トルコ軍の支援を受けるハワール・キリス作戦司令室のメンバー多数がシリア軍に投降(2017年6月9日)

アレッポ県では、SANA(6月9日付)によると、「ユーフラテスの盾作戦」に参加した武装集団(ハワール・キリス作戦司令室所属組織)メンバー多数が、武器と車輌ごとシリア軍に投降、2016年政令第15号に従って恩赦を受け、放免となった。

投降した武装集団メンバーの一人でアブー・ハイルを名乗る人物によると、投降したメンバーに対する恩赦は3回に分けて行われたという。

アブー・ハイルはまた、投降の理由として、「トルコが行っているシリア占領計画を、我々は拒否する。我々はトルコの奴隷なることはない」と述べたという。

SANA, June 9, 2017

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シリア人権監視団によると、投降したのはマンビジュ自由人旅団。

AFP, June 9, 2017、AP, June 9, 2017、ARA News, June 9, 2017、Champress, June 9, 2017、al-Hayat, June 10, 2017、June 11, 2017、Kull-na Shuraka’, June 9, 2017、al-Mada Press, June 9, 2017、Naharnet, June 9, 2017、NNA, June 9, 2017、Reuters, June 9, 2017、SANA, June 9, 2017、UPI, June 9, 2017などをもとに作成。

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シリア軍は有志連合の進軍を阻むかたちで米軍が不法占拠するタンフ国境通行所(ヒムス県)北西部のイラク国境地帯を制圧(2017年6月9日)

ヒムス県では、SANA(6月9日付)によると、シリア軍が「同盟者」とともに県北東部の砂漠地帯をタンフ国境通行所北東部に向けて進軍し、イラク国境に到達した。

シリア軍消息筋によると、イラク国境に到達した部隊は、ダーイシュ(イスラーム国)を排除し、同地に拠点を築いたという。

シリア軍がイラク国境地帯を制圧するのは、2011年に「アラブの春」がシリアに波及し、反体制派が国境地帯を掌握して以降、これが初めて。

シリア軍によるタンフ国境通行所北東部の国境地帯では、米軍の支援を受ける「ハワール・キリス作戦司令室」(自由シリア軍砂漠諸派、「土地は我らのものだ」作戦司令室)がザクフ地区にダーイシュ(イスラーム国)との戦いに向けた前哨基地を設置したと発表していた。

だが、シリア軍によるイラク国境地帯掌握により、タンフ国境通行所を不法に占拠し、同地からダイル・ザウル県方面に進軍を計画していた米軍主導の有志連合は、進路を阻まれたことになる。

syria.liveuamap.com, June 9, 2017
Wikipedia, June 9, 2017

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ダイル・ザウル県では、SANA(6月9日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル市南部のパノラマ交差点一帯、第137旅団基地一帯、ブガイリーヤ村、ワーディー・サルダ一帯のダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆した。

AFP, June 9, 2017、AP, June 9, 2017、ARA News, June 9, 2017、Champress, June 9, 2017、al-Hayat, June 10, 2017、Kull-na Shuraka’, June 9, 2017、al-Mada Press, June 9, 2017、Naharnet, June 9, 2017、NNA, June 9, 2017、Reuters, June 9, 2017、SANA, June 9, 2017、UPI, June 9, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合はタンフ国境通行所北西のザクフ地区でシリア軍とイランの民兵の車列を再び爆撃(2017年6月9日)

ヒムス県では、米軍の支援を受ける「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室(自由シリア軍砂漠諸派、「土地は我らのものだ」作戦司令室)を主導する殉教者アフマド・アブドゥー軍団のサイード・サイフ報道官がクッルナー・シュラカー(6月9日付)に対し、米国主導の有志連合が県南東部のタンフ国境通行所の北東約70キロの地点に位置するザクフ地区で、シリア軍とイランの民兵組織の車列を爆撃したことを明らかにした。

また、革命特殊任務軍のバラー・ファーリス報道官は、有志連合が爆撃した車列に関して、30台以上の車輌から構成されていたとしたうえで、前日に親政権武装勢力の無人航空機が情報収集していたザクフ地区に接近しようとしたと述べた。

AFP, June 9, 2017、AP, June 9, 2017、ARA News, June 9, 2017、Champress, June 9, 2017、al-Hayat, June 10, 2017、Kull-na Shuraka’, June 9, 2017、al-Mada Press, June 9, 2017、Naharnet, June 9, 2017、NNA, June 9, 2017、Reuters, June 9, 2017、SANA, June 9, 2017、UPI, June 9, 2017などをもとに作成。

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米軍の支援を受ける「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室はダマスカス郊外県東部のムサイトマ丘を新たに制圧したと発表(2017年6月9日)

ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(6月9日付)によると、米軍の支援を受ける「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室(自由シリア軍砂漠諸派、「土地は我らのものだ」作戦司令室)を主導する東部獅子軍が、県東部砂漠地帯のムサイトマ丘(ビイル・カスブ地区西部)をシリア軍、親政権武装勢力と交戦の末に制圧したと発表した。

AFP, June 9, 2017、AP, June 9, 2017、ARA News, June 9, 2017、Champress, June 9, 2017、al-Hayat, June 10, 2017、Kull-na Shuraka’, June 9, 2017、al-Mada Press, June 9, 2017、Naharnet, June 9, 2017、NNA, June 9, 2017、Reuters, June 9, 2017、SANA, June 9, 2017、UPI, June 9, 2017などをもとに作成。

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トルコ軍の支援を受けるハワール・キリス作戦司令室がアイン・アラブ(コバネ)市近郊のYPG主体のシリア民主軍の拠点を砲撃(2017年6月9日)

アレッポ県では、ARA News(6月9日付)によると、トルコ軍の支援を受けるハワール・キリス作戦司令室がアイン・アラブ(コバネ)市郊外のシュユーフ・タフターニー町、シュフーフ・ファウカーニー町一帯の西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍拠点を砲撃した。

AFP, June 9, 2017、AP, June 9, 2017、ARA News, June 9, 2017、Champress, June 9, 2017、al-Hayat, June 10, 2017、Kull-na Shuraka’, June 9, 2017、al-Mada Press, June 9, 2017、Naharnet, June 9, 2017、NNA, June 9, 2017、Reuters, June 9, 2017、SANA, June 9, 2017、UPI, June 9, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合はラッカ市で白リン弾を使用(2017年6月9日)

ダーイシュ(イスラーム国)の戦果を喧伝するアアマーク通信(6月9日付)は、米軍主導の有志連合がラッカ市に対する爆撃で白リン弾を使用したと伝え、その画像(https://youtu.be/qjJy7BpF1Ac)を公開した。

白リン弾は、シリア・ロシア両軍も、反体制派(アル=カーイダ系のシャーム解放機構、シャーム自由人イスラーム運動などを含む)に対して使用しており、「樽爆弾」とともにその残虐性、無差別性が非難を受けてきた。

Youtube, June 9, 2017
Youtube, June 9, 2017
Youtube, June 9, 2017
Youtube, June 9, 2017

 

AFP, June 9, 2017、AP, June 9, 2017、ARA News, June 9, 2017、Champress, June 9, 2017、al-Hayat, June 10, 2017、Kull-na Shuraka’, June 9, 2017、al-Mada Press, June 9, 2017、Naharnet, June 9, 2017、NNA, June 9, 2017、Reuters, June 9, 2017、SANA, June 9, 2017、UPI, June 9, 2017などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はラッカ市内西部のスバーヒーヤ地区を制圧(2017年6月9日)

ラッカ県では、クッルナー・シュラカー(6月9日付)によると、「ユーフラテスの怒り」作戦を続行する西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がラッカ市西側入口から市内に突入、ダーイシュ(イスラーム国)との交戦の末にスバーヒーヤ地区を制圧した。

シリア民主軍はまた、ラッカ市東部のマシュラブ地区を完全制圧したと発表した。

AFP, June 9, 2017、AP, June 9, 2017、ARA News, June 9, 2017、Champress, June 9, 2017、al-Hayat, June 10, 2017、Kull-na Shuraka’, June 9, 2017、al-Mada Press, June 9, 2017、Naharnet, June 9, 2017、NNA, June 9, 2017、Reuters, June 9, 2017、SANA, June 9, 2017、UPI, June 9, 2017などをもとに作成。

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マアッラト・ヌウマーン市(イドリブ県)で第13師団粛清に抗議するデモ発生、シャーム解放機構は実弾でこれを強制排除(2017年6月9日)

イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(6月9日付)によると、シャーム解放機構による第13師団の粛清に対する抗議デモがマアッラト・ヌウマーン市で発生し、シャーム解放機構は住民に対して実弾を発砲するなどして、デモを強制排除した。

デモには住民数百人が参加、サッルージー・モスク近くにあるシャーム解放機構の検問所に押し寄せた参加者に対して、シャーム解放機構が発砲し、2人が負傷した。

Youtube, June 9, 2017
Youtube, June 9, 2017

AFP, June 9, 2017、AP, June 9, 2017、ARA News, June 9, 2017、Champress, June 9, 2017、al-Hayat, June 10, 2017、Kull-na Shuraka’, June 9, 2017、al-Mada Press, June 9, 2017、Naharnet, June 9, 2017、NNA, June 9, 2017、Reuters, June 9, 2017、SANA, June 9, 2017、UPI, June 9, 2017などをもとに作成。

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アル=カーイダ系のシャーム解放機構がマアッラト・ヌウマーン市(イドリブ県)で第13師団を粛清(2017年6月9日)

イドリブ県では、シャーム解放機構に近いイバー通信(6月9日付)が伝えたところによると、シャーム解放機構は、県南部のマアッラト・ヌウマーン市を制圧し、同市の治安任務に当たっていた「自由警察」駐在所長のムハンハド・ハッシャーン氏と第13師団司令官のムハンナド・シャフナ氏を逮捕したと発表した。

また、両氏のほかにも、第13師団のタイスィール・サマーヒー大佐ら多数の戦闘員を逮捕、また第13師団の本部・拠点を掌握、これをもって、同市内で行っていた「腐敗分子」に対する追撃作戦を停止したと付言した。

ハッシャーン氏とシャフナ氏らは、シャーム解放機構のマアッラト・ヌウマーン市における司令官の一人であるアクラム・トゥルク氏の息子のアフマド・フスニー・トゥルク氏を拘束、殺害(7日)した容疑で逮捕され、近く法廷で審理が行われるという。

AFP, June 9, 2017、AP, June 9, 2017、ARA News, June 9, 2017、Champress, June 9, 2017、al-Hayat, June 10, 2017、Kull-na Shuraka’, June 9, 2017、al-Mada Press, June 9, 2017、Naharnet, June 9, 2017、NNA, June 9, 2017、Reuters, June 9, 2017、SANA, June 9, 2017、UPI, June 9, 2017、Wakala Iba’ al-Ikhbariya, June 9, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは9件の停戦違反を、トルコ側は8件の違反を確認(2017年6月9日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(6月9日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を9件確認したと発表した。

ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側の監視チームが確認した停戦違反は、ダマスカス県・ダマスカス郊外県で4件、ダルアー県で2件、ハマー県で3件発生した。

またトルコ側の監視チームも8件(ダルアー県3件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県1件、ヒムス県3件、ハマー県1件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

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一方、過去24時間に、イドリブ県、ダマスカス郊外県の24カ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。

これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は1,571市町村、武装組織の数は219組織に達したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, June 9, 2017をもとに作成。

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米主導の有志連合は6月8日、ラッカ市近郊、タンフ国境通行所近郊で11回の爆撃を実施(2017年6月9日)

米中央軍(CENTCOM)は、6月8日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して19回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は11回で、タンフ国境通行所近郊(2回)、ラッカ市近郊(9回)で実施された。

CENTCOM, June 9, 2017をもとに作成。

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