする反体制派支配地域を追われた。

AFP, March 26, 2019、ANHA, March 26, 2019、AP, March 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, March 26, 2019、al-Hayat, March 27, 2019、Reuters, March 26, 2019、SANA, March 26, 2019、UPI, March 26, 2019、Yeni Safak, March 26, 2019などをもとに作成。

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