青山弘之「ロシアが爆撃を開始して以降、シリア難民232,806人が帰国、国内避難民1,187,471人が帰還」Yahoo! Japan News個人、2018年7月31日 を参照ください。
日: 2018年7月30日
シリア・アラブ・テレビ:YPG主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会と政府の会合で分権制についての議論は行われなかった(2018年7月30日)
シリア・アラブ・テレビ(7月30日付)は、7月26~27日に首都ダマスカスで行われたシリア民主評議会(西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の政治母体)とシリア政府との会合に関して、内部事情に詳しい消息筋の話として、分権制の問題について議論は行われなかったと伝えた。
会合に関しては、シリア民主評議会が28日、「民主的で分権的なシリアに向けた行程表を策定するために、複数の委員会を設置することが決定された」と発表していたが、報道はこれを否定したかたちとなった。
AFP, July 30, 2018、ANHA, July 30, 2018、AP, July 30, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 30, 2018、al-Hayat, July 31, 2018、Reuters, July 30, 2018、SANA, July 30, 2018、UPI, July 30, 2018などをもとに作成。
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シリア軍がイドリブ県、ハマー県を砲撃(2018年7月30日)
イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がビダーマー町を砲撃した。
一方、ANHA(7月30日付)によると、シャーム解放機構は、ロシア軍当事者和解調整センターと停戦協議を行った県南部の名士、部族長多数を逮捕した。
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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がカフルズィーター市、ラターミナ町、マアルカバ村を砲撃した。
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ダルアー県は、SANA(7月30日付)によると、ムサイフラ町の殉教者広場で、同地の解放を祝う祝典が催され、住民らが参加、広場にシリア国旗を掲揚した。

AFP, July 30, 2018、ANHA, July 30, 2018、AP, July 30, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 30, 2018、al-Hayat, July 31, 2018、Reuters, July 30, 2018、SANA, July 30, 2018、UPI, July 30, 2018などをもとに作成。
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トルコの実質占領下にあるアレッポ県北部でスルターン・ムラード師団と第51旅団が交戦(2018年7月30日)
アレッポ県では、ANHA(7月30日付)によると、トルコの実質占領下にある県北部のアフタリーン市でスルターン・ムラード師団と第51旅団が交戦した。
両者の衝突は、29日に第51師団司令官のウマル・カドルー氏がバーブ市内の同師団本部前で拉致されたことに端を発するもので、双方に死傷者が出た。
一方、アフリーン郡のバースータ村では、爆弾が仕掛けられたオートバイが爆発し、3人が負傷した。

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ラッカ県では、『ハヤート』(7月30日付)によると、ラッカ市東のウカイラシー村近郊で西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)のアブー・ダッハームを名乗る司令官が、オートバイに乗った複数の男性の発砲を受け、負傷した。
AFP, July 30, 2018、ANHA, July 30, 2018、AP, July 30, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 30, 2018、al-Hayat, July 31, 2018、Reuters, July 30, 2018、SANA, July 30, 2018、UPI, July 30, 2018などをもとに作成。
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ロジャヴァとシリア政府の接近を受け、ハサカ県で多数の市民が統一地方選挙に立候補(2018年7月30日)
SANA(7月30日付)は、ハサカ県で、9月16日に投票が予定されている統一地方選挙に多数の市民が立候補していると伝えた。
ハサカ県は、シリア政府と西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)が分割統治しており、『ハヤート』(7月30日付)によると、シリア政府側のジャーイズ・ハンムード・ムーサー県知事とロジャバの人民防衛隊(YPG)のスィーバーン・ハンムー総司令官が29日に、ハサカ市で会談ムーサー県知事は、統一地方選挙への立候補を希望する市民に対して圧力をかけない旨約束したという。
AFP, July 30, 2018、ANHA, July 30, 2018、AP, July 30, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 30, 2018、al-Hayat, July 31, 2018、Reuters, July 30, 2018、SANA, July 30, 2018、UPI, July 30, 2018などをもとに作成。
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シリア軍はダーイシュに忠誠を誓うハーリド・ブン・ワリード軍の中心拠点シャジャラ町(ダルアー県)を制圧(2018年7月30日)
ダルアー県では、SANA(7月30日付)によると、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓うハーリド・ブン・ワリード軍に対する攻撃を続け、同組織の中心拠点であるシャジャラ町を制圧した。
また同町で爆発物などの撤去作業にあたった工兵部隊は、米国製のTOW対戦車ミサイルなどの武器弾薬、ヨルダン製の通信機器などを発見、押収した。


一方、シリア人権監視団によると、シリア軍はシャジャラ町、アービディーン村、クサイル村、バイト・アーラ村を「樽爆弾」で爆撃、アービディーン村およびシャジャラ町一帯でハーリド・ブン・ワリード軍と交戦した。
AFP, July 30, 2018、ANHA, July 30, 2018、AP, July 30, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 30, 2018、al-Hayat, July 31, 2018、Reuters, July 30, 2018、SANA, July 30, 2018、UPI, July 30, 2018などをもとに作成。
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アスタナ10会議がロシアのソチで開幕:イドリブ県の処遇ではなく、難民帰還について協議(2018年7月30日)
ロシアの避暑地ソチで、ロシア、トルコ、イランを保証国とするシリア政府と反体制武装集団の停戦協議であるアスタナ10会議が開幕した。
会議は2日間の予定で、アレクサンドル・ラヴレンチエフ・シリア問題担当大統領特使を団長とするロシア代表団、ホセイン・ジャーベリー・アンサーリー外務副大臣(アラブ・アフリカ担当)を団長とするイラン代表団、セダト・オナル外務大臣特別顧問を団長とするトルコの代表団、バッシャール・ジャアファリー国連シリア代表を団長とするシリア政府代表団が参加。
また国連からはスタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表が参加した。
米国は代表団を派遣せず、トルコが後援する反体制派代表団も参加を見合わせた。
アスタナ会議はカザフスタン政府が主催していたが、今回のラウンドはロシアが主催、開催場所もカザフスタンの首都アスタナではなく、ロシア国内となった。
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個別会談が予定されていた初日にあたる30日には、ジャアファリー国連シリア代表を団長とするシリア政府代表団が、イラン代表団、ロシア代表団と個別に会談した。
これに先立ち、ロシア代表団、イラン代表団、そしてトルコ代表団が個別会談を行うとともに、ロシアのラヴレンチエフ特使がデミストゥラ特別代表と個別に会談した。
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ロシアのラヴレンチエフ特使は、ソチで記者会見を開き、アスタナ10会議の議題に関して、シリア難民の帰還などについて協議したことを明らかにした。
ラヴレンチエフ特使はは、「シリア難民の帰還を支援することが欧州諸国にとっても利益となる。今回のラウンドで議論された難民帰還を阻止することは許されない」と述べた。
SANA(7月30日付)が伝えた。
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リヤ・ノーヴォスチ(7月30日付)は、会議に出席した消息筋の話として、トルコが支援する反体制派が欠席するなかで、イドリブ県の処遇をめぐって合意に達する可能性は低い、との見方を伝えた。
AFP, July 30, 2018、ANHA, July 30, 2018、AP, July 30, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 30, 2018、al-Hayat, July 31, 2018、Reuters, July 30, 2018、RIA Novosti, July 30, 2018、SANA, July 30, 2018、UPI, July 30, 2018などをもとに作成。
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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは9件の停戦違反を、トルコ側は0件の違反を確認(2018年7月30日)
ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(7月30日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を9件(アレッポ県3件、ラタキア県6件)確認したと発表した。
トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。
Ministry of Defence of the Russian Federation, July 30, 2018をもとに作成。
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