アサド大統領「ホワイト・ヘルメットは武装グループを隠蔽する存在、その運命はほかのテロリストと同じで、武器を棄てて、恩赦を利用するか、抹殺されるか」(2018年7月27日)

アサド大統領はロシアの複数メディアのインタビューに応じ、シリアがテロとの戦い以外でも、長期的にロシアを必要としていると述べた。

ロイター通信(7月27日付)が、インターファクス通信、タス通信の報道をもとに伝えたところによると、アサド大統領は「ロシア軍は、世界規模の政治バランスが変化するまでは、我々の地域、少なくとも中東においてバランスを保つために必要とされている。そうして変化は起きないかもしれない。我々には分からないのだが、ロシアは重要で必要とされている」と述べた。

シリア難民の帰還をめぐる問題については「我々は難民、とくにここ(国内)に仕事があったシリア人に帰国するよう呼びかけている」と述べた。

一方、ホワイト・ヘルメットについては、「武装グループを隠蔽する存在」と位置づけたうえで、「ホワイト・ヘルメットの運命はほかのテロリストと同じようなものとなろう…。彼らには二つの選択肢がある。過去4~5年間にわたって行われているように、武器を棄て、恩赦を利用するか、他のテロリストのように抹殺されるかだ」と述べた。

Sputnik News, July 26, 2018

Reuters, July 27, 2018、 Sputnik News, July 27, 2018などをもとに作成。

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フランスがロシア経由で供与した人道支援物資が東グータ地方ドゥーマ市に搬入される(2018年7月26日)

シリア赤新月社消息筋は、AFP(7月26日付)に対して、ロシア経由でフランスが供与した人道支援物資が、ダマスカス郊外県東グータ地方のドゥーマー市に搬入されたことを明らかにした。

搬入されたのは、毛布3,840枚、食糧パック572個、テントなど貨物車輌7台分の物資。

AFP, July 26, 2018、ANHA, July 26, 2018、AP, July 26, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 26, 2018、al-Hayat, July 27, 2018、Reuters, July 26, 2018、SANA, July 26, 2018、UPI, July 26, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省はイスラエル軍が25日、ダルアー県南西部での対ダーイシュ戦に参加したと発表(2018年7月26日)

ロシア国防省は声明を出し、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓うハーリド・ブン・ワリード軍が活動を続けるダルアー県南西部のヤルムーク川河畔地域でのロシア・シリア両軍の掃討作戦に、イスラエル軍も参加、25日晩に拠点複数カ所を攻撃し、戦闘員多数を殲滅したと発表した。

声明によると、「ダーイシュ(ハーリド・ブン・ワリード軍)の戦闘員はイスラエル軍を挑発し、シリア軍部隊を攻撃させようと試みたが、(ダルアー県南部の)ナーフィア村、シャジャラ町近郊に展開するイスラエル領の反撃を受けた…。ダーイシュのテロリストは全員死亡した。イスラエルの航空兵器および砲兵部隊による正確且つ迅速な攻撃によって砲台は破壊された」という。

AFP, July 26, 2018、ANHA, July 26, 2018、AP, July 26, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 26, 2018、al-Hayat, July 27, 2018、Reuters, July 26, 2018、SANA, July 26, 2018、UPI, July 26, 2018などをもとに作成。

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ロシアのアレクサンドル・ラヴレンチエフ・シリア問題担当大統領特使がレバノンを訪問し、トロイカとシリア難民の帰還問題について協議(2018年7月26日)

ロシアのアレクサンドル・ラヴレンチエフ・シリア問題担当大統領特使がレバノンを訪問し、ミシェル・アウン大統領、サアド・ハリーリー首相、ナビーフ・ビッリー国民議会議長と会談し、シリア難民の帰還問題などについて協議した。

ナハールネット(7月26日付)が伝えた。

AFP, July 26, 2018、ANHA, July 26, 2018、AP, July 26, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 26, 2018、al-Hayat, July 27, 2018、Naharnet, July 26, 2018、Reuters, July 26, 2018、SANA, July 26, 2018、UPI, July 26, 2018などをもとに作成。

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ヨルダンのサファディー外務大臣「ヨルダンはシリア難民を強制的に帰国させない」(2018年7月26日)

ヨルダンのアイマン・サファディー外務大臣は、マムラカ・テレビのインタビューに応じ、そのなかで「ヨルダンはシリア難民を強制的に帰国させない…。難民帰還問題は自発的な問題だ…。我々は協力国とともに自発的帰還につながる環境を作り出すために行動する」と述べた。

サファディー外務大臣はまた「難民帰国のプロセスを、自由、尊厳、安全、安定のもとに生活できるようにするために始めたい…。ヨルダンは人権や法律を遵守したい」と強調した。

その一方で、シリア政府との関係については「我々とシリア政府の間に今のところ政治的コニュミケーションはない。国境管理のため軍事安全保障面のチャンネルは複数ある。これは国境を接するすべての国家間にあるもので、我々は国益に資することを原則としている…。シリア政府はヨルダンとの国境をほぼすべて掌握している…。我々の目的はシリア南部の治安と安全の維持だ」と述べた。

AFP, July 26, 2018、AlMamlaka TV, July 26, 2018、ANHA, July 26, 2018、AP, July 26, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 26, 2018、al-Hayat, July 27, 2018、Reuters, July 26, 2018、SANA, July 26, 2018、UPI, July 26, 2018などをもとに作成。

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トルコの実質占領下にあるアフリーン市でシャーム自由人イスラーム運動が地元部族民兵やハムザート旅団と交戦(2018年7月26日)

アレッポ県では、ANHA(7月26日付)によると、トルコの実質占領下にあるアフリーン市のアシュラフィーヤ地区を通るフィール通りのアイシャ燃料配給所で、シャーム自由人イスラーム運動と地元のブービナ族(クルド人の民兵の間で戦闘が発生し、戦闘員3人が負傷した。

戦闘は、シャーム自由人イスラーム運動がブービナ族のジャースィム・バナーウィヤ氏の重機を盗んだことをきっかけに発生した。

シャーム自由人イスラーム運動はまた、フィール通りでハムザート旅団とも交戦した。

AFP, July 26, 2018、ANHA, July 26, 2018、AP, July 26, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 26, 2018、al-Hayat, July 27, 2018、Reuters, July 26, 2018、SANA, July 26, 2018、UPI, July 26, 2018などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県ブーカマール市郊外砂漠地帯でダーイシュがシリ軍を要撃(2018年7月26日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がブーカマール市南東部の砂漠地帯でシリア軍部隊を要撃し、兵士8人を殺害した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、トゥルクマーン山のサッラーフ村近郊でシリア軍兵士2人が爆弾の爆発に巻き込まれて死亡した。

AFP, July 26, 2018、ANHA, July 26, 2018、AP, July 26, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 26, 2018、al-Hayat, July 27, 2018、Reuters, July 26, 2018、SANA, July 26, 2018、UPI, July 26, 2018などをもとに作成。

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YPG系のオリーブの怒り作戦司令室がトルコの実質占領下にある県北部のアアザーズ市近郊でスルターン・ムラード師団の戦闘員1人を殺害(2018年7月26日)

アレッポ県では、オリーブの怒り作戦司令室が声明を出し、トルコの実質占領下にある県北部のアアザーズ市近郊のハルジャラ村にいたる街道で24日にスルターン・ムラード師団のオートバイを攻撃し、戦闘員1人を殺害したと発表した。

AFP, July 26, 2018、ANHA, July 26, 2018、AP, July 26, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 26, 2018、al-Hayat, July 27, 2018、Reuters, July 26, 2018、SANA, July 26, 2018、UPI, July 26, 2018などをもとに作成。

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シリア軍は、ダーイシュに忠誠を誓うハーリド・ブン・ワリード軍支配下のダルアー県南西部で掃討戦を続け、ジュムーア丘、サフム・ジャウラーン村、タスィール町など主要拠点を制圧(2018年7月26日)

ダルアー県では、SANA(7月26日付)によると、シリア軍が、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓うハーリド・ブン・ワリード軍の支配地域との戦闘の末、ヤルムーク川河畔地域のジュムーア丘、サフム・ジャウラーン村、シャイフ・フサイン村、カウカブ村、シャブラク村、ムサイリタ村、ルワイハク村、サルバク村、タスィール町、アドワーン村など同組織の主要拠点を制圧した。

syria.liveuamap.com, July 26, 2018

AFP, July 26, 2018、ANHA, July 26, 2018、AP, July 26, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 26, 2018、al-Hayat, July 27, 2018、Reuters, July 26, 2018、SANA, July 26, 2018、UPI, July 26, 2018などをもとに作成。

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シリア軍がクナイトラ市に進駐、クナイトラ県の兵力引き離し地域に残っていた反体制派支配地域が完全に消失(2018年7月26日)

クナイトラ県では、SANA(7月26日付)によると、シリア政府との停戦合意に基づき、反体制武装集団がクナイトラ市から退去したのを受け、シリア軍が同地に進駐し、爆発物の撤去作業を開始した。

撤去作業中、シリア軍部隊は、クナイトラ通行所近くで野戦病院を発見、大量のイスラエル製医薬品を押収した。

シリア軍はまた、ハミーディーヤ村にも進駐し、爆発物撤去作業を行った。

なお、これによりクナイトラ県の兵力引き離し地域にあった反体制武装集団の支配地域は消失した。

SANA, July 26, 2018
syria.liveuamap.com, July 26, 2018

 

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スワイダー県では、SANA(7月26日付)によると、25日にスワイダー市で発生したダーイシュ(イスラーム国)による連続自爆テロの犠牲者の葬儀が行われ、多数の住民が参列した。

SANA, July 26, 2018

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ダルアー県では、SANA(7月26日付)によると、ダルアー市ダルアー・バラド地区の10月16日広場で、シリア軍支持を訴えるデモが行われ、住民数百人が参加した。

 

SANA, July 26, 2018

AFP, July 26, 2018、ANHA, July 26, 2018、AP, July 26, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 26, 2018、al-Hayat, July 27, 2018、Reuters, July 26, 2018、SANA, July 26, 2018、UPI, July 26, 2018などをもとに作成。

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統一地方選挙の立候補者受付開始(2018年7月26日)

地方自治環境省は、9月16日に投票が予定されている統一地方選挙の立候補者申請の受付を各地で開始した。

受付機関は26日から7月1日までの1週間。

SANA, July 26, 2018

地方自治環境省によると、受付期間初日とな26日には638人が申請を行った。

SANA(7月26日付)が伝えた。

AFP, July 26, 2018、ANHA, July 26, 2018、AP, July 26, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 26, 2018、al-Hayat, July 27, 2018、Reuters, July 26, 2018、SANA, July 26, 2018、UPI, July 26, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは10件の停戦違反を、トルコ側は1件の違反を確認(2018年7月26日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(7月26日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を10件(ラタキア県8件、アレッポ県2件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームも1件(アレッポ県)の停戦違反を確認した。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 26, 2018をもとに作成。

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米主導の有志連合はシリアとイラクで爆撃で「意図せず死亡したとされる民間人」は2018年6月末の段階で1,059人と発表(2018年7月26日)

有志連合CJTF-OIR(「生来の決戦作戦」統合任務部隊)は、2018年4月20日から6月30日にかけてのシリア、イラク両国領内で実施された航空作戦に伴う民間人犠牲者発生にかかる45件の新たな報告を受け、すでに報告されている314件と併せて調査を行い、125件の調査を完了した。

調査を完了した案件のうち106件は事実と異なり、また3件は重複しており、民間人の犠牲者が出たとされるのは16件のみで、これによる民間人の犠牲者は105人だった。

234件については調査が継続される。

これにより、2014年8月から2018年6月までに有志連合が実施した爆撃2万9,826回によって、意図せず犠牲となったことが確認される民間人の数は1,059人となった。

なお、CJTR-OIRは発表しなかったが、2014年8月から2018年4月までに有志連合が実施した爆撃によって意図せず犠牲となったことが確認される民間人の数は954人となった。

CENTCOM, July 26, 2018をもとに作成。

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