前日に続いてイドリブ県、アレッポ県でアサド政権打倒とシャーム解放機構退去を求めるデモ発生。シャーム解放機構はこれを強制排除、「シリア革命」を唱導する一部サイトはこれを報じず(2019年9月2日)

イドリブ県では、スマート・ニュース(9月2日付)、オリエント・ニュース(9月2日付)、イナブ・バラディー(9月3日付)によると、サラーキブ市での前日のデモに呼応するかたちで、マアッラト・ヌウマーン市、アリーハー市、カフルタハーリーム町、ビンニシュ市でアサド政権打倒と、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構とシリア救国内閣の退去を求めるデモが行われた。

マアッラト・ヌウマーン市でのデモ参加者は数十人、アリーハー市は約200人、カフルタハーリーム町は約20人、ビンニシュ市は約15人。

デモ参加者は、シャーム解放機構のアブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者を「米国の手先」などと批判した。

同様デモは、アレッポ県のアターリブ市でも発生し、約600人が参加したが、シャーム解放機構は実弾を発射し、これを強制排除した。

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なお、1日のサラーキブ市でのデモも含めて、シャーム解放機構に近いイバー・ネット、「シリア革命」を唱導するザマーン・ワスルは、シャーム解放機構に対するデモについて一切報じていない。

AFP, September 2, 2019、ANHA, September 2, 2019、AP, September 2, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 2, 2019、‘Inab Baladi, September 3, 2019、Orient News, September 2, 2019、Reuters, September 2, 2019、SANA, September 2, 2019、Shabaka Iba’ al-Ikhbariya, September 2, 2019、SMART News, September 2, 2019、SOHR, September 2, 2019、UPI, September 2, 2019、Zaman al-Wasl, September 2, 2019などをもとに作成。

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