ダーイシュがダイル・ザウル県で有志連合とシリア民主軍の合同パトロール部隊を襲撃し、米軍兵士2人を殺害(2018年7月4日)

ダイル・ザウル県では、ダイル・ザウル24(7月5日付)によると、米主導の有志連合の地上部隊が、ナムリーヤ村近郊の街道でダーイシュ(イスラーム国)が敷設した地雷の爆発に巻き込まれ、米軍兵士2人が死亡した。

死亡した米軍兵士は、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍と有志連合の合同パトロール部隊に所属していたという。

同サイトによると、地雷が爆発した直後、ダーイシュと合同パトロール部隊が交戦、ダーイシュ戦闘員は逃走したという。

一方、ユーフラテス・ポスト(7月5日付)によると、ダーイシュは、街道に仕掛けた爆弾を爆発させ、シリア民主軍と有志連合の合同パトロール部隊の車列を襲撃したという。

AFP, July 5, 2018、ANHA, July 5, 2018、AP, July 5, 2018、Deirzoor24, July 5, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 5, 2018、Euphrates Post, July 6, 2018、al-Hayat, July 6, 2018、Reuters, July 5, 2018、SANA, July 5, 2018、UPI, July 5, 2018などをもとに作成。

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イラク諜報機関「鷹諜報細胞」:「ダーイシュ最高指導者の長男はロシア軍の爆撃で7月2日に殺害された」(2018年7月4日)

イラク諜報機関「鷹諜報部隊」の高官は、ダーイシュ(イスラーム国)に近いナーシル・ニュース(7月3日付)が、最高指導者アブー・バクル・バグダーディー氏の長男のフザイファ・バドリー氏(15歳)の死亡を報じたことに関して、AFP(7月4日付)に対して「フザイファ・バドリーはロシアが2018年7月2日にヒムス県内の洞窟に対して行った爆撃で殺害された。洞窟ではダーイシュのメンバー11人が死亡した」ことを明らかにした。

AFP, July 4, 2018、ANHA, July 4, 2018、AP, July 4, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 4, 2018、al-Hayat, July 4, 2018、Nashir News, July 3, 2018、Reuters, July 4, 2018、SANA, July 4, 2018、UPI, July 4, 2018などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍がハサカ県南東部の2カ村をダーイシュより解放(2018年7月4日)

ハサカ県では、ANHA(7月4日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が県南東部でダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討戦を続け、カブル・ターハー村、マディーナ村を制圧した。

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ラッカ県では、ANHA(7月4日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)支配下のラッカ市工業地区にあるダーイシュ(イスラーム国)が武器庫として使用していた倉庫が爆発し、6人が負傷した。

AFP, July 4, 2018、ANHA, July 4, 2018、AP, July 4, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 4, 2018、al-Hayat, July 4, 2018、Reuters, July 4, 2018、SANA, July 4, 2018、UPI, July 4, 2018などをもとに作成。

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反体制武装集団がトルコ軍とともにアフリーン住民12人を拉致、民家を司令部として転用(2018年7月4日)

アレッポ県では、ANHA(7月4日付)によると、トルコの実質占領下にあるアフリーン郡のムーバター村近郊のミールカーン村で、シャーム戦線がトルコ軍第3師団とともに住民12人を拉致、連行した。

また、末裔軍大隊が同じくムバーター村近郊のハッブー村の民家3件を接収し、司令部に改装した。

AFP, July 4, 2018、ANHA, July 4, 2018、AP, July 4, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 4, 2018、al-Hayat, July 4, 2018、Reuters, July 4, 2018、SANA, July 4, 2018、UPI, July 4, 2018などをもとに作成。

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ダルアー県でシリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団の戦闘続く(2018年7月4日)

ダルアー県では、SANA(7月4日付)によると、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団(南部中央作戦司令室)が撃った迫撃砲弾数十発がダルアー市サハーリー地区、パノラマ地区、カーシフ地区、ダーヒヤ地区に着弾し、住民複数人が負傷した。

これに対してシリア軍は、ヌアイマ村、ダルアー市旧税関地区から砲撃を続ける武装集団に反撃した。

一方、シリア政府の支配下に復帰した東ガーリヤ市では、シリア軍の勝利と反体制派との和解を祝う祝典が行われ、多数の住民が参加した。

SANA, July 4, 2018

AFP, July 4, 2018、ANHA, July 4, 2018、AP, July 4, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 4, 2018、al-Hayat, July 4, 2018、Reuters, July 4, 2018、SANA, July 4, 2018、UPI, July 4, 2018などをもとに作成。

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シャーム解放機構などからなる反体制武装集団はブスラー・シャーム市の処遇をめぐる停戦交渉が失敗に終わったと発表する一方、停戦に向けた17項目からなる工程表を準備(2018年7月4日)

シャーム解放機構などダルアー県で活動を続ける反体制武装集団からなる南部中央作戦司令室は声明を出し、UNESCO世界文化遺産の円形劇場を擁するダルアー県ブスラーシャーム市の処遇をめぐるロシア側との停戦交渉が失敗に終わったと発表した。

声明によると、ロシア側が重火器の引き渡しに固執したために、交渉は決裂したという。

南部中央作戦司令室はまた別の声明で、「戦闘や脅迫に似た言葉での交渉は不可能だ。我々は国際社会の監視のもとで南部での交渉を行うことを要求する…住民、とりわけ革命家の権利と尊厳を保証するために交渉したい。なぜなら我々の革命は自由と尊厳のためのものだったからだ」と表明した。

そのうえで、「シリア全土で包括的な問題解決がなされるまで、この合意を現状に即した包括的合意、工程表をめざす」と述べた。

これに関して、イナブ・バラディー(7月4日付)は、3日にロシア軍代表団との停戦交渉を再開した反体制武装集団(南部中央作戦司令室)の交渉チームが、ロシア側に17項目からなる停戦のための工程表を示す準備をしていると伝え、その内容を明らかにした。


工程表の内容は以下の通りだという。

1. シリア南部で両当事者が即時戦闘停止する。
2. 「アサド軍」およびその治安部隊が同地域に進駐しないことを誓約する。
3. 「アサド軍」は攻撃以前に展開していた地域に撤退する。
4. 反体制派は随時重火器を引き渡すとともに、住民を帰還させる。
5. シリア政府の民政期間を復活させ、すべての職員を復職させる。
6. 首都ダマスカス、スワイダー県にいたる街道を再開する。
7. 地元部隊(反体制派)を支援するため、中火器で武装した中央部隊(シリア政府)を設置する。
8. 各地の治安維持を目的とする地元部隊を設置する。
9. 中央部隊はナスィーブ国境通行所一帯の防衛にあたる。
10. ナスィーブ国境通行所は文民の職人が管理し、ロシア軍憲兵隊がその警護にあたる。
11. ナスィーブ国境通行所とスワイダー県を結ぶ軍道は「アサド軍」が管理する。
12. アスタナ会議に従い逮捕者・拉致被害者問題を解決する。
13. 離反兵(脱走兵)を免罪する。
14. 免罪手続きを行うための施設を各地に設置する。
15. シリア全土で包括的な問題解決がなされるまで、この合意を現状に即した工程表と位置づける。
16. この合意はダルアー県、クナイトラ県全土に適用される。
17. ロシア政府がこの合意の保証国となる。

なお、南部中央作戦司令室のイブラーヒーム・ジャバーウィー報道官はロイター通信(7月3日付)に対して、「反体制派の交渉人が今日(3日)、ロシア軍士官とシリア南部の和平合意に向けた協議を再開した」と述べていた。

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しかし、SANA(7月4日付)によると、UNESCO世界文化遺産の円形劇場を擁するブスラー・シャーム市で活動を続けてきた反体制武装集団(スンナ青年旅団)が、ヨルダンとロシアの仲介による1日の停戦合意に従い、2日に続いてシリア軍に重火器の引き渡しを行った。

AFP, July 4, 2018、ANHA, July 4, 2018、AP, July 4, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 4, 2018、al-Hayat, July 4, 2018、‘Inab Baladi, July 4, 2018、Reuters, July 3, 2018、July 4, 2018、SANA, July 4, 2018、UPI, July 4, 2018などをもとに作成。

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イドリブ県で活動するシリア救国内閣が武装集団の嫌がらせを受け、閣僚が辞任(2018年7月4日)

オリエント・ニュース(7月4日付)は、イドリブ県の自治を担っていると主張するシリア救国内閣(ムハンマド・シャイフ首班)のイブラーヒーム・シャーシュー法務大臣が辞任したと伝えたうえで、その背景に、同内閣と同地で活動する反体制武装集団の間の対立や武装集団どうしの対立があったと伝えた。

同サイトによると、こうした対立のなかで、シリア救国内閣は嫌がらせを受け、支配地域での民政を妨害されたという。

AFP, July 4, 2018、ANHA, July 4, 2018、AP, July 4, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 4, 2018、al-Hayat, July 4, 2018、Orient News, July 4, 2018、Reuters, July 4, 2018、SANA, July 4, 2018、UPI, July 4, 2018などをもとに作成。

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シリア政府と国連地雷対策サービス部がMoUを交わす(2018年7月4日)

首都ダマスカスの外務在外居住者省で、シリア・アラブ共和国と国連地雷対策サービス部(UNMAS)との間で、地雷撤去にかかる了解覚書(MoU)の署名式が行われた。

シリア政府からはファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣が、国連地雷対策サービス部(UNMAS)からはアグネス・マカイユ部長が署名式に参加した。

SANA(7月4日付)が伝えた。

SANA, July 4, 2018

AFP, July 4, 2018、ANHA, July 4, 2018、AP, July 4, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 4, 2018、al-Hayat, July 4, 2018、Reuters, July 4, 2018、SANA, July 4, 2018、UPI, July 4, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは12件の停戦違反を、トルコ側は0件の違反を確認(2018年7月4日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(7月4日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を12件(ハマー県2件、アレッポ県6件、ラタキア県4件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 4, 2018をもとに作成。

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