ロシアのニュースサイト「スヴォボドナヤ・プレサ」:ロシアは自らの意に反してイランがシリアで影響力を増しているため、イスラエルの爆撃を黙認している(2018年5月8日)

ロシアのニュースサイト「スヴォボドナヤ・プレサ」(5月8日付)は、頻発化しているイスラエル軍によるシリアへの攻撃をロシアが黙認していることに関して、「イスラエルはシリア国内の拠点を爆撃できる。だが、シリア領空の支配する国々の合意に従い…「禁じられた拠点」を決して攻撃しないだろう」と伝えた。

同紙によると、「イスラエルは(攻撃を行う)拠点に関する前データを、ロシア、米国、そしてトルコに提示せねばならない…。だが、トルコが掌握する拠点は、イスラエルにとってみれば少ないため、連絡は行われていない…。一方、ロシアと米国は、頻繁に連絡が行われている。破壊し尽くされたシリア上空であっても、戦闘機やミサイルを飛ばすのが容易でないと理解すべきだ」という。

また「ロシアが(2月初めの)タイフール航空基地などの拠点に対するイスラエルの爆撃を承知していたことは、99%確かなことだ…。つまり、ロシアは何らかの理由で、イランに爆撃が行われるとの情報を提供しなかったことになる」という。

同紙はそのうえで、こう結論づけている。

「シリアにおけるイランの影響力は、ロシアの意に反して大きくなり過ぎ、アサド政権支配地域の政治過程に介入している…。アサド大統領は遅かれ早かれ、イランのために行動するようになる…。シリアが存続するために支援してきた者たち(イランのこと)は排除されるだろう」。

al-Durar al-Shamiya, May 8, 2018

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ダルアー県の武装集団8組織がヒズブッラー、アサド政権、ダーイシュを根絶するため新たな武装部隊を発足させることで合意(2018年5月8日)

ダルアー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(5月8日付)によると、同地で活動を続ける反体制武装集団など8組織が共同声明を出し、ヒズブッラー、アサド政権、そしてダーイシュ(イスラーム国)の「細胞」を放逐するため、新たな武装部隊を発足させることで合意したと発表した。

共同声明を出したのは、ナイームの獅子旅団、ナイーム自由人旅団、ゴランの鷹旅団、ラフマーンの獅子旅団、イスラーム軍、殉教者ラカーン・カルヤーン旅団、自由スワイサ警察、スワイサ村落連合地元評議会。

al-Durar al-Shamiya, May 8, 2018

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アレッポ県に進駐するトルコ軍は地元の武装集団と住民に「シリア軍は緊張緩和地帯を攻撃できない」と説得(2018年5月8日)

アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(5月8日付)によると、アナダーン市近郊に配置されているトルコ軍監視所が同地で活動する反体制武装集団や住民に対して、緊張緩和地帯に設置されている県北部のいかなる市町村に対しても、シリア軍や親政権民兵は攻撃できないとするメッセージを送った。

これは、最近になって、シリア軍がフライターン市、カフルハムラ村への砲撃を頻発化させていることを受けたものだという。

al-Durar al-Shamiya, May 8, 2018

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イスラーム軍はアレッポ県北部で活動する武装集団との糾合を否定(2018年5月8日)

イスラーム軍はツイッターの公式アカウント(https://twitter.com/jaishalislam)を通じて声明を出し、ダマスカス郊外県東グータ地方から退去した戦闘員が、アレッポ県北部で活動する反体制武装集団とともに新たな連合体として糾合、これを受けて幹部らが同県マーリア市を訪問したとの情報を否定した。

イスラーム軍は声明で「我々はこうした噂を否定し、我らが部隊を統合するための愛国的計画を希求していると明言した」と表明、マーリア市への幹部の訪問が、第3軍団の招待を受けたもので、定例会合への参加がその目的だったことを明らかにした。

al-Durar al-Shamiya, May 8, 2018

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米海軍航空母艦ハリー・S・トルーマンがダーイシュ掃討戦に参加(2018年5月8日)

ロイター通信(5月8日付)は、米海軍の航空母艦ハリー・S・トルーマンが、米英仏のシリア攻撃(4月14日)の4日後にあたる4月18日にから、シリア領内でのダーイシュ(イスラーム国)に対する航空作戦に参加している、と伝えた。

al-Durar al-Shamiya, May 8, 2018

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イスラエル軍がシリア領内を再び爆撃:SANAによるとシリア軍がミサイル2発を撃破するも、住民2人が死亡(2018年5月8日)

シリア軍消息筋は、報道声明を出し、シリア軍の防空部隊が8日晩、ダマスカス郊外県キスワ市一帯に向けて発射されたイスラエル軍のミサイル2発を撃破した、と発表した。

これに関して、SANA(5月8日付)は、撃墜されたミサイルが爆発する瞬間の映像(https://www.sana.sy/wp-content/uploads/2018/05/111.mp4?_=1https://www.sana.sy/wp-content/uploads/2018/05/2223333333.mp4?_=2)を公開した。

SANA(5月8日付)はまた、速報を出し、ダルアー県医療筋の話として、撃破されたイスラエル軍のミサイルの破片がキスワ市近郊のダマスカス・ダルアー高速道路上に墜落し、住民2人が死亡したと伝えた。

死亡したのは、ヒシャーム・ハムディー・マズアル・ダイリー氏とその妻で、いずれもダルアー県シャイフ・マスキーン市の出身。

一方、ANHA(5月9日付)によると、この爆撃で9人が死亡したという。

また、ドゥラル・シャーミーヤ(5月10日付)によると、イラン・イスラーム革命防衛隊の隊員8人を含む15人が死亡した。

SANA, May 8, 2018

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シリア軍はハジャル・アスワド市でダーイシュ掃討を続ける(2018年5月8日)

ダマスカス県・ダマスカス郊外県では、SANA(5月8日付)によると、シリア軍がハジャル・アスワド市一帯にあるダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対する爆撃・砲撃を継続、同地でダーイシュと交戦した。

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トルコは、実質占領するアレッポ県北部へのヒムス県、ハマー県の武装集団戦闘員の受け入れを拒否するも、地元住民の反発を受けて、戦闘員を受け入れる(2018年5月8日)

SANA(5月8日付)によると、ロシア仲介によるシリア政府と、ヒムス県北部・ハマー県南部の反体制武装集団の停戦合意(1日)に従い、シリア軍に重火器、中火器の引き渡しを完了した武装集団の戦闘員とその家族が、7日に引き続き、シリア政府によって準備された大型バス58台に分乗し、ラスタン市からトルコの実質占領下にあるアレッポ県ジャラーブルス市方面およびイドリブ県方面に退去した。

SANAによると、退去に向けた作業が行われているなか、戦闘員らが集まるラスタン橋一帯が砲撃を受けたが死傷者はなかった。

一方、シリア人権監視団によると、ヒムス県北部とハマー県南部で活動を続けていた反体制武装集団の戦闘員とその家族を乗せて、7日にヒムス県ラスタン市近郊のラスタン橋を出発し、トルコの実質占領下にあるアレッポ県ジャラーブルス市方面に向かった大型バス67台(SANAによるとバスは62台)の車列が、シリア政府支配地域との境界に位置するアレッポ県バーブ市近郊のアブー・ザンダーン通行所で、「トルコ当局が受入を拒否したため」、一時足止めを食った。

アブー・ザンダーン通行所に到着した戦闘員と家族のうち、負傷者や重篤患者14人は救急車輌でバーブ市方面に入ることを許されたが、それ以外の戦闘員らが通行を拒否されたという。

ドゥラル・シャーミーヤ(5月8日付)によると、事態を受けるかたちで、ハムザ師団によるヒクマ・ワ・サラーム病院襲撃や、東部自由人連合とワーキー家の抗争に伴う同地の治安悪化に抗議するゼネストが呼びかけるビラがバーブ市で配布された。

ゼネストは「バーブ市および同郊外調整」の名で呼びかけられており、ヒムス県北部、ハマー県南部から退去している反体制武装集団の戦闘員とその家族を受け入れることも合わせて要求された。

al-Durar al-Shamiya, May 8, 2018

アレッポ県の複数の活動家によると、トルコ当局はその後、「民衆の圧力」に屈して、受け入れを許可したという。

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ダマスカス郊外県では、SANA(5月8日付)によると、3、4、5、6、7日に引き続き、ヤルダー市、バービッラー市、バイト・サフム市で活動を続けてきた反体制武装集団の戦闘員とその家族が、シリア政府によって準備された大型バス37台に分乗し、トルコの実質占領下にあるアレッポ県ジャラーブルス市方面とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団の支配下にあるイドリブ県に退去した。

SANA, May 8, 2018

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シリア外務在外居住者省はトランプ米政権によるイラン核合意からの離脱を厳しく非難(2018年5月8日)

外務在外居住者省消息筋は、ドナルド・トランプ米大統領が、イラン核合意(2015年)からの離脱と対イラン制裁の再開を決定したことに関して、「米国が国際的な条約や合意を拒否し、遵守しないことを再認識させる」行為と厳しく批判、イランの政府や国民との改めて連帯し、「イランが米国の敵対的姿勢による悪影響を克服する能力を有していると信頼している」と述べた。

SANA(5月8日付)が伝えた。

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アサド大統領は最高憲法裁判所長官および判事10人を任命(2018年5月8日)

アサド大統領は2018年政令第165号を施行し、ムハンマド・ジハード・ラッハーム氏を最高憲法裁判所長官に任命した。

2018年政令第165号ではまた、最高憲法裁判所の判事10人を任命した。

任命された判事は以下の通り:

1. バシール・イブラーヒーム・ダッバース
2. ラスラーン・アリー・タラーブルスィー
3. マーリク・カマール・シャラフ
4. ジャミーラ・ムスリム・シュルバジー
5. サイード・アブドゥルワーヒド・ヌハイリー
6. アフィーフ・ミーハーイール・ナースィーフ
7. マージド・ラシード・ハドラ
8. ムハンマド・ナウワーフ・ムハンマド・アンワル・ハマーダ
9. サルワー・カディーブ
10. ムウタスィム・スカイキル

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