アフマド・ムアーッズ・ハティーブ氏は最高交渉委員会を批判し、脱会を宣言(2017年6月16日)

アフマド・ムアーッズ・ハティーブ氏は、サウジアラビアが支援する在外反体制活動家を主体とする最高交渉委員会からの脱会を発表した。

ハティーブ氏は、シリア革命反体制勢力国民連立の元代表で、現在は無所属活動家。

ハティーブ氏がサフワーン・アッカーシュ書記長に宛てた書状によると、脱会を決意したのは数ヶ月前だったが、事態が好転することに期待して発表を見送ってきたという。

脱会の理由として、ハティーブ氏は意思決定の曖昧さ、透明性の欠如、相矛盾した姿勢の断続、ヴィジョンの欠如、ジュネーブ会議への代表団選出の方法の曖昧さなどを挙げている。

Kull-na Shuraka’, June 18, 2017

AFP, June 18, 2017、AP, June 18, 2017、ARA News, June 18, 2017、Champress, June 18, 2017、al-Hayat, June 19, 2017、Kull-na Shuraka’, June 18, 2017、al-Mada Press, June 18, 2017、Naharnet, June 18, 2017、NNA, June 18, 2017、Reuters, June 18, 2017、SANA, June 18, 2017、UPI, June 18, 2017などをもとに作成。

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イドリブ県政治委員会はアル=カーイダ系のシャーム解放機構とシャーム自由人イスラーム運動に活動家や「自由シリア軍」メンバーの釈放を求める(2017年6月16日)

イドリブ県政治委員会を名乗る組織は声明を出し、アル=カーイダ系組織のシャーム解放機構とシャーム自由人イスラーム運動に対して、活動家や「自由シリア軍」メンバーに対する恣意的逮捕を停止し、逮捕者を釈放するよう求めた。

Kull-na Shuraka’, June 17, 2017

 

AFP, June 17, 2017、AP, June 17, 2017、ARA News, June 17, 2017、Champress, June 17, 2017、al-Hayat, June 18, 2017、Kull-na Shuraka’, June 17, 2017、al-Mada Press, June 17, 2017、Naharnet, June 17, 2017、NNA, June 17, 2017、Reuters, June 17, 2017、SANA, June 17, 2017、UPI, June 17, 2017などをもとに作成。

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米軍の支援を受ける東部獅子軍は、アル=カーイダへの爆撃を阻止すべく、スワイダー県のシリア軍航空基地を砲撃、ヘリコプター6機と武器弾薬庫を破壊(2017年6月16日)

スワイダー県では、SNN(6月16日付)によると、米軍の支援を受ける「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室(自由シリア軍砂漠諸派、「土地は我らのものだ」作戦司令室)を主導する東部獅子軍が、県東部のバリー航空基地に対してグラード・ロケット弾100発以上を撃ち込み、シリア軍のヘリコプター6機と「樽爆弾」などを収納している武器弾薬庫を破壊した。

バリー航空基地は、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が主導する「堅固な建造物」作戦司令室の支配下にあるダルアー市南部一帯に対する空爆の主要拠点の一つ。

AFP, June 16, 2017、AP, June 16, 2017、ARA News, June 16, 2017、Champress, June 16, 2017、al-Hayat, June 17, 2017、Kull-na Shuraka’, June 16, 2017、al-Mada Press, June 16, 2017、Naharnet, June 16, 2017、NNA, June 16, 2017、Reuters, June 16, 2017、SANA, June 16, 2017、SNN, June 16, 2017、UPI, June 16, 2017などをもとに作成。

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イドリブ県各所でシャーム解放機構幹部への暗殺が続発、サウジ人幹部のムハイスィニー氏も狙われる(2017年6月16日)

イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(6月16日付)によると、イドリブ市内のアブー・ザッル・ギファーリー・モスク前で、ファトフ軍の実質的統括者でシャーム解放機構幹部メンバーと目されるサウジアラビア人説教師アウドゥッラー・ムハイスィニー氏が乗っていた車が自爆攻撃を受けた。

自爆攻撃は、ムハイスィニー氏はモスクで金曜礼拝を終え、車に乗った直後に行われ、ムハイスィニー氏の随行者1人が死亡、複数が負傷した。

ムハイスィニー氏自身は無事だった。

一方、サルミーン市では、シャーム解放機構の司令官アブドゥルハリーム・シャイフ・ディーブ氏が何者かの発砲を受けて、殺害された。

また、タッルアーダ村でも、ダーナー市の判事の一人イブラーヒーム・サーリフ氏が何者かに射殺された。

このほか、クッルナー・シュラカー(6月17日付)によると、ジルス・シュグール市郊外のビダーマー町近郊で、第1沿岸師団所属の砲兵連隊のムハンマド・アリー司令官が乗った車が何者かの襲撃を受け、アリー司令官と運転手が殺害された。

AFP, June 16, 2017、AP, June 16, 2017、ARA News, June 16, 2017、Champress, June 16, 2017、al-Hayat, June 17, 2017、Kull-na Shuraka’, June 16, 2017、June 17, 2017、al-Mada Press, June 16, 2017、Naharnet, June 16, 2017、NNA, June 16, 2017、Reuters, June 16, 2017、SANA, June 16, 2017、UPI, June 16, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はロジャヴァ支配下のタブカ市南部郊外一帯でダーイシュに対する掃討作戦を続行(2017年6月16日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍と親政権武装勢力が、西クルディスタン移行期民政局の支配下にあるタブカ市南部郊外一帯で、ダーイシュ(イスラーム国)と激しく交戦、ハマー県のサラミーヤ市、イスリヤー村とラッカ市を結ぶ幹線道路沿いの4地区を新たに制圧した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(6月16日付)によると、シリア軍がバルーク丘一帯、ダイル・ザウル市北西部のラッカ橋一帯、パノラマ交差点一帯、ハウィーカ地区、ラシュディーヤ地区、旧空港地区、ブガイリーヤ村で、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆・砲撃した。

シリア軍はまた、ハトラ村、ムッラート村のダーイシュ拠点を空爆した。

AFP, June 16, 2017、AP, June 16, 2017、ARA News, June 16, 2017、Champress, June 16, 2017、al-Hayat, June 17, 2017、Kull-na Shuraka’, June 16, 2017、al-Mada Press, June 16, 2017、Naharnet, June 16, 2017、NNA, June 16, 2017、Reuters, June 16, 2017、SANA, June 16, 2017、UPI, June 16, 2017などをもとに作成。

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ロシアのラヴロフ外務大臣「バグダーディー殺害を100%確認することはできない」(2017年6月16日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、ラオスの外務大臣とのモスクワでの会談後の記者会見で、シリア情勢について言及、そのなかで米軍が不法に占拠しているヒムス県タンフ国境通行所に設置された基地に高機動ロケット砲システム(HIMARS)を配備したことは「不当だ」と非難した。

ラブロフ外務大臣は「我々が得ている情報に基づいて、政治的文脈全般を踏まえると、この地域(タンフ国境通行所)には、ダーイシュ(イスラーム国)に属するいかなる集団もいないと言える。だから、ロケット砲システムの展開は、「テロとの戦い」にとって無用だ」と述べるとともに、こうした行為が、「シリア軍とイラク軍による連携や治安回復を許さない武装集団を作り出そうとする試みだ」と非難した。

一方、ダーイシュの指導者アブー・バクル・バグダーディーを空爆で殺害したとするロシア国防省の発表については、「そのニュースを耳にしたが、その信憑性を100%確認することはできない」としたうえで、「バグダーディーが殺害されたとの情報の意味を誇張すべきでない…。この種のテロ集団の指導者を殺害するためのあらゆる攻撃が大きな関心を集めてきた…。だが、この手の集団は、指導者が殺害されても、すぐに活動、態勢、そして戦闘能力を回復してきた」と付言した。

SANA, June 16, 2017

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ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官も、ヴラジミール・プーチン大統領が国防省からバグダーディー氏殺害の情報を確認している旨報告を受けたと述べた。

AFP, June 16, 2017、AP, June 16, 2017、ARA News, June 16, 2017、Champress, June 16, 2017、al-Hayat, June 17, 2017、Kull-na Shuraka’, June 16, 2017、al-Mada Press, June 16, 2017、Naharnet, June 16, 2017、NNA, June 16, 2017、Reuters, June 16, 2017、RT, June 16, 2017、SANA, June 16, 2017、UPI, June 16, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省はロシア軍の爆撃でダーイシュの指導者バグダーディー氏が死亡したとの情報の確認作業を行っていると発表(2017年6月16日)

ロシア国防省は、ダーイシュ(イスラーム国)の指導者アブー・バクル・バグダーディー氏が、ラッカ市南部郊外に対するロシア軍の空爆で死亡したとの情報の確認作業を行っている、と発表した。

RT(6月15日付)によると、Su-35とSu-34からなるロシア空軍の航空部隊は5月28日午前0時30分頃から、ダーイシュの司令拠点を爆撃し、いわゆる「南部回廊」を経由したラッカ市からの撤退・退去について協議するための会合に集散していた前線司令官約30人と戦闘員300人あまりを殺害し、「確認中の情報によると、バグダーディー氏はこの会議も参加しており、爆撃で殺害された」という。

また、声明では、バグダーディー氏のほか、ラッカ州の司令官(アミール)を務めるアブー・ハーッジ・ミスリー氏、ラッカ市・スフナ市(ヒムス県)間の地域に展開する部隊の司令官を務めるイブラーヒーム・ナーイフ・ハーッジ氏、治安機関の責任者を務めるスライマーン・シャウワーフ氏も死亡したという。

Ministry of Defence of Russian Federation, June 16, 2017

 

AFP, June 16, 2017、AP, June 16, 2017、ARA News, June 16, 2017、Champress, June 16, 2017、al-Hayat, June 17, 2017、Kull-na Shuraka’, June 16, 2017、al-Mada Press, June 16, 2017、Naharnet, June 16, 2017、NNA, June 16, 2017、Reuters, June 16, 2017、RT, June 16, 2017、SANA, June 16, 2017、UPI, June 16, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はダルアー市一帯、アレッポ市西部郊外一帯でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦(2017年6月16日)

ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(6月16日付)によると、革命軍がシリア軍の無人偵察機を撃墜した。

また、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団(「堅固な建造物」作戦司令室)が声明を出し、ダルアー市内での戦闘で、イラン人顧問とヒズブッラー・メンバー1人、アフガン人戦闘員3人を殺害したと主張した。

スマート・ニュース(6月16日付)によると、シリア軍と思われる戦闘機が、ダルアー市内各所を3回にわたり空爆、またシリア軍ヘリコプターが「樽爆弾」14発を投下、地上部隊が地対地ミサイル14発で砲撃した。

一方、SANA(6月16日付)によると、反体制武装集団がナイーマ変電所を砲撃し、施設が利用不能となった。

SANA, June 16, 2017

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ダマスカス県では、クッルナー・シュラカー(6月16日付)によると、シリア軍がジャウバル区に対して17回以上の空爆を実施した。

シリア人権監視団によると、シリア軍はまたジャウバル区に対して20発以上の迫撃砲を撃ち込んだという。

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アレッポ県では、ARA News(6月16日付)によると、シリア軍と親政権武装勢力がアレッポ市西部郊外の反体制武装集団(シャーム解放機構など)の拠点に対して砲撃を再開した。

AFP, June 16, 2017、AP, June 16, 2017、ARA News, June 16, 2017、Champress, June 16, 2017、al-Hayat, June 17, 2017、Kull-na Shuraka’, June 16, 2017、al-Mada Press, June 16, 2017、Naharnet, June 16, 2017、NNA, June 16, 2017、Reuters, June 16, 2017、SANA, June 16, 2017、SMART News, June 16, 2017、UPI, June 16, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは11件の停戦違反を、トルコ側は10件の違反を確認(2017年6月16日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(6月16日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を11件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県5件、ダルアー県1件、ラタキア県2件、ハマー県3件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも10件(ダルアー県2件、ハマー県1件、ヒムス県2件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県5件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

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一方、過去24時間にイドリブ県の7ヵ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。

これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は1,626市町村、武装組織の数は219組織に達したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, June 16, 2017をもとに作成。

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米主導の有志連合は6月15日、ラッカ市近郊、ダイル・ザウル市近郊などで29回の爆撃を実施(2017年6月16日)

米中央軍(CENTCOM)は、6月15日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して35回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は29回で、ブーカマール市近郊(3回)、ダイル・ザウル市近郊(6回)、ラッカ市近郊(20回)で実施された。

CENTCOM, June 16, 2017をもとに作成。

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