ダマスカス県バルザ区の引き渡しに協力した後に拘束されていた反対武装集団幹部3人が東グータ地方への燃料や食糧品の密売で得た富を政府に譲渡し釈放される(2019年5月30日)

サウト・アースィマ(5月30日付)は、ダマスカス県バルザ区でシリア政府との和解に応じた後、拘束されていた反体制武装集団の元幹部3人が最近になって釈放されたと伝えた。

釈放されたのは、アブー・マフジューブ、アブー・フサード・ハバシー、そしてアブー・アシード・ムールーを名のる3人。

アブー・マフジューブなる男性は、バルザ区を拠点として活動していた第1旅団の司令官で、シリア軍の同地への引き渡しに協力、同じく第1師団のサミール・シャフルール氏(通称ミンシャール)、ムアーウィヤ・ビカーイー氏(通称アブー・バフル)とともに2018年1月のロシアのソチでのシリア国民対話大会の参加者候補にもなったが、その後拘束されていた。

アブー・フアード・ハバシー氏は第1旅団の副司令官で、バルザ区やダマスカス郊外県東グータ地方への燃料の密売を担い、巨額の富を手に入れ、アブー・マフジューブとともにバルザ区引き渡しに協力していた。

アブー・サイード・ムールーはサミール・シャフルール氏に近い人物で、バルザ区、東グータ地方への食糧品の密売を担っていた。

3人はシリア政府との協議の末、財産の一部を政府に譲渡することで釈放されたという。

AFP, May 30, 2019、ANHA, May 30, 2019、AP, May 30, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 30, 2019、al-Hayat, May 31, 2019、Reuters, May 30, 2019、SANA, May 30, 2019、Sawt al-‘Asima, May 30, 2019、SOHR, May 30, 2019、UPI, May 30, 2019などをもとに作成。

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