ロシアのラヴロフ外務大臣「シリア軍戦闘機撃墜についての米国の釈明を待っている」「米国はヌスラ戦線の爆撃を避けてきた」(2017年6月21日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣はフランスのジャン=マルク・エロー外務大臣との会談後の共同記者会見でシリア情勢について触れ、そのなかで20日の米軍による親政権武装勢力の無人航空機の撃墜に関して、「シリア政府の同盟部隊に対する空爆で、シリア国内での「テロとの戦い」に向けた取り組みが減退しないことをロシアは望んでいる」とする一方、19日のシリア軍戦闘機撃墜については「ロシアは米国からの釈明をいまだ待っている」と述べた。

また「シリアの領土、領空での混戦が目に付くようになっている…。一部の当事者はシリア政府の要請に基づいて活動しているが、「テロとの戦い」を目的していると主張しているにもかかわらず、シリア政府の許可を得ずに領内に侵入している当事者もいる…シリア軍戦闘機への攻撃は、こうした当事者が「テロとの戦い」に向けた取り組みの効率を奪おうとしているために起きたと言えるのか…? ロシアは米国が、シリア危機の当初からさまざまなかたちでヌスラ戦線(現シャーム解放機構)への空爆を避けようとしてきた…。この問題についてはレックス・ティラーソン国務長官と早急に協議したい」と述べ、米国を批判した。

AFP, June 21, 2017、AP, June 21, 2017、ARA News, June 21, 2017、Champress, June 21, 2017、al-Hayat, June 21, 2017、Kull-na Shuraka’, June 21, 2017、al-Mada Press, June 21, 2017、Naharnet, June 21, 2017、NNA, June 21, 2017、Reuters, June 21, 2017、SANA, June 21, 2017、UPI, June 21, 2017などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はラッカ市内でダーイシュとの戦闘を続ける(2017年6月21日)

ラッカ県では、ARA News(6月21日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がラッカ市内西部のカーディスィーヤ地区に突入し、ダーイシュ(イスラーム国)と交戦、また同地区内でダーイシュが掘削した地下トンネルを発見し破壊した。

ARA News, June 21, 2017

また、シリア民主軍のヌーリー・マフムード報道官は、ロイター通信(6月21日付)に対し、シリア民主軍が米主導の有志連合の支援をウケ、ラッカ市南岸のダーヒヤト・カスラト・ファラジュ地区を制圧したと発表した。

AFP, June 21, 2017、AP, June 21, 2017、ARA News, June 21, 2017、Champress, June 21, 2017、al-Hayat, June 21, 2017、Kull-na Shuraka’, June 21, 2017、al-Mada Press, June 21, 2017、Naharnet, June 21, 2017、NNA, June 21, 2017、Reuters, June 21, 2017、SANA, June 21, 2017、UPI, June 21, 2017などをもとに作成。

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フランスのマクロン大統領は「アサド大統領に代わる正統なオルターナティブを見たことはない」(2017年6月21日)

フランスのエマニュエル・マクロン大統領は欧州日刊紙8社とのインタビューに応じ、そのなかでシリア情勢について触れ、「この問題に関して、私はバッシャール・アサド退任があらゆることの前提条件だと言ったことはない。なぜなら、正統なオルターナティブを見たことがないからだ」と述べた。

マクロン大統領はまた「アサドはシリア国民の的だが、フランスの敵ではない…。パリにとっての最優先課題はテロ集団との戦いに専念することで、シリアが破綻国家にならないようにすることだ」と付言した。

ARA News(6月21日付)が伝えた。

ARA News, June 21, 2017

AFP, June 21, 2017、AP, June 21, 2017、ARA News, June 21, 2017、Champress, June 21, 2017、al-Hayat, June 21, 2017、Kull-na Shuraka’, June 21, 2017、al-Mada Press, June 21, 2017、Naharnet, June 21, 2017、NNA, June 21, 2017、Reuters, June 21, 2017、SANA, June 21, 2017、UPI, June 21, 2017などをもとに作成。

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トルコ軍の大規模増援部隊がアレッポ県北西部のロジャヴァ支配地域奪取を狙ってシリア領内に侵入(2017年6月21日)

アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(6月21日付)が、ムウタスィム旅団政治局長のムスタファー・スィージャリー氏の話として伝えたところによると、多数の装甲車輌、兵員からなるトルコ軍大規模増援部隊が20日から21日かけて、県北西部の反体制武装集団(ハワール・キリス作戦司令室)の拠点都市マーリア市に入り、同地で暮らすタッル・リフアト市などの住民の歓迎を受けた(https://youtu.be/8Q9CE9AbU1k)。

シリア人権監視団によると、トルコ軍の増援部隊は、マーリア市とダイル・ジャマール村を結ぶ一帯の制圧に向けた作戦を準備しているという。

タッル・リフアト市はそのほぼ中間に位置し、西クルディスタン移行期民政局の支配下にある。

Kull-na Shuraka’, June 21, 2017
Kull-na Shuraka’, June 21, 2017
ARA News, June 21, 2017
Kull-na Shuraka’, June 21, 2017
al-Hayat, June 23, 2017
Kull-na Shuraka’, June 21, 2017
Kull-na Shuraka’, June 21, 2017
syria.liveuamap.com, June 17, 2017
Kull-na Shuraka’, June 21, 2017

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一方、『ハヤート』(6月22日付)によると、西クルディスタン移行期民政局の拠点都市アフリーン市郊外のアズラー村、トゥーバール村一帯で、シリア民主軍とトルコ軍が交戦した。

AFP, June 21, 2017、AP, June 21, 2017、ARA News, June 21, 2017、Champress, June 21, 2017、al-Hayat, June 21, 2017、Kull-na Shuraka’, June 21, 2017、al-Mada Press, June 21, 2017、Naharnet, June 21, 2017、NNA, June 21, 2017、Reuters, June 21, 2017、SANA, June 21, 2017、UPI, June 21, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はダイル・ザウル市一帯などでダーイシュとの戦闘を続ける(2017年6月21日)

ダイル・ザウル県では、クッルナー・シュラカー(6月21日付)によると、ロシア軍がダーイシュ(イスラーム国)支配下のヒシャーム村を空爆し、女性と子供を含む市民14人が死亡、数十人が負傷した。

また、シリア人権監視団によると、シリア軍戦闘機がダイル・ザウル市ハウィーカ地区、ハミーディーヤ地区を空爆、これに対してダーイシュ(イスラーム国)はシリア政府支配下のジャウラ地区を砲撃した。

一方、SANA(6月21日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル市ジュバイラ地区、開発地区、墓地地区一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦、サヌーフ丘、ティーム油田、ハウィーカ地区、労働者住宅地区を砲撃した。

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ハマー県では、SANA(6月21日付)によると、シリア軍がサラミーヤ市東部郊外のパイプライン一帯、ティバーラト・ディーバ村一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

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ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(6月21日付)によると、ダイル・ザウル県での作戦に参加中にダーイシュ(イスラーム国)の攻撃を受け、被弾したシリア空軍ヘリコプターがカーミシュリー国際空港に併設されている航空基地に不時着した。

Kull-na Shuraka’, June 21, 2017

AFP, June 21, 2017、AP, June 21, 2017、ARA News, June 21, 2017、Champress, June 21, 2017、al-Hayat, June 21, 2017、Kull-na Shuraka’, June 21, 2017、al-Mada Press, June 21, 2017、Naharnet, June 21, 2017、NNA, June 21, 2017、Reuters, June 21, 2017、SANA, June 21, 2017、UPI, June 21, 2017などをもとに作成。

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シリア・アラブ・テレビは米国とロシアがダルアー県を含むシリア南西部での「緊張緩和地域」の設置に向けた秘密協議を再開したと報道(2017年6月21日)

シリア・アラブ・テレビ(6月22日付)は、シリア軍、親政権武装勢力がシャーム解放機構などからなる反体制武装集団(「堅固な建造物」作戦司令室)の支配下にあるダルアー市マンシヤ地区などに対する攻撃を再開する一方、米国とロシアの高官は、ダルアー県を含むシリア南西部での「緊張緩和地域」の設置に向けた秘密協議を再開したと伝えた。

『ハヤート』(6月22日付)がヨルダンに駐在する複数の外交官の話として伝えたところによると、米国とロシアの高官はアンマンでの協議で、「緊張緩和地帯」設置の詳細についての協議を開始するのに先だって、善意を示すため、シリア軍と反体制武装集団の戦闘を中止させることで合意していたが、19日に戦闘は再開、ロシアがダルアー市の反体制武装集団の拠点に対して率先して空爆を実施したという。

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ダルアー県では、SANA(6月21日付)によると、シリア軍がムライハト・アトシュ村、ダルアー市各所、サルマーン丘(スワイダー県)でシャーム解放機構の拠点に対して集中的な攻撃を行った。

AFP, June 21, 2017、AP, June 21, 2017、ARA News, June 21, 2017、Champress, June 21, 2017、al-Hayat, June 21, 2017、Kull-na Shuraka’, June 21, 2017、al-Mada Press, June 21, 2017、Naharnet, June 21, 2017、NNA, June 21, 2017、Reuters, June 21, 2017、SANA, June 21, 2017、UPI, June 21, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はダマスカス郊外県東部のビイル・カサブ地区からアル=カーイダを排除したと発表、東部獅子軍はこれを否定(2017年6月21日)

SANA(6月21日付)は、シリア軍消息筋の話として、シリア軍が予備部隊とともにダマスカス郊外東部のビイル・カスブ地区とその周辺の丘陵地帯(ヒルバト・カスブ地区、ラワービー丘、サリーヒー丘、ウライニバ丘)を制圧し、同地からアル=カーイダ系組織のシャーム解放機構を掃討したと伝えた。

なお、ビイル・カスブ地区では、米国の支援を受ける「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室(自由シリア軍砂漠諸派、「土地は我らのものだ」作戦司令室)の活動地とされており、シャーム解放機構が展開していたとの報道は、親政権メディア、反政権メディアの双方において確認されていなかった。

syria.liveuamap.com, June 17, 2017

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しかし、「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室を主導する東部獅子軍のサアド・ハーッジ報道官は、ロシア軍の航空支援を受けたシリア軍と民兵が早朝、ビイル・カサブ地区に進軍、同地を制圧しようとしている」が、「革命家は拠点を死守している」と述べ、ビイル・カサブ地区喪失を否定した。

AFP, June 21, 2017、AP, June 21, 2017、ARA News, June 21, 2017、Champress, June 21, 2017、al-Hayat, June 21, 2017、Kull-na Shuraka’, June 21, 2017、al-Mada Press, June 21, 2017、Naharnet, June 21, 2017、NNA, June 21, 2017、Reuters, June 21, 2017、SANA, June 21, 2017、UPI, June 21, 2017などをもとに作成。

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シリア軍は首都ダマスカスの「安全回廊」確保に向け、ジャウバル区、東グータ地方でラフマーン軍団と激しく交戦(2017年6月21日)

 

**ダマスカス県・ダマスカス郊外県では、『ハヤート』(6月22日付)によると、ジャウバル区、アイン・タルマー村、ザマルカー町、アルバイン市を結ぶ回廊地帯(いわゆる「安全回廊」で、シリア軍が反体制武装集団(ラフマーン軍団)と激しく交戦した。

シリア人権監視団によると、ジャウバル区には、シリア軍が撃った地対地ミサイルと思われる砲弾が着弾、またシリア軍戦闘機が同区を10回にわたって空爆した。

シリア軍戦闘機はまた、ハッザ町に対しても空爆を行った。

これに対して、反体制武装集団はハラスター市近郊のダーヒヤト・アサド町を砲撃した。

一方、SANA(6月21日付)によると、中心街のバラーミカ地区、サブア・バフラート地区に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾した。

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イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(6月22日付)によると、イドリブ市中心街のサリーバ地区にあるヒムスィー・モスク近くでオートバイによる自爆攻撃が発生し、反体制武装集団戦闘員5人が死亡した。

AFP, June 21, 2017、AP, June 21, 2017、ARA News, June 21, 2017、Champress, June 21, 2017、al-Hayat, June 21, 2017、Kull-na Shuraka’, June 21, 2017、June 22, 2017、al-Mada Press, June 21, 2017、Naharnet, June 21, 2017、NNA, June 21, 2017、Reuters, June 21, 2017、SANA, June 21, 2017、UPI, June 21, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは7件の停戦違反を、トルコ側は8件の違反を確認(2017年6月21日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(6月21日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を7件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県7件、ハマー県1件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも8件(ダルアー県1件、ハマー県1件、イドリブ県1件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県5件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

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一方、過去24時間にヒムス県の3カ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。

これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は1,817市町村、武装組織の数は223組織に達したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, June 21, 2017をもとに作成。

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米主導の有志連合は6月20日、ラッカ市近郊のみで爆撃を実施(2017年6月21日)

米中央軍(CENTCOM)は、6月20日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して14回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は12回でラッカ市近郊で実施された。

CENTCOM, June 21, 2017をもとに作成。

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