米主導の有志連合報道官「ロシア軍とのホットラインは開通しており、機能している」(2017年6月23日)

米主導の有志連合のライアン・ディロン報道官(大佐)は、米国防総省での記者会見で、米軍戦闘機が17日にシリア軍戦闘機をタブカ市(ラッカ県)南部上空で撃墜したことへの対抗措置として、ロシアがシリア領空での偶発的衝突の回避と航行の安全確保を目的に2015年10月20日に米国と交わした覚書の履行を中止すると発表したことに関して、「(ロシア軍との)ホットラインは開通しており、機能している」と述べ、これを否定した。

ロイター通信(6月24日付)が伝えた。

AFP, June 24, 2017、AP, June 24, 2017、ARA News, June 24, 2017、Champress, June 24, 2017、al-Hayat, June 25, 2017、Kull-na Shuraka’, June 24, 2017、al-Mada Press, June 24, 2017、Naharnet, June 24, 2017、NNA, June 24, 2017、Reuters, June 24, 2017、SANA, June 24, 2017、UPI, June 24, 2017などをもとに作成。

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イドリブ県のダーナー市で連続爆弾テロが発生し、2人が死亡(2017年6月23日)

イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(6月24日付)によると、トルコ国境に近いダーナー市内の市場で夜、爆弾を積んだ車1台とオートバイ1台が相次いで爆発し、住民2人が死亡、数十人が負傷した。

AFP, June 24, 2017、AP, June 24, 2017、ARA News, June 24, 2017、Champress, June 24, 2017、al-Hayat, June 25, 2017、Kull-na Shuraka’, June 24, 2017、al-Mada Press, June 24, 2017、Naharnet, June 24, 2017、NNA, June 24, 2017、Reuters, June 24, 2017、SANA, June 24, 2017、UPI, June 24, 2017などをもとに作成。

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シリア人権監視団:2014年9月に開始された米主導の有志連合のシリア爆撃での民間人死者数は1,954人、うち700人が過去2ヶ月の犠牲者(2017年6月23日)

シリア人権監視団は、5月23日から6月23日までの1ヶ月間で、米主導の有志連合の空爆によって民間人472人が死亡したと発表した。

このうち137人が子供だという。

なお、同監視団によると、4月23日から5月23日までの1ヶ月間の有志連合の空爆による民間人死者は225人、また有志連合が空爆を開始した2014年9月以降の民間人死者総数は1,954人(うち子供456人)だという。

AFP, June 23, 2017、AP, June 23, 2017、ARA News, June 23, 2017、Champress, June 23, 2017、al-Hayat, June 24, 2017、Kull-na Shuraka’, June 23, 2017、al-Mada Press, June 23, 2017、Naharnet, June 23, 2017、NNA, June 23, 2017、Reuters, June 23, 2017、SANA, June 23, 2017、UPI, June 23, 2017などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はダーイシュとの戦闘を続け、ラッカ市を完全包囲(2017年6月23日)

ラッカ県では、ARA News(6月23日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、ラッカ市内のバリード地区、カーディスィーヤ地区で4度にわたりダーイシュ(イスラーム国)の自爆攻撃を受ける一方、同地でダーイシュと激しく交戦した。

『ハヤート』(6月24日付)によると、戦闘はヒッティーン地区、ヤルムーク地区で激しく行われたという。

シリア民主軍はまた、ラッカ市南東部および南西部一帯に進軍し、ラッカ市を完全に包囲した。

一方、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合のラッカ市に対する空爆で2人が死亡した。

AFP, June 23, 2017、AP, June 23, 2017、ARA News, June 23, 2017、Champress, June 23, 2017、al-Hayat, June 24, 2017、Kull-na Shuraka’, June 23, 2017、al-Mada Press, June 23, 2017、Naharnet, June 23, 2017、NNA, June 23, 2017、Reuters, June 23, 2017、SANA, June 23, 2017、UPI, June 23, 2017などをもとに作成。

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シリア軍がイラク人民兵ヌジャバー運動とともにヒムス県のイラク国境地帯からダイル・ザウル県に初めて進軍し、アルド・ワッシャーシュ地区などを制圧(2017年6月23日)

イラン・イスラーム革命防衛隊の支援を受ける外国人武装勢力の一つでイラク人からなるヌジャバー運動の広報局が声明を出し、ヒムス県タンフ国境通行所北西部の国境地帯からダイル・ザウル県ブーカマール市方面の進軍し、ワーディー・ルワイズィーヤ、アルド・ワッシャーシュ地区、ワアル・ダム、ワーディー・ワアルを制圧したと発表した。

また、シャームFM(6月23日付)も、シリア軍が「予備部隊」とともに、イラク国境沿いのアルド・ワッシャーシュ地区、ワアル・ダム、ワーディー・ワアル一帯を制圧し、5年ぶりにダイル・ザウル県南西部に進軍したと伝えた。

シリア人権監視団によると、ヌジャバー運動、シリア人、レバノン人、イラン人、アフガン人からなる民兵組織とともに、ダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、これらの地域を制圧したという。

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これに関して、タンフ国境通行所を拠点とし、米軍の支援を受ける革命特殊任務軍のバラー・ファーリス報道官は、シリア軍が依然としてダイル・ザウル県南西部には到達していないと主張した。

syria.liveuamap.com, June 23, 2017

AFP, June 23, 2017、AP, June 23, 2017、ARA News, June 23, 2017、Champress, June 23, 2017、al-Hayat, June 24, 2017、Kull-na Shuraka’, June 23, 2017、al-Mada Press, June 23, 2017、Naharnet, June 23, 2017、NNA, June 23, 2017、Reuters, June 23, 2017、SANA, June 23, 2017、Sham FM, June 23, 2017、UPI, June 23, 2017などをもとに作成。

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ヤルムーク・パレスチナ難民(ダマスカス県)でダーイシュとアル=カーイダが交戦(2017年6月23日)

ダマスカス県では、クッルナー・シュラカー(6月23日付)によると、ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプ西部で、ダーイシュ(イスラーム国)とシャーム解放機構が交戦した。

AFP, June 23, 2017、AP, June 23, 2017、ARA News, June 23, 2017、Champress, June 23, 2017、al-Hayat, June 24, 2017、Kull-na Shuraka’, June 23, 2017、al-Mada Press, June 23, 2017、Naharnet, June 23, 2017、NNA, June 23, 2017、Reuters, June 23, 2017、SANA, June 23, 2017、UPI, June 23, 2017などをもとに作成。

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アル=カーイダ系のシャーム自由人イスラーム運動は「シリア革命旗」を初めて掲揚(2017年6月23日)

アル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動のアリー・ウマル司令官は、ラマダーン月明けのイード・アル=フィトルに合わせてビデオ声明を出し、「シリア革命旗」(委任統治領シリアの国旗)を掲げて初めて演説を行った。

また、アレッポ県アターリブ市では、反体制武装集団が金曜日の集団礼拝後にデモ行進を組織し、各武装集団の司令官とともに、シャーム自由人イスラーム運動司令官の一人ファールーク・アブー・ウマル氏が参加し、「シリア革命旗」を掲げて行進に参加した。

クッルナー・シュラカー(6月23日付)が伝えた。

Youtube, June 23, 2017
Kull-na Shuraka’, June 23, 2017

AFP, June 23, 2017、AP, June 23, 2017、ARA News, June 23, 2017、Champress, June 23, 2017、al-Hayat, June 24, 2017、Kull-na Shuraka’, June 23, 2017、al-Mada Press, June 23, 2017、Naharnet, June 23, 2017、NNA, June 23, 2017、Reuters, June 23, 2017、SANA, June 23, 2017、UPI, June 23, 2017などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍は、シリア国民連合のラッカ市自治への参画の条件としてイスタンブールからの退去を求める(2017年6月23日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会のリヤード・ダッラール共同議長は、シリア革命反体制勢力国民連立のリヤード・サイフ代表が「連立はダーイシュ(イスラーム国)掃討後のラッカ市の自治を担う唯一の主体」と主張していることに関して、「彼らがラッカ市解放に少しでも貢献していたら…」と苦言を呈しつつ、「にもかかわらず、我々は、彼らがイスタンブールを去り、ラッカに拠点を移転するのなら歓迎する」と述べた。

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アレッポ県では、ARA News(6月23日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍は、ラマダーン月明けのイード・アル=フィトルを記念して、逮捕者200人以上に恩赦を与え、釈放することを決定した。

ARA News, June 23, 2017

AFP, June 23, 2017、AP, June 23, 2017、ARA News, June 23, 2017、Champress, June 23, 2017、al-Hayat, June 24, 2017、Kull-na Shuraka’, June 23, 2017、al-Mada Press, June 23, 2017、Naharnet, June 23, 2017、NNA, June 23, 2017、Reuters, June 23, 2017、SANA, June 23, 2017、UPI, June 23, 2017などをもとに作成。

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シリア・ロシア両軍はダルアー市、ナスィーブ国境通行所などを爆撃(2017年6月23日)

ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(6月23日付)によると、ロシア軍戦闘機がナスィーブ国境通行所一帯を空爆した。

また、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがダルアー市ダルアー・バラド地区を「樽爆弾」、地対地ミサイルで攻撃した。

一方、SANA(6月22日付)によると、反体制武装集団がダルアー市カーシフ地区の住宅街を砲撃し、2人が死亡、女性1人を含む9人が負傷した。

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ヒムス県では、SANA(6月22日付)によると、シリア軍が、ジャワーリク村方面に侵入しようとしたシャーム解放機構を撃退した。

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ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(6月23日付)によると、アイン・タルマー渓谷でシリア軍と反体制武装集団が交戦、後者が拠点複数カ所を制圧した。

戦闘はまた、ザマルカー町一帯での激しく行われた。

一方、SANA(6月22日付)によると、シリア軍が予備部隊とともに、ハラファー村近郊のアフマル丘方面に侵入したシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦、これを撃退した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、マズラア地区、ルクン・ディーン区、旧市街一帯などに反体制武装集団が撃った迫撃砲弾複数発が着弾したが、死傷者はなかった。

AFP, June 23, 2017、AP, June 23, 2017、ARA News, June 23, 2017、Champress, June 23, 2017、al-Hayat, June 24, 2017、Kull-na Shuraka’, June 23, 2017、al-Mada Press, June 23, 2017、Naharnet, June 23, 2017、NNA, June 23, 2017、Reuters, June 23, 2017、SANA, June 23, 2017、UPI, June 23, 2017などをもとに作成。

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地中海に配備されているロシア海軍のフリゲート艦と潜水艦がハマー県のダーイシュ拠点を巡航ミサイルで攻撃(2017年6月23日)

ロシア国防省は声明を出し、地中海東部水域に配備されているロシア海軍黒海艦隊所属のフリゲート艦アドミラル・エッセンとアドミラル・グリゴロヴィッチ、そして潜水艦クラスノダールが、カリブル(Calibre)巡航ミサイル6発を発射し、ハマー県郊外のダーイシュ(イスラーム国)拠点を攻撃したと発表した。

このミサイル攻撃で、ハマー県ウカイリバート町近郊のダーイシュの司令拠点、武器弾薬庫などを破壊したという。

SANA, June 23, 2017

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シリア軍はアーラーク石油配給所(ヒムス県)をダーイシュから奪還(2017年6月23日)

ヒムス県では、SANA(6月22日付)によると、シリア軍が「同盟者」と協力して、タドムル市東方でダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討作戦を継続し、アーラーク石油配給所およびアーラーク村北東部の拠点4カ所を制圧した。

シリア軍はまた、ジバーブ・ハマド村方面に侵入しようとしたダーイシュを撃退した。

AFP, June 23, 2017、AP, June 23, 2017、ARA News, June 23, 2017、Champress, June 23, 2017、al-Hayat, June 24, 2017、Kull-na Shuraka’, June 23, 2017、al-Mada Press, June 23, 2017、Naharnet, June 23, 2017、NNA, June 23, 2017、Reuters, June 23, 2017、SANA, June 23, 2017、UPI, June 23, 2017などをもとに作成。

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ダーイシュのバグダーディー氏の後任カリフとして元イラク軍士官2人が有力(2017年6月23日)

ARA News(6月23日付)は、ロシア国防省がダーイシュ(イスラーム国)のアブー・バクル・バグダーディー指導者殺害を発表したことを受け、ダーイシュ内で後任のカリフ選定に向けた動きが進んでいると伝えた。

同サイトによると、後任カリフとして最有力なのは、イヤード・ウバイディー氏、イヤード・ジュマイリー氏の2人で、いずれも元イラク軍(サッダーム・フサイン政権時代)の士官だという。

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ロシア連邦議会(上院)国防安全保障委員会のヴィクトル・オゼロフ委員長は、5月末のロシア空軍が実施したラッカ市南部の空爆でダーイシュ(イスラーム国)の指導者アブー・バクル・バグダーディー氏が死亡したとするロシア国防省の発表に関して、記者団に対して「このテロ組織(ダーイシュ)は今のところ、バグダーディー氏が生存していると発表しておらず、また通常であれば、こうした報道を否定する声明が出ている」としたうえで、「ほぼ100%死亡している」との見方を示した。

SANA(6月22日付)が伝えた。

AFP, June 23, 2017、AP, June 23, 2017、ARA News, June 23, 2017、Champress, June 23, 2017、al-Hayat, June 24, 2017、Kull-na Shuraka’, June 23, 2017、al-Mada Press, June 23, 2017、Naharnet, June 23, 2017、NNA, June 23, 2017、Reuters, June 23, 2017、SANA, June 23, 2017、UPI, June 23, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは13件の停戦違反を、トルコ側は12件の違反を確認(2017年6月23日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(6月23日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を13件(アレッポ県2件、ハマー県1件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県5件、ラタキア県5件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも12件(ダルアー県4件、ハマー県1件、ヒムス県1件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県6件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, June 23, 2017をもとに作成。

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米主導の有志連合は6月22日、ユーフラテス川以西での爆撃を再開(2017年6月23日)

米中央軍(CENTCOM)は、6月22日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して32回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は28回で、ダイル・ザウル市近郊(1回)、タドムル市近郊(1回)、ラッカ市近郊(19回)で実施された。

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CENTCOMはまた、6月16日のダイル・ザウル県ブーカマール市に対する空爆で、ダーイシュの幹部の一人で財務担当者だったシリア人、ファウワーズ・ムハンマド・ジュバイル・ラーウィー氏を殺害したことを確認したと発表した。

CENTCOM, June 23, 2017をもとに作成。

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