ダーイシュはヒムス県タンフ国境通行所に面するイラク領内のワリード国境通行所を攻撃、有志連合が爆撃でこれを阻止(2017年6月5日)

イラクのアンバール県では、『ハヤート』(6月6日付)が同県のシャイフの一人シャアラーン・ニムラーウィー氏ら話として伝えたところによると、ヒムス県南東部のタンフ国境通行所に面するワリード国境通行所に対して、ダーイシュ(イスラーム国)が爆弾を仕掛けた車複数台で攻撃を仕掛けた。

これに対して、米主導の有志連合は、これらの車輌に対して爆撃を行い、通行所に特攻する前に破壊した。

AFP, June 5, 2017、AP, June 5, 2017、ARA News, June 5, 2017、Champress, June 5, 2017、al-Hayat, June 6, 2017、Kull-na Shuraka’, June 5, 2017、al-Mada Press, June 5, 2017、Naharnet, June 5, 2017、NNA, June 5, 2017、Reuters, June 5, 2017、SANA, June 5, 2017、UPI, June 5, 2017などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はラッカ市北西部の3カ村を新たに制圧する一方、アレッポ県北東部でトルコの支援を受ける武装集団と交戦(2017年6月5日)

ラッカ県では、ARA News(6月5日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、ラッカ市北西部のハーウィー・ハワー村、ヤアルビーヤ村、アブー・スース村を新たに制圧した。

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アレッポ県では、ARA News(6月5日付)によると、トルコ軍の支援を受けたハワール・キリス作戦司令室が西クルディスタン移行期民政局の拠点都市アフリーン市近郊のジャムラ村、ディーワー村一帯に侵攻し、人民防衛隊主体のシリア民主軍と交戦、農作物を焼き討った

AFP, June 5, 2017、AP, June 5, 2017、ARA News, June 5, 2017、Champress, June 5, 2017、al-Hayat, June 6, 2017、Kull-na Shuraka’, June 5, 2017、al-Mada Press, June 5, 2017、Naharnet, June 5, 2017、NNA, June 5, 2017、Reuters, June 5, 2017、SANA, June 5, 2017、UPI, June 5, 2017などをもとに作成。

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アレッポ市東部で反体制派によって瓦礫のなかから救出されたウムラーンくんがシリア国営テレビに出演(2017年6月5日)

アレッポ市東部地区でのシリア軍と反体制武装集団(アレッポ軍)の攻防戦が激化した2016年8月に、シリア軍の空爆によって損壊した建物のなかから救出され、アレッポ・メディア・センターが撮影した映像が世界中に配信され、一躍注目を浴びたウムラーン・ダクニーシュくんが、国営のシリア・アラブ・テレビの番組(https://www.youtube.com/watch?v=ECOtcrWgLzQ)に家族とともに出演した。

ウムラーンくんは父親と思われる男性(アブー・アリー)と兄弟と思われる子供(アブドゥッラー)と出演、ウムラーンくんを抱きかかえた父親とされる男性が当時の様子を質問され、武装集団がウムラーンくんを喧伝映像撮影のためにたびたび利用し、ウムラーンくんはその都度髪の毛を切り、名前を変えて登場されられていたなどと証言した。

ただ、アレッポ・メディア・センターが2016年8月に配信したアレッポ市カーティルジー地区でのシリア軍の空爆から救出される映像で、ウムラーンくんがなぜ実名で登場したのかについては明らかにしなかった。

Youtube, June 5, 2017

またこれに先だって、女性ニュース・キャスターのカナーナ・アッルーシュ氏と撮影された写真が政権支持者のSNSなどを通じて拡散された。

Kull-na Shuraka’, June 5, 2017

 

反体制系サイトのイナブ・バラディー(6月5日付)は、ウムラーンくんのテレビ出演に関して、クウェート・ザイン通信会社のラマダーン期間中のCMに対抗して、政権がウムラーンくんを利用したと断じた。

このCM(https://youtu.be/U49nOBFv508)では、瓦礫から救出されたウムラーンくんを模した子役が登場している。

Youtube, May 26, 2017

 

AFP, June 5, 2017、AP, June 5, 2017、ARA News, June 5, 2017、Champress, June 5, 2017、al-Hayat, June 6, 2017、‘Inab Baladi, June 5, 2017、Kull-na Shuraka’, June 5, 2017、al-Mada Press, June 5, 2017、Naharnet, June 5, 2017、NNA, June 5, 2017、Reuters, June 5, 2017、SANA, June 5, 2017、UPI, June 5, 2017などをもとに作成。

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ロジャヴァを主導する民主統一党(PYD)が政権に近い人物の登用により混乱か(2017年6月5日)

クッルナー・シュラカー(6月5日付)は、西クルディスタン移行期民政局を主導する民主統一党(PYD)内の人事改編により混乱が生じていると伝えた。

同サイトによると、もっとも最近では、西クルディスタン移行期民政局アフリーン地区の防衛委員会の委員長(防衛大臣に相当)を務めていたアブドゥー・イブラーヒーム氏が6月3日晩に辞意を表明したが、その理由は明らかにされ、また後任も示されていないという。

また、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊の報道官を務めてきたライドゥール・ハリール氏も解職され、後任に首都ダマスカスに長く居住し、シリア政府とも親密だと言われるヌーリー・マフムード氏が就任したという。

AFP, June 5, 2017、AP, June 5, 2017、ARA News, June 5, 2017、Champress, June 5, 2017、al-Hayat, June 6, 2017、Kull-na Shuraka’, June 5, 2017、al-Mada Press, June 5, 2017、Naharnet, June 5, 2017、NNA, June 5, 2017、Reuters, June 5, 2017、SANA, June 5, 2017、UPI, June 5, 2017などをもとに作成。

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米軍の支援を受ける東部獅子軍はダマスカス郊外県東部砂漠地帯でシリア軍戦闘機を撃墜(2017年6月5日)

米英軍の支援を受けヒムス県のタンフ国境通行所やヨルダンのルクバーン地区を拠点として活動する「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室(自由シリア軍砂漠諸派)を主導する東部獅子軍はツイッターを通じて声明を出し、ダクワ丘地区でシリア軍の戦闘機1機を撃墜したと発表、その写真を公開した。

撃墜した戦闘機はMiG21で、パイロットは遺体で発見されたという。

Kull-na Shuraka’, June 5, 2017
Kull-na Shuraka’, June 5, 2017

AFP, June 5, 2017、AP, June 5, 2017、ARA News, June 5, 2017、Champress, June 5, 2017、al-Hayat, June 6, 2017、Kull-na Shuraka’, June 5, 2017、al-Mada Press, June 5, 2017、Naharnet, June 5, 2017、NNA, June 5, 2017、Reuters, June 5, 2017、SANA, June 5, 2017、UPI, June 5, 2017などをもとに作成。

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シリア・ロシア両軍はダルアー市などでシャーム解放機構などからなる反体制武装集団への爆撃・砲撃を続ける(2017年6月5日)

ダルアー県では、ARA News(6月5日付)によると、シリア軍はシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が活動を続けるダルアー市の中心街(マンシヤ地区など)、タム街道地区などに対して42回の空爆を実施するとともに、「樽爆弾」855発を投下、また地対地ミサイル161発を撃ち込んだ。

また、クッルナー・シュラカー(6月5日付)によると、ロシア軍がタファス市を空爆し、住民8人が死亡した(スマート・ニュース(6月5日付)によると、32人が死傷)。
)。

さらに、スマート・ニュース(6月5日付)によると、シリア軍はまた西ガーリヤ村を空爆し、17人が死傷した。

一方、SANA(6月5日付)によると、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団(「堅固な建造物(ブンヤーン・マルスース作戦司令室)がダルアー市郊外、ナイーマ変電所一帯を砲撃し、女児1人が死亡、7人が負傷した。

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ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(6月5日付)によると、シリア軍が東グータ地方のフーシュ・ダワーヒラ村一帯で反体制武装集団(イスラーム軍など)と交戦した。

また、シリア人権監視団によると、シリア軍は、シャイフーニーヤ村、フーシュ・ダワーヒラ村一帯、ハラスター市を地対地ミサイル、迫撃砲などで砲撃した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団が撃った迫撃砲弾がジャッブーリーン村に着弾した。

これに対して、シリア軍もタルビーサ市を砲撃した。

AFP, June 5, 2017、AP, June 5, 2017、ARA News, June 5, 2017、Champress, June 5, 2017、al-Hayat, June 6, 2017、Kull-na Shuraka’, June 5, 2017、al-Mada Press, June 5, 2017、Naharnet, June 5, 2017、NNA, June 5, 2017、Reuters, June 5, 2017、SANA, June 5, 2017、SMART News, June 5, 2017、UPI, June 5, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はヒムス県東部、ダイル・ザウル市一帯などでダーイシュとの戦闘を続ける(2017年6月5日)

ヒムス県では、SANA(6月5日付)によると、シリア軍が「同盟部隊」とともに県東北部でダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討作戦を継続し、ウルヤーニーヤ村北東部に位置するターラート・アルブ地区、シャーラト・ダフルーン地区、ビイル・ダフルーン地区を制圧した。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍は県東部のタリーラ交差点一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦、またスフナ市、タイバ村、クーム村を空爆した。

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ハマー県では、SANA(6月5日付)によると、シリア軍が予備部隊とともに県東部のダーイシュ(イスラーム国)拠点に対して集中的な攻撃を加え、サラミーヤ市東部に位置するラスム・ティーマ地区の石油パイプライン沿いの戦略拠点6カ所を制圧した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(6月5日付)、シリア人権監視団によると、シリア軍がダイル・ザウル市南部のパノラマ交差点一帯、第137連隊基地一帯、墓地地区などを空爆、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点と交戦した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍によって制圧されたマスカナ市一帯で、シリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が戦闘を続けた。

AFP, June 5, 2017、AP, June 5, 2017、ARA News, June 5, 2017、Champress, June 5, 2017、al-Hayat, June 6, 2017、Kull-na Shuraka’, June 5, 2017、al-Mada Press, June 5, 2017、Naharnet, June 5, 2017、NNA, June 5, 2017、Reuters, June 5, 2017、SANA, June 5, 2017、UPI, June 5, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは8件の停戦違反を、トルコ側は7件の違反を確認(2017年6月5日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(6月5日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を8件確認したと発表した。

ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側の監視チームが確認した停戦違反の内訳は、ダマスカス県・ダマスカス郊外県が6件、ハマー県が2件。

またトルコ側の監視チームも7件(ダルアー県3件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県1件、ヒムス県3件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

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一方、過去24時間に、イドリブ県、クナイトラ県、ダマスカス郊外県の5カ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。

これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は1,547市町村、武装組織の数は219組織に達したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, June 5, 2017をもとに作成。

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米主導の有志連合は6月2日~3日の2日間でラッカ市近郊などを激しく爆撃(2017年6月5日)

米中央軍(CENTCOM)は、6月2日~3日の2日間のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

6月2日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し25回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は17回で、ブーカマール市近郊(2回)、ダイル・ザウル市近郊(5回)、ラッカ市近郊(10回)に対して行われた。

6月3日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対して32回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は23回で、ブーカマール市近郊(3回)、ダイル・ザウル市近郊(3回)、タドムル市近郊(1回)、ラッカ市近郊(16回)に対して攻撃が行われた。

CENTCOM, June 5, 2017をもとに作成。

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