マティス米攻防長官はラッカ市解放後もYPGに武器供与を続けることを示唆(2017年6月27日)

ジェームズ・マティス米国防長官は、ドイツに向かう機内で、ラッカ市解放後に米国が西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に供与した武器・装備を回収するかとの記者団からの問いに対して、回収に前向きな姿勢を示しつつも、武器供与継続に含みを持たせた。

マティス国防長官は、「我々はできることをする…、我々は戦闘中でも(武器を)回収・修理するだろう。彼ら(シリア民主軍)に必要ないものが生じれば、我々は彼らにとって必要なものに高官する…。この問題は次の任務によるだろう。つまり、ラッカ市解放後も戦闘が終わることはないということだ」と述べた。

『ハヤート』(6月28日付)が伝えた。

AFP, June 27, 2017、AP, June 27, 2017、ARA News, June 27, 2017、Champress, June 27, 2017、al-Hayat, June 28, 2017、Kull-na Shuraka’, June 27, 2017、al-Mada Press, June 27, 2017、Naharnet, June 27, 2017、NNA, June 27, 2017、Reuters, June 27, 2017、SANA, June 27, 2017、UPI, June 27, 2017などをもとに作成。

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米ホワイト・ハウス報道官「アサド政権が新たに化学兵器攻撃を準備している可能性を示す証拠がある」(2017年6月27日)

米ホワイト・ハウスのショーン・マイケル・スパイサー報道官は、会見でシリア情勢について触れ、そのなかでアサド政権が新たに化学兵器攻撃を準備している可能性を示す証拠がある、と主張した。

スパイサー報道官は「アサド政権によって再び化学兵器攻撃が準備されている可能性(potential preparations)があることを確認し、(実際に行われれば)無実の子供を含む多くの民間人を死に至らしめることになろう」と述べた。

そのうえで「アサド氏が化学兵器を使用して再び大量殺戮攻撃を行えば、彼とその家族は大きな代償を払わされることになるだろう」と脅迫した。

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ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は、スパイサー報道官の発言に関して、「根拠のない嫌疑を拒否する」と非難した。

アリー・ハイダル国民和解担当国務大臣は、スパイサー報道官の発言に関して、AP(6月27日付)に対して、シリア軍が過去にも未来にも、そしてテロ組織に対してさえも化学兵器を使用することはないと反論した。

AFP, June 27, 2017、AP, June 27, 2017、ARA News, June 27, 2017、Champress, June 27, 2017、al-Hayat, June 28, 2017、Kull-na Shuraka’, June 27, 2017、al-Mada Press, June 27, 2017、Naharnet, June 27, 2017、NNA, June 27, 2017、Reuters, June 27, 2017、SANA, June 27, 2017、UPI, June 27, 2017などをもとに作成。

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ムスタファー・トゥラース元国防大臣が滞在先パリの病院で長い闘病生活の末に死去(2017年6月27日)

ムスタファー・トゥラース元国防大臣が滞在先パリの病院で長い闘病生活の末に死去した。

長男のフィラース・トゥラース氏がフェイスブックを通じて明らかにした。

トゥラース元国防大臣は、1932年にヒムス県ラスタン市で生まれ、航空士官学校時代にハーフィズ・アサド元大統領と知り合い、国防大臣、軍武装部隊副司令官、一等中将、副首相として、長らくその「腹心」を務めた。

バッシャール・アサド大統領への権力移譲を主導したのもトゥラース元国防大臣で、2004年に定年で公職を退くまで、現大統領を補佐した。

同氏は、ビジネスマンのフィラース氏、次男で共和国護衛隊の士官だったマナーフ・トゥラース氏が政権を離反したことを受け、シリアを離れ、パリに滞在していたが、息子たちの離反を快く思っていなかったことで知られている。

クッルナー・シュラカー(6月27日付)、『ハヤート』(6月28日付)などが伝えた。

Kull-na Shuraka’, June 27, 2017

AFP, June 27, 2017、AP, June 27, 2017、ARA News, June 27, 2017、Champress, June 27, 2017、al-Hayat, June 28, 2017、Kull-na Shuraka’, June 27, 2017、al-Mada Press, June 27, 2017、Naharnet, June 27, 2017、NNA, June 27, 2017、Reuters, June 27, 2017、SANA, June 27, 2017、UPI, June 27, 2017などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はラッカ市東部でダーイシュと交戦(2017年6月27日)

ラッカ県では、ARA News(6月27日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が市内東部の工業地区、同市東部郊外のシャーヒル村でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

AFP, June 27, 2017、AP, June 27, 2017、ARA News, June 27, 2017、Champress, June 27, 2017、al-Hayat, June 28, 2017、Kull-na Shuraka’, June 27, 2017、al-Mada Press, June 27, 2017、Naharnet, June 27, 2017、NNA, June 27, 2017、Reuters, June 27, 2017、SANA, June 27, 2017、UPI, June 27, 2017などをもとに作成。

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クナイトラ県でアル=カーイダ系のシャーム解放機構と「自由シリア軍」の連合組織「ムハンマド軍」がシリア軍と交戦(2017年6月27日)

クナイトラ県では、『ハヤート』(6月28日付)などによると、東サムダーニーヤ村一帯で、シリア軍・親政権武装勢力が、シャーム解放機構や「自由シリア軍」からなる「ムハンマド軍」との戦いを続けた。

フルカーン軍(自由シリア軍)は東サムダーニーヤ村でシリア軍部隊(第90旅団、第4機甲師団)を要撃し、兵士11人を殺害したと発表した。

またムハンマド軍は、ビデオ声明を出し、「あなたしかいない、アッラーよ」の戦いを開始したと発表し、バアス市攻略戦で殺害したとされるシリア軍兵士の画像を公開した。

ムハンマド軍は、アル=カーイダ系組織のシャーム解放機構、タウヒード軍、フルカーン旅団、サブティーン旅団、シリア革命家戦線からなる。

シリア人権監視団によると、ムハンマド軍の攻撃に対して、シリア軍はハミーディーヤ村一帯を地対地ミサイルなどで砲撃した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がアイン・タルマー村一帯、アイン・タルマー渓谷、そしてダマスカス県ジャウバル区に至る回廊地帯で反体制武装集団(ラフマーン軍団)と交戦、同地を空爆した。

シリア軍はこの戦闘で、アイン・タルマー村に近い自動車運転学校を制圧した。

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イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(6月27日付)によると、アル=カーイダ系組織のシャーム解放機構のメンバーが乗った車の近くで爆弾が仕掛けられたオートバイが爆発し、メンバー6人が死亡した。

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ダルアー県では、SANA(6月27日付)によると、反体制武装集団がシリア政府支配下のダルアー市カーシフ地区を砲撃し、25人が負傷した。

また、クッルナー・シュラカー(6月28日付)によると、シリア軍はハーッラ町を砲撃し、6人が死亡した。

AFP, June 27, 2017、AP, June 27, 2017、ARA News, June 27, 2017、Champress, June 27, 2017、al-Hayat, June 28, 2017、Kull-na Shuraka’, June 27, 2017、June 28, 2017、al-Mada Press, June 27, 2017、Naharnet, June 27, 2017、NNA, June 27, 2017、Reuters, June 27, 2017、SANA, June 27, 2017、UPI, June 27, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はダイル・ザウル県南部の砂漠地帯でダーイシュ掃討作戦を継続(2017年6月27日)

ダイル・ザウル県では、SANA(6月27日付)によると、シリア軍が予備部隊とともに、ヒムス県東部のドゥライイーヤート地区東方の砂漠地帯でダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討作戦を継続し、同地のダーイシュ拠点複数カ所を制圧した。

シリア軍はまた、ダイル・ザウル市ハウィーカ地区、旧空港地区、ウルフィー地区のダーイシュ拠点を空爆、ラシュディーヤ地区、墓地地区、ハウィーカ地区、第137連隊基地一帯、ブガイリーヤ村でダーイシュと交戦した。

AFP, June 27, 2017、AP, June 27, 2017、ARA News, June 27, 2017、Champress, June 27, 2017、al-Hayat, June 28, 2017、Kull-na Shuraka’, June 27, 2017、al-Mada Press, June 27, 2017、Naharnet, June 27, 2017、NNA, June 27, 2017、Reuters, June 27, 2017、SANA, June 27, 2017、UPI, June 27, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合はダイル・ザウル県内のダーイシュの拘置所を爆撃し、民間人42人を殺害(2017年6月27日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合がダーイシュ(イスラーム国)支配下のマヤーディーン市を空爆し、民間人42人を含む57人が死亡した。

空爆は午前2時頃に実施され、シャームの民のヌスラ戦線(現シャーム解放機構)の元幹部のアブー・アブドゥッラー・ヌアイミー氏の屋敷一帯が標的となった。

この屋敷はダーイシュによって接収され、拘置所として使用され、民間人とダーイシュ・メンバーの受刑者が収監されていたという。

また、SANA(6月27日付)も地元消息筋やメディア筋の話として有志連合によるマヤーディーン市空爆で、民間人42人が死亡、複数が負傷したと伝えた。

AFP, June 27, 2017、AP, June 27, 2017、ARA News, June 27, 2017、Champress, June 27, 2017、al-Hayat, June 28, 2017、Kull-na Shuraka’, June 27, 2017、al-Mada Press, June 27, 2017、Naharnet, June 27, 2017、NNA, June 27, 2017、Reuters, June 27, 2017、SANA, June 27, 2017、UPI, June 27, 2017などをもとに作成。

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アサド大統領はロシア軍が駐留するフマイミーム航空基地を訪問しゲラシモフ参謀総長と会談、最新鋭兵器を視察(2017年6月27日)

アサド大統領はラタキア県ジャブラ市東部のフマイミーム航空基地(バースィル・アサド国際空港)のシリア駐留ロシア空軍司令部を訪問した。

ロシア国防省によると、アサド大統領の訪問に合わせて、ヴァレリー・ゲラシモフ参謀総長がフマイミーム航空基地入りし、大統領と会談、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構に対する「テロとの戦い」でのシリア軍とロシア空軍との連携について意見を交わした。

アサド大統領はまた、ゲラシモフ参謀総長および駐留ロシア軍司令官らとともに、基地内を視察し、ロシア空軍最新鋭戦闘機のSu-35に試乗したほか、基地に配備されている最新鋭兵器についての説明を受けた。

SANA(6月27日付)が伝えた。

SANA, June 27, 2017
SANA, June 27, 2017
SANA, June 27, 2017
SANA, June 27, 2017
SANA, June 27, 2017
SANA, June 27, 2017
SANA, June 27, 2017
SANA, June 27, 2017
SANA, June 27, 2017
SANA, June 27, 2017
SANA, June 27, 2017
SANA, June 27, 2017
SANA, June 27, 2017
SANA, June 27, 2017
SANA, June 27, 2017
SANA, June 27, 2017
SANA, June 27, 2017
SANA, June 27, 2017

AFP, June 27, 2017、AP, June 27, 2017、ARA News, June 27, 2017、Champress, June 27, 2017、al-Hayat, June 28, 2017、Kull-na Shuraka’, June 27, 2017、al-Mada Press, June 27, 2017、Naharnet, June 27, 2017、NNA, June 27, 2017、Reuters, June 27, 2017、SANA, June 27, 2017、UPI, June 27, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは9件の停戦違反を、トルコ側は8件の違反を確認(2017年6月27日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(6月27日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を9件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県8件、ラタキア県1件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも8件(イドリブ県1件、クナイトラ県1件、ダルアー県2件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県4件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, June 27, 2017をもとに作成。

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米主導の有志連合は6月26日、ダイル・ザウル市近郊、ラッカ市近郊で27回の爆撃を実施(2017年6月27日)

米中央軍(CENTCOM)は、6月26日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して31回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は27回で、ブーカマール市近郊(1回)、シャッダーディー市近郊(1回)、ダイル・ザウル市近郊(7回)、ラッカ市近郊(18回)で実施された。

CENTCOM, June 27, 2017をもとに作成。

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