イスラエル軍は占領下のゴラン高原からシリア領内のシリア軍拠点を再び砲撃(2017年6月28日)

イスラエル軍のアヴィハイ・アドライ(Avichay Adraee)報道官は、「ゴラン高原北部」に配置されているシリア軍の迫撃砲台からイスラエル領内(占領下ゴラン高原)に対して砲撃が行われたことへの報復として、同砲台を攻撃したと発表した。

バアス市一帯では、シャーム解放機構や「自由シリア軍」からなるムハンマド軍による攻撃が激化しており、イスラエル軍はシリア軍と戦うムハンマド軍を支援するかたちでシリア領内に対して散発的な攻撃を繰り返す一方、28日には占領下のゴラン高原一帯を「軍事閉鎖地域」に指定している。

これに関して、ARA News(6月29日付)は、イスラエル軍が28日夜、クナイトラ県東サムダーニーヤ村にあるシリア軍とヒズブッラーの砲台複数基を砲撃した、と伝えた。

イスラエル軍が、クナイトラ県北部でムハンマド軍と戦闘を続けるシリア軍を攻撃したのは過去1週間でこれが3回目。

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なお、『ハヤート』(6月30日付)によると、シリア領内からの砲弾が着弾したとき、ベンヤミン・ネタニヤフ首相は、戦闘地域から約20キロの距離に位置する入植地カツリーン村に滞在していた。

AFP, June 29, 2017、AP, June 29, 2017、ARA News, June 29, 2017、Champress, June 29, 2017、al-Hayat, June 30, 2017、Kull-na Shuraka’, June 29, 2017、al-Mada Press, June 29, 2017、Naharnet, June 29, 2017、NNA, June 29, 2017、Reuters, June 29, 2017、SANA, June 29, 2017、UPI, June 29, 2017などをもとに作成。

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ヒムス市郊外で大きな爆発、反体制派はシリア軍・ヒズブッラー拠点に対する米軍のミサイル攻撃だと主張(2017年6月28日)

ヒムス県では、クッルナー・シュラカー(6月28日付)によると、ヒムス市東部郊外のウーラース地区で大きな爆発が発生した。

爆発の原因は不明だが、ドゥラル・シャーミーヤ(6月28日付)は複数の反体制派消息筋の話として、爆発は米軍が撃ったトマホーク・ミサイルによるもので、ヒズブッラーやシリア軍防空大隊が展開する地域が標的となったと伝えた。

AFP, June 28, 2017、AP, June 28, 2017、ARA News, June 28, 2017、Champress, June 28, 2017、al-Durar al-Shamiya, June 28, 2017、al-Hayat, June 29, 2017、Kull-na Shuraka’, June 28, 2017、al-Mada Press, June 28, 2017、Naharnet, June 28, 2017、NNA, June 28, 2017、Reuters, June 28, 2017、SANA, June 28, 2017、UPI, June 28, 2017などをもとに作成。

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シャーム自由人イスラーム運動はイドリブ県でダーイシュの細胞を摘発(2017年6月28日)

イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(6月28日付)によると、シャーム自由人イスラーム運動報道官のウマル・ハッターブ氏がテレグラムを通じて、イドリブ県東部郊外一帯でダーイシュ(イスラーム国)の細胞を壊滅したことを明らかにした。

AFP, June 28, 2017、AP, June 28, 2017、ARA News, June 28, 2017、Champress, June 28, 2017、al-Hayat, June 29, 2017、Kull-na Shuraka’, June 28, 2017、al-Mada Press, June 28, 2017、Naharnet, June 28, 2017、NNA, June 28, 2017、Reuters, June 28, 2017、SANA, June 28, 2017、UPI, June 28, 2017などをもとに作成。

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マクガーク米大統領特使はトルコの圧力が強まるなかラッカ県北部に入り、YPG主体のシリア民主軍、ラッカ文民評議会と非公開会合(2017年6月28日)

トルコが、ラッカ市解放後に西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊主導のシリア民主軍に供与した武器の回収を米国に強く求め、アレッポ県北西部の軍備を増強するなか、ブレット・マクガーク米大統領特使がシリア領内に入り、ラッカ県北部のアイン・イーサー市にあるシリア民主軍の本部で、同軍司令官、ラッカ文民評議会メンバーと2時間にわたり非公式会合を行った。

マクガーク特使には、ロバート・ジョーンズ有志連合副司令官らが同行した。

ラッカ文民評議会のアブドゥッラー・アルヤーン共同議長は、ARA News(6月28日付)に対して、「28日に予定されている会合は公開されるだろう」としつつ、会合での協議内容については「重要な議題が議論された」と述べるだけで、言及を避けた。

ARA News, June 28, 2017

 

AFP, June 28, 2017、AP, June 28, 2017、ARA News, June 28, 2017、Champress, June 28, 2017、al-Hayat, June 29, 2017、Kull-na Shuraka’, June 28, 2017、al-Mada Press, June 28, 2017、Naharnet, June 28, 2017、NNA, June 28, 2017、Reuters, June 28, 2017、SANA, June 28, 2017、UPI, June 28, 2017などをもとに作成。

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ロシアのラヴロフ外務大臣「米国がシリア政府軍を先制攻撃したら、適切且つ威厳をもって対応する」(2017年6月28日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、ドイツのグマール・ガブリエル外務大臣との会談後の記者会見で、シリア情勢について触れ、そのなかでアサド政権が新たな化学兵器攻撃を準備しているとの米ホワイト・ハウス報道官の発言に関して、「挑発行為」と非難、「米国がシリア政府軍に対して先制攻撃を行ったら、適切に、そして威厳をもって対応する」と述べた。

ARA News(6月28日付)が伝えた。

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またロシアのマリア・ザハロワ外務省報道官は、ホワイト・ハウス報道官の発言に関して、「米国は世論に自らの主張の真相について開示していない…。イラクでも前例がある…。世界はブッシュ政権が国民を騙して、イラク政府が大量破壊兵器を保有していると主張したのを目の当たりにしている」と述べた。

AFP, June 28, 2017、AP, June 28, 2017、ARA News, June 28, 2017、Champress, June 28, 2017、al-Hayat, June 29, 2017、Kull-na Shuraka’, June 28, 2017、al-Mada Press, June 28, 2017、Naharnet, June 28, 2017、NNA, June 28, 2017、Reuters, June 28, 2017、SANA, June 28, 2017、UPI, June 28, 2017などをもとに作成。

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所属不明の戦闘機がダルアー県西部でダーイシュに忠誠を誓うハーリド・ブン・ワリード軍の拠点を爆撃(2017年6月28日)

ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(6月28日付)によると、所属不明の戦闘機が、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓い、シャーム解放機構、シャーム自由人イスラーム運動を含む反体制武装集団と抗争を続けるハーリド・ブン・ワリード軍の支配下にあるジッリーン村を空爆、ハーリド・ブン・ワリード軍の戦闘員多数が死傷、拠点複数カ所が破壊された。

この空爆でハーリド・ブン・ワリード軍司令官のアブー・ハーシム・リファーイー氏が死亡した。

AFP, June 28, 2017、AP, June 28, 2017、ARA News, June 28, 2017、Champress, June 28, 2017、al-Hayat, June 29, 2017、Kull-na Shuraka’, June 28, 2017、al-Mada Press, June 28, 2017、Naharnet, June 28, 2017、NNA, June 28, 2017、Reuters, June 28, 2017、SANA, June 28, 2017、UPI, June 28, 2017などをもとに作成。

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トルコ軍はロジャヴァの中心拠点アフリーン市(アレッポ県北西部)一帯のYPG拠点を砲撃(2017年6月28日)

アレッポ県では、SNN(6月28日付)などによると、トルコ軍が西クルディスタン移行期民政局の拠点都市であるアフリーン市郊外のカスタル・ジンドゥー村、マーリキーヤ村、マルアナーズ村、ヴィーラート・カーディー村、アイン・ダクナ村一帯にある人民防衛隊拠点を砲撃した。

AFP, June 28, 2017、AP, June 28, 2017、ARA News, June 28, 2017、Champress, June 28, 2017、al-Hayat, June 29, 2017、Kull-na Shuraka’, June 28, 2017、al-Mada Press, June 28, 2017、Naharnet, June 28, 2017、NNA, June 28, 2017、Reuters, June 28, 2017、SANA, June 28, 2017、SNN, June 28, 2017、UPI, June 28, 2017などをもとに作成。

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クナイトラ県でシリア軍とアル=カーイダ系組織が交戦、ダマスカス郊外県ではシリア軍がラフマーン軍団、イスラーム軍とそれぞれ交戦(2017年6月28日)

クナイトラ県では、クッルナー・シュラカー(6月28日付)によると、ロシア軍戦闘機がナブア・サフル村を空爆し、住民7人が死亡した。

また、シリア人権監視団によると、シリア軍、親政権武装勢力がバアス市およびハーン・アルナバ市一帯で、シャーム解放機構や「自由シリア軍」からなるムハンマド軍と交戦した。

一方、SANA(6月28日付)によると、シリア軍が予備部隊とともに、クナイトラ市、ニシサムダーニーヤ村にあるシャーム解放機構の拠点を攻撃した。

なお、ムハンマド軍の作戦司令室は声明を出し、「あなたしかいない、アッラーよ」の戦いでこれまでにシリア軍兵士と親政権民兵108人を殺害したと発表した。

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ダルアー県では、シャーム解放機構が主導する「堅固な建造物」作戦司令室は、ダルアー市マンシヤ地区一帯での「屈辱でなく死を」作戦で、これまでにシリア軍将兵、親政権民兵350人以上を殺害したと発表した。

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ダマスカス県・ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(6月28日付)によると、シリア軍がザマルカー町、アイン・タルマー村一帯、ジャウバル区を空爆、反体制武装集団(ラフマーン軍団)と交戦した。

また、シリア人権監視団によると、シリア軍はまた、イスラーム軍が勢力を維持するフーシュ・ダワーヒラ村一帯を空爆した。

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ハマー県では、SANA(6月28日付)によると、反体制武装集団がムハルダ火力発電所を砲撃、発電所が利用不能となった。

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アレッポ県では、SANA(6月28日付)によると、反体制武装集団がアレッポ市内のハラブ・ジャディーダ地区、ザフラー地区を砲撃した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がサアン・アスワド村各所を砲撃した。

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フセイン国際連合人権高等弁務官「6月だけでラッカ市での戦闘、爆撃で民間人173人が死亡」(2017年6月28日)

ザイド・フセイン国際連合人権高等弁務官は、ラッカ市情勢に関して、6月だけで民間人173人が死亡したことを明らかにした。

犠牲となった民間人は、同市を支配下に置くダーイシュ(イスラーム国)と西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の地上戦、米軍主導の有志連合による空爆の犠牲者だという。

ARA News(6月28日付)が伝えた。

AFP, June 28, 2017、AP, June 28, 2017、ARA News, June 28, 2017、Champress, June 28, 2017、al-Hayat, June 29, 2017、Kull-na Shuraka’, June 28, 2017、al-Mada Press, June 28, 2017、Naharnet, June 28, 2017、NNA, June 28, 2017、Reuters, June 28, 2017、SANA, June 28, 2017、UPI, June 28, 2017などをもとに作成。

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ラッカ市内でYPG主体のシリア民主軍とダーイシュの戦闘続く(2017年6月28日)

ラッカ県では、ARA News(6月28日付)によると、ラッカ市内東部のラウダ地区で、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

AFP, June 28, 2017、AP, June 28, 2017、ARA News, June 28, 2017、Champress, June 28, 2017、al-Hayat, June 29, 2017、Kull-na Shuraka’, June 28, 2017、al-Mada Press, June 28, 2017、Naharnet, June 28, 2017、NNA, June 28, 2017、Reuters, June 28, 2017、SANA, June 28, 2017、UPI, June 28, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合はクラスター爆弾を使用してダイル・ザウル県の村を爆撃、民間人40人以上を殺害(2017年6月28日)

ダイル・ザウル県では、SANA(6月28日付)によると、米主導の有志連合がダーイシュ(イスラーム国)支配下のマヤーディーン市近郊のダブラーン村を空爆し、民間人40人以上(そのほとんどが女性と子供)が死亡した(シリア人権監視団によると30人以上が死亡)。

ユーフラテス・ポスト(6月28日付)によると、この空爆で有志連合はクラスター爆弾を使用したという。

AFP, June 28, 2017、AP, June 28, 2017、ARA News, June 28, 2017、Champress, June 28, 2017、Euphrates Post, June 28, 2017、al-Hayat, June 29, 2017、Kull-na Shuraka’, June 28, 2017、al-Mada Press, June 28, 2017、Naharnet, June 28, 2017、NNA, June 28, 2017、Reuters, June 28, 2017、SANA, June 28, 2017、UPI, June 28, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はヒムス県東部でダーイシュに対する掃討作戦を継続(2017年6月28日)

ヒムス県では、SANA(6月28日付)によると、シリア軍が「同盟者」とともにダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討作戦を継続し、アーラーク油田東部の拠点複数カ所を制圧した。

一方、シリア人権監視団によると、ダーイシュは、シリア政府支配下のマクサル・ヒサーン村、ジュッブ・ジャッラーフ町を砲撃した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(6月28日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル市南部の第137連隊基地一帯、バルーク丘一帯、パノラマ交差点一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

シリア軍はまた、ダイル・ザウル市ラシュディーヤ地区、ハウィーカ地区、フワイジャト・サクル、旧空港地区、ジャフラ村、工業地区、ウルフィー地区、アイヤーシュ村、ハジーフ村、ブーライル村、ダイル・ザウル航空基地一帯のダーイシュ拠点を空爆した。

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『ハヤート』(6月29日付)は、複数の消息筋の話として、アサド大統領が、ムワッファク・アスアド少将に代えて、ラフィーク・シハーダ少将を東部地区方面(ダイル・ザウル県、ハサカ県、ラッカ県)司令官に任命した、と伝えた。

AFP, June 28, 2017、AP, June 28, 2017、ARA News, June 28, 2017、Champress, June 28, 2017、al-Hayat, June 29, 2017、Kull-na Shuraka’, June 28, 2017、al-Mada Press, June 28, 2017、Naharnet, June 28, 2017、NNA, June 28, 2017、Reuters, June 28, 2017、SANA, June 28, 2017、UPI, June 28, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは8件の停戦違反を、トルコ側は7件の違反を確認(2017年6月28日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(6月28日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を8件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県4件、ラタキア県4件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも7件(ダルアー県2件、クナイトラ県1件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県4件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, June 28, 2017をもとに作成。

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米主導の有志連合は6月27日、ダイル・ザウル市近郊、ラッカ市近郊で27回の爆撃を実施(2017年6月28日)

米中央軍(CENTCOM)は、6月27日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して32回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は27回で、ブーカマール市近郊(3回)、シャッダーディー市近郊(3回)、ダイル・ザウル市近郊(3回)、ラッカ市近郊(18回)で実施された。

CENTCOM, June 28, 2017をもとに作成。

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