ロジャヴァ使節団がエジプトを訪問し、シュクリー外務大臣らとシリア北東部への部隊派遣などについて意見を交わす(2018年5月24日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)の使節団がエジプトの首都カイロを訪問し、サーミフ・シュクリー外務大臣などと会談した。

ロジャヴァ使節団には、民主連合運動(TEV-DEM)幹部のアリダール・ハリール氏、ロジャヴァ・ハサカ地区執行評議会副議長のフサイン・アッザーム氏、北シリア民主連邦執行委員会メンバーのイリーザービート・クーリーヤ氏が参加。

アラビー21(5月27日付)などによると、会談では、ロジャヴァ支配地域からの米軍撤退の肩代わりとして、ドナルド・トランプ米政権が派遣を求めているアラブ諸国部隊について意見が交わされたほか、反体制派糾合に向けた「カイロ3大会」開催の必要を訴えたという。

AFP, May 24, 2018、ANHA, May 24, 2018、‘Arabi 21, May 27, 2018、AP, May 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, May 24, 2018、May 27, 2018、al-Hayat, May 25, 2018、Reuters, May 24, 2018、SANA, May 24, 2018、UPI, May 24, 2018などをもとに作成。

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ロジャヴァはパリ同時多発テロ事件、ニース・トラック・テロ事件に関与するとされるダーイシュのフランス人幹部を逮捕(2018年5月24日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍は声明を出し、5月19日に同軍諜報機関に所属する特殊部隊が、「ダーイシュ(イスラーム国)においてもっとも危険なテロリスト」のフランス人幹部アドリヤン・リオネル・カヤリ氏(Adrien Lionel Kayali、本名アドリアングイハル(Adrien Guihal)、通称アブー・ウサーマ・ファランスィー)とその妻を逮捕したと発表した。

声明によると、キヤーリー氏は、1983年生まれのフランス人で、2003年にイスラーム教に入信、2010年にテロ組織に所属しているとしてフランスで逮捕された後(同年釈放)、ダーイシュに参加し、2015年3月6日にトルコからラッカ県タッル・アブヤド市を経由してシリアに入国した。

フランス当局はパリ同時多発テロ事件発生を受け、2015年末に同氏を指名手配した。

キヤーリー氏は、2015年11月のパリ同時多発テロ事件、2016年11月のニース・トラック・テロ事件で「役割を果たした」とされ、シリア民主軍がラッカ県を制圧した後も、同地で潜伏していたという。

一方、『ハヤート』(5月25日付)は、複数の消息筋の話として、2015年11月のパリ同時多発テロ事件の実行犯に近い人物とされていたフランス人サリーム・ベン・ガーリブ氏が2017年11月にシリアで砲撃で死亡していたと伝えた。

ベン・ガーリブ氏は2013年にシリアに入国し、ダーイシュのメンバーとして活動していた。

al-Hayat, May 25, 2018

AFP, May 24, 2018、ANHA, May 24, 2018、AP, May 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, May 24, 2018、al-Hayat, May 25, 2018、Reuters, May 24, 2018、SANA, May 24, 2018、UPI, May 24, 2018などをもとに作成。

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ロジャヴァとシリア政府はラマダーン月に合わせて一時帰国したシリア人青年を逮捕(2018年5月24日)

アレッポ県では、バスニュース(5月24日付)によると、ラマダーン月に合わせてトルコからシリア国内に一時帰国していた住民1人がアイン・アラブ(コバネ)市近郊のクールタク村で、西クルディスタン移行期民政局のアサーイシュに逮捕された。

またシリア政府当局もトルコから一時帰国していた若者複数をマンビジュ市近郊のアブー・カフフ通行所で逮捕し、アレッポ市の教練センターに連行したという。

al-Durar al-Shamiya, May 24, 2018

AFP, May 24, 2018、ANHA, May 24, 2018、AP, May 24, 2018、Basnews, May 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, May 24, 2018、al-Hayat, May 25, 2018、Reuters, May 24, 2018、SANA, May 24, 2018、UPI, May 24, 2018などをもとに作成。

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ヤルダー市(ダマスカス郊外県)で、シリア軍によるダーイシュ戦闘員らの移送をロシア軍が阻止、一触即発に(2018年5月24日)

ダマスカス郊外県では、「革命の春連合」のマタル・イスマーイール氏によると、ヤルダー市でシリア軍部隊がダーイシュ(イスラーム国)戦闘員とその家族を大型バスに乗せて退去させようとしていたところ、同地に展開するロシア軍部隊がこれを阻止、両者が一触即発の状態となった。

イスマーイール氏によると、ロシア軍部隊は臨戦態勢をとり、シリア軍部隊を罵倒、シリア軍部隊は戦闘員らを退去させることなく、撤退を余儀なくされた。

ドゥラル・シャーミーヤ(5月24日付)などが伝えた。

al-Durar al-Shamiya, May 24, 2018

AFP, May 24, 2018、ANHA, May 24, 2018、AP, May 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, May 24, 2018、al-Hayat, May 25, 2018、Reuters, May 24, 2018、SANA, May 24, 2018、UPI, May 24, 2018などをもとに作成。

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シリア軍はハマー県北部でシャーム解放機構などからなる反体制派と交戦、反体制派はダルアー市内でヒズブッラーの車列を砲撃(2018年5月24日)

ダマスカス郊外県では、SANA(5月24日付)によると、21日にシリア軍によって解放されたハジャル・アスワド市中心のナジュマ広場にシリア国旗が掲揚された。

広場ではまた、アサド大統領の写真、パレスチナ国旗(バアス党党旗)も掲げられた。

SANA, May 24, 2018

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ハマー県では、SANA(5月24日付)によると、シリア軍が県北部のズラーキーヤ村一帯に侵入しようとしたシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(5月24日付)によると、シリア軍はラターミナ町一帯を砲撃、同地への進攻を試みたが、イッザ軍が応戦しこれを撃退した。

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ダルアー県では、シャーム解放機構が主導する「堅固な建造物」作戦司令室のアブー・シマー報道官が、ダルアー市クスール地区でヒズブッラーの車列を砲撃したと主張した。

ドゥラル・シャーミーヤ(5月24日付)が伝えた。

AFP, May 24, 2018、ANHA, May 24, 2018、AP, May 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, May 24, 2018、al-Hayat, May 25, 2018、Reuters, May 24, 2018、SANA, May 24, 2018、UPI, May 24, 2018などをもとに作成。

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ヒムス県のダブア航空基地を何者かが爆撃(2018年5月24日)

ヒムス県では、SANA(5月24日付)によると、シリア軍が県東部の航空基地に対するミサイル攻撃に対し、防空兵器で応戦、これを撃破した。

ANHA(5月24日付)によると、ミサイル攻撃の標的となったのは、ダブア航空基地。

誰がミサイル攻撃を行ったのかは不明だが、SANAはこの攻撃と前後して、米主導の有志連合がダイル・ザウル県南東部のシリア軍拠点を爆撃したと付言、米国の関与を疑った。

これに関して、米国防総省のエリッック・ビーホーン報道官は、タス通信(5月24日付)に大使、「この爆撃は米国によるものでもなければ、有志連合によるものでもない」と関与を否定した。

ANHA, May 24, 2018

AFP, May 24, 2018、ANHA, May 24, 2018、AP, May 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, May 24, 2018、al-Hayat, May 25, 2018、Reuters, May 24, 2018、SANA, May 24, 2018、TASS, May 24, 2018、UPI, May 24, 2018などをもとに作成。

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米主導の有志連合がダイル・ザウル県南東部のシリア軍拠点を爆撃:米国は関与を否定(2018年5月24日)

ダイル・ザウル県では、SANA(5月24日付)が軍消息筋の話として伝えたところによると、米主導の有志連合が未明に県南東部のシリア軍拠点複数カ所を爆撃した。

爆撃は、ブーカマール市とハミーマ砂漠間の拠点複数カ所を標的とし、ダーイシュ(イスラーム国)の攻勢と時を同じくするかたちで行われたという。

またヒズブッラーの戦闘広報局によると、爆撃はT2(第2石油輸送ステーション)近くに対して行われたという。

これに関して、ドゥラル・シャーミーヤ(5月24日付)は、「有志連合によるとされる」この爆撃で親政権民兵やイランの民兵の戦闘員12人が死亡し、複数が負傷、車輌3台が大破したと伝えた。

しかし、米中央軍報道官のビル・アーバン大佐は、ロイター通信(5月24日付)に対して「米主導の有志連合が親政権謳いを爆撃したとの情報を得ていない」と否定した。

なお、米主導によるシリア軍拠点への爆撃は23日にも報じられている。

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ダイル・ザウル県では、ダイル・ザウル24(5月24日付)によると、ダーイシュは県南東部での23日の戦闘で捕捉したシリア軍兵士および親政権民兵数十人を処刑した。

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一方、シリア人権監視団によると、有志連合の航空支援、米仏軍の砲撃支援を受ける西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が県南東部のイラク国境に近いバーグーズ村一帯でダーイシュ(イスラーム国)に対し激しい攻撃を加えた。

攻撃は、ウマル油田に進駐している有志連合が地対地ミサイル20発を2回に分けて発射した。

AFP, May 24, 2018、ANHA, May 24, 2018、AP, May 24, 2018、Deirzoor24, May 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, May 24, 2018、al-Hayat, May 25, 2018、Reuters, May 24, 2018、SANA, May 24, 2018、UPI, May 24, 2018などをもとに作成。

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トルコの実質占領下にあるバーブ市での爆発で9人負傷(2018年5月24日)

アレッポ県では、ANHA(5月24日付)によると、トルコの実質占領下にあるバーブ市のラーイー通りで爆弾が仕掛けられたオートバイが爆発し、9人が負傷した。

ANHA, May 24, 2018

AFP, May 24, 2018、ANHA, May 24, 2018、AP, May 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, May 24, 2018、al-Hayat, May 25, 2018、Reuters, May 24, 2018、SANA, May 24, 2018、UPI, May 24, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは3件の停戦違反を、トルコ側は0件の違反を確認(2018年5月24日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(5月24日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を3件(アレッポ県2件、ラタキア県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, May 24, 2018をもとに作成。

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