ヨルダンのサファディー外務大臣「ルクバーン・キャンプの問題はシリア難民が自発的に帰国できるようにすることで解決する」(2018年10月27日)

ヨルダンのアイマン・サファディー外務大臣は、バーレーンで開幕したマナーマ対話フォーラムで、米主導の有志連合が占領するタンフ国境通行所(ヒムス県)に近いヨルダン北東部のルクバーン難民キャンプの処遇に関して、ロシア、米国と問題解決に向けた協議が行われていることを明らかにするとともに、「ルクバーン・キャンプの問題は、そこで暮らすシリア難民が自分たちの町に自発的に戻れるようにすることで解決する」と述べた。

サファディー外務大臣はまた「シリア領内からキャンプに支援が行われなければならず、キャンプのニーズに対応するのはヨルダンではなくシリアの責任だ」と付言した。

ペトラ通信(10月28日付)が伝えた。

al-Durar al-Shamiya, October 28, 2018

AFP, October 28, 2018、ANHA, October 28, 2018、AP, October 28, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 28, 2018、al-Hayat, October 28, 2018Petra, October 28, 2018、Reuters, October 28, 2018、SANA, October 28, 2018、UPI, October 28, 2018などをもとに作成。

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青山弘之「シリア地方選挙結果(2018年):県議会・県庁所在市議会当選者一覧」(CMEPS-J Report No. 43)

Contemporary Middle East Political Studies in Japan.net (CMEPS-J.net) 現代中東政治研究ネットワーク(CMESP-J.net)に青山弘之「シリア地方選挙結果(2018年):県議会・県庁所在市議会当選者一覧」(CMEPS-J Report No. 43)が掲載されました。

青山弘之「シリア地方選挙結果(2018年):県議会・県庁所在市議会当選者一覧」(CMEPS-J Report No. 44)

イスラエル軍報道官「イスラーム聖戦機構によるロケット弾攻撃の責任はシリア政府とイラン・イスラーム革命防衛隊にある」(2018年10月27日)

イスラエル軍のアヴィハイ・アドライ(Avichay Adraee)報道官はツイッターのアカウント(https://twitter.com/avichayadraee)(10月27日付)で、「昨日(26日)に(ガザ地区)からイスラーム聖戦機構が発射されたロケット弾は、ダマスカスからもたらされたものだ。我々はシリア政府とイランのゴドス軍団(イラン・イスラーム革命防衛隊)に今回の一件の責任があると考えている」などと綴った。

アドライ報道官によると、イスラーム聖戦機構は26日、イスラエル領内に向けてロケット弾34発を発射、うち13発はイスラエル軍が迎撃し破壊し、残りの21発は砂漠地帯に着弾したという。

AFP, October 27, 2018、ANHA, October 27, 2018、AP, October 27, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 27, 2018、al-Hayat, October 28, 2018、Reuters, October 27, 2018、SANA, October 27, 2018、UPI, October 27, 2018などをもとに作成。

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トルコ占領下のアレッポ県で略奪品の分配をめぐって武装集団どうしが激しく交戦(2018年10月27日)

アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(10月27日付)によると、トルコの実質占領下にあるバーブ市近郊のタッル・ハワー村などで、トルコの庇護を受ける国民軍に所属する武装集団どうしが激しく交戦した。

同市近郊で戦闘を繰り広げたのは、スルターン・ムラード師団と東部自由人連合。

数時間にわたる戦闘で、多数が死傷したという。

シリア人権監視団によると、戦闘は、トルコの実質占領下にあるアフリーン郡のアイン・ハジャル村で略奪した物資や農産物(オリーブ)の分配をめぐる対立が原因だという。

AFP, October 27, 2018、ANHA, October 27, 2018、AP, October 27, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 27, 2018、al-Hayat, October 27, 2018、October 28, 2018、Reuters, October 27, 2018、SANA, October 27, 2018、UPI, October 27, 2018などをもとに作成。

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シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構は、イドリブ県での非武装地帯設置合意後初となる大規模軍事演習を実施(2018年10月27日)

シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構は、イドリブ県での非武装地帯設置合意後初となる大規模軍事演習を行い、その写真をインターネットを通じて公開した。

演習が行われたのは、イドリブ県南部(詳細な場所は不明)で、同機構所属の特殊部隊が重火器、軽火器を使用して訓練を行った。

ドゥラル・シャーミーヤ(10月27日付)が伝えた。

al-Durar al-Shamiya, October 27, 2018
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AFP, October 27, 2018、ANHA, October 27, 2018、AP, October 27, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 27, 2018、al-Hayat, October 28, 2018、Reuters, October 27, 2018、SANA, October 27, 2018、UPI, October 27, 2018などをもとに作成。

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サウジアラビアからヨルダンを経由し陸路で帰国したシリア人をシリア軍が「特別待遇」(2018年10月27日)

ドゥラル・シャーミーヤ(10月27日付)は、複数の活動家の情報として、サウジアラビアからヨルダンを経由し陸路で帰国したシリア人が、シリア軍の「特別待遇」を受けていると伝えた。

同サイトによると、今月半ばにダルアー県南部のナスィーブ国境通行所(ヨルダン側はジャービル国境通行所)の再開を受けて、サウジアラビアに逃れていたシリア人男性12人を乗せた大型旅客バスが同通行所を通って、シリアに入国したが、このうち兵役を忌避していた7人が通行所でただちに拘束・連行されたという。

また、のこる5人のうち2人もアレッポ県の徴兵事務所に連行され、3人も拘束され、軍事情報局、空軍情報部に連行されたという。

al-Durar al-Shamiya, October 27, 2018

AFP, October 27, 2018、ANHA, October 27, 2018、AP, October 27, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 27, 2018、al-Hayat, October 28, 2018、Reuters, October 27, 2018、SANA, October 27, 2018、UPI, October 27, 2018などをもとに作成。

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反体制派支配下のアレッポ県北部の2都市がシリア時間を廃止し、トルコ時間を採用(2018年10月27日)

ドゥラル・シャーミーヤ(10月27日付)は、トルコの支援を受ける反体制武装集団(いわゆる「ユーフラテスの盾」作戦司令室所属組織)の支配下にあるアアザーズ市とアフタリーン市で、シリア時間を廃止し、トルコ時間が採用されたと伝えた。

アアザーズ市の地元評議会は声明を出し、「現地時間を現状のまま(シリア時間のサマータイム)とし、トルコ時刻と合わせる旨決定した」と発表した。

また、アフタリーン市の地元評議会も「トルコの教育関連顧問との協議し、学校の始業・就業時間を変更した」と発表、トルコ時刻を採用することを明らかにした。

al-Durar al-Shamiya, October 27, 2018

AFP, October 27, 2018、ANHA, October 27, 2018、AP, October 27, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 27, 2018、al-Hayat, October 28, 2018、Reuters, October 27, 2018、SANA, October 27, 2018、UPI, October 27, 2018などをもとに作成。

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ダーイシュは砂嵐に乗じてYPG主体のシリア民主軍に制圧されていたスーサ町、上バーグーズ村などを奪還(2018年10月27日)

ダイル・ザウル県では、ドゥラル・シャーミーヤ(10月27日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)が、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍による県北東部への攻勢で25~26日に制圧していたスーサ町、上バーグーズ村、ハジーン市一帯の複数カ所を、砂嵐に乗じて襲撃、奪還した。

ダイル・ザウル県では、ユーフラテス・ポスト(10月28日付)によると、26、27日の戦闘でダーイシュはシリア民主軍の戦闘員40人以上(シリア人権監視団によると60人)を殺害し、スーサ町、上バーグーズ村を奪還した。

AFP, October 27, 2018、ANHA, October 27, 2018、AP, October 27, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 27, 2018、Euphrates Post, October 28, 2018、al-Hayat, October 28, 2018、Reuters, October 27, 2018、SANA, October 27, 2018、UPI, October 27, 2018などをもとに作成。

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UNHCRとシリア赤新月社は「治安および輸送上の理由」で有志連合占領地の背後に位置するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプへの支援物資輸送を延期(2018年10月27日)

国際連合難民高等弁務官事務所(UNHCR)シリア事務所代表のファドワー・アブドゥラッブフ・バールード氏は、米主導の有志連合が占領するヒムス県南東部のタンフ国境通行所に近いレバノン北東部のルクバーン・キャンプへの人道支援の輸送が延期となったことを明らかにした。

人道支援物資はUNHCRとシリア赤新月社の合同チームによって搬送される予定だったが、「治安および輸送上の理由」で延期になったという。

ドゥラル・シャーミーヤ(10月27日付)が伝えた。

al-Durar al-Shamiya, October 27, 2018

AFP, October 27, 2018、ANHA, October 27, 2018、AP, October 27, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 27, 2018、al-Hayat, October 28, 2018、Reuters, October 27, 2018、SANA, October 27, 2018、UPI, October 27, 2018などをもとに作成。

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イスタンブールでロシア、ドイツ、フランス、トルコ首脳会談:エルドアン大統領「4カ国はアサド大統領を将来どうするかを決めることはしない」(2018年10月27日)

トルコの首都イスタンブールで、シリア情勢への対応を協議するためのロシア、ドイツ、フランス、トルコ4カ国首脳会談が行われ、ヴラジミール・プーチン大統領、アンゲラ・メルケル首相、エマニュエル・マクロン大統領、レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領が一同に会した。

AFP, October 27, 2018

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4カ国首脳は会談後に共同声明を発表し、シリアの領土の統一性性と主権の維持、危機の政治解決、難民帰還に向けた行動の必要を確認したと表明した。

声明ではまた、ロシア、トルコ、イランを保証国とするアスタナ会議を危機解決に向けて取り組むモデルと評価、ドイツとフランスの参加により、同会議が効率性を増するとしたうえで、すべての当事者にこの取り組みへの協力を呼びかけた。

また、9月17日のソチでのロシア・トルコ首脳会談での合意(非武装地帯設置合意)内容を確認、4カ国首脳会談の成果をイランに報告し、協力を継続すると表明するとともに、今年末までに制憲委員会を設置させる必要があると強調した。

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プーチン大統領は、会談後の共同記者会見で「何よりもまず、ソチでのシリア国民対話大会の決議を踏まえて、シリア危機のすべての当事者の承認のもとに、ジュネーブで制憲委員会の活動を立ち上げる必要がある…。すべての当事者の承認が得られることで、この構造(制憲委員会)は効率的、有意義なものとなり、憲法改革に向けた準備や実施を可能とし、シリアの国家を強化し、シリア社会を統合する。それゆえ、制憲委員会の設置に向けて真摯に行動しなければならない」と述べた。

その一方、プーチン大統領は「ロシアは、イドリブ県で挑発行為があった場合、テロの脅威を根絶するためにシリア政府を支援する権利を留保している」とも述べた。

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エルドアン大統領は、会談後の共同記者会見で、4カ国首脳会談が「建設的」だったと高く評価、「ドイツとフランスの参加により、アスタナ会議の一環として行われている協力が改善されると見ている…。我r割れは停戦を保証しようとしてきた…。イドリブ県をめぐる我々の合意は人道危機の軽減につながる…。我々はイランに首脳会談の成果を報告し、危機解決に向けて引き続き協力する。今年末までに制憲委員会を設置することで合意した。委員会の活動は来年から始まるだろう」と述べた。

また「我々、すなわちここにいる首脳たちは、シリア大統領が将来どうなるかを決めることはしない。シリア国民が彼の将来を決める…。我々はシリアで戦闘を止めて、シリア国民が将来どのように暮らしていきたいのかという問いへの回答がなされるようにするために行動している」と付言した。

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4カ国首脳会談と合わせて、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣とトルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣がイスタンブールで会談した。

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『ハヤート』(10月28日付)、ANHA(10月27日付)、SANA(10月27日付)などが伝えた。

AFP, October 27, 2018、ANHA, October 27, 2018、AP, October 27, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 27, 2018、al-Hayat, October 28, 2018、Reuters, October 27, 2018、SANA, October 27, 2018、UPI, October 27, 2018などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから734人、ヨルダンから474人の難民が帰国、避難民503人が帰宅(2018年10月27日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(10月27日付)を公開し、10月26日に難民1,208人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは734人(うち女性221人、子供374人)、ヨルダンから帰国したのは474人(うち女性142人、子供242人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は24,049人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者20,712人(ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者3,337人(ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日に帰国した難民の数は 253,329人(うち女性76,000人、子供129,157人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,639,529人(うち女性1,991,859人、子供3,319,765人)。

一方、国内避難民503人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは27人(うち女性11人、子供12人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダイル・ザウル県、ダマスカス郊外県に帰宅したのは294人(うち女性99人、子供118人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは182人(うち女性55人、子供86人)だった。

これにより、2018年1月以降に帰宅した国内避難民の数は160,955人(うち女性48,787人、子供81,257人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,241,418人(うち女性373,785人、子供633,640人)となった。

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ロシア国防省は声明を出し、ロシア側監督チームが過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を3件(アレッポ県1件、ハマー県2件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, October 27, 2018をもとに作成。

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