アフガン人民兵組織ファーティミユーユーン旅団がダイル・ザウル県ブーカマール市から撤退(2018年10月15日)

ダイル・ザウル県では、ドゥラル・シャーミーヤ(10月15日付)が複数の地元筋の話として伝えたところによると、イラン・イスラーム革命防衛隊が支援するアフガン人民兵のファーティミーユーン旅団が、ブーカマール市にある本部を突如撤去し、同地から撤退した。

al-Durar al-Shamiya, October 15, 2018

AFP, October 15, 2018、ANHA, October 15, 2018、AP, October 15, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 15, 2018、al-Hayat, October 16, 2018、Reuters, October 15, 2018、SANA, October 15, 2018、UPI, October 15, 2018などをもとに作成。

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非武装地帯設置合意を拒否した新興のアル=カーイダ系組織など4組織がシリア軍の攻撃に対抗するため「信者を煽れ」作戦司令室を設置(2018年10月15日)

イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(10月15日付)によると、ロシア・トルコ首脳による非武装地帯設置合意を拒否した反体制武装集団が、シリア軍の奇襲に備えるとして、新たに「信者を煽れ」作戦司令室を結成した。

「信者を煽れ」作戦司令室に参加したのは、新興のアル=カーイダ系組織フッラース・ディーン、アンサール・ディーン戦線、アンサール・タウヒード、アンサール・イスラーム集団。

al-Durar al-Shamiya, October 15, 2018

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イドリブ県では、シャーム解放機構に近いイバー通信(10月15日付)によると、同機構の車列がザーウィヤ山に近いアイン・ラールーズ村に突入し、「指名手配者」15人を拘束し、盗難車輌などを押収した。

拘束されたのは、誘拐、殺人、強盗などに関与したグループだという。

AFP, October 15, 2018、ANHA, October 15, 2018、AP, October 15, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 15, 2018、al-Hayat, October 16, 2018、Reuters, October 15, 2018、SANA, October 15, 2018、UPI, October 15, 2018などをもとに作成。

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ロシアとヨルダンは、ヨルダンに退去した反体制武装集団(自由シリア軍)の司令官や戦闘員の身柄のシリア政府に引き渡すことで合意(2018年10月15日)

ドゥラル・シャーミーヤ(10月15日付)は、複数の消息筋の話として、ダルアー県を含むシリア南西部がシリア政府の支配下に復帰したのと前後して、ヨルダンに退去した反体制武装集団(自由シリア軍)の司令官や戦闘員の身柄のシリア政府に引き渡すことで、ヨルダン・ロシア両政府が合意したと伝えた。

シリア政府に身柄を引き渡される武装集団の司令官・戦闘員は、反体制派やダーイシュ(イスラーム国)の掃討を主な任務とするシリア軍第5軍団ないしはそれに類する武装部隊に配属されるという。

反体制メディア活動家のアブー・ガイヤーシュ・シャルア氏によると、現在は身柄が引き渡される司令官・戦闘員の名簿が作成されているという。

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アイユーブ国防大臣はシリア政府と和解し、免罪手続きを終えた兵士、民間人を拘束しないよう布告を発する(2018年10月15日)

ドゥラル・シャーミーヤ(10月15日付)は、イマード・アイユーブ国防大臣が、シリア軍の検問所に対して、シリア政府と和解し、免罪手続きを終えた兵士、民間人を拘束しないよう布告を出したと伝え、その文書の写真を掲載した。

al-Durar al-Shamiya, October 15, 2018

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ダルアー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(10月15日付)によると、シリア政府との和解に応じたカリフ・イマル旅団のアブドゥッサラーム・ラグシュ司令官、ハウラーン・ムジャーヒディーン旅団のズィヤード・ナースィル司令官が、サナマイン市で治安当局に逮捕された。

逮捕は、同地住民が、この2人が拉致・殺人に関与しているとの申し立てをしたの受けて行われたという。

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トルコ軍と反体制武装集団がロジャヴァ支配下のマンビジュ市侵攻に向けてアレッポ市北部一帯に展開、シリア軍がこれを迎撃(2018年10月15日)

アレッポ県では、ANHA(10月15日付)によると、アレッポ市北部のウンム・フーシュ村、ハルバル村、シャイフ・イーサー村、シャフバー・ダム一帯で、シリア軍とトルコの支援を受ける反体制武装集団が交戦した。

戦闘は同地の前線にトルコ軍と反体制武装集団が展開したのを受けたもので、反体制武装集団はまたマーリア市方面から同地のシリア軍拠点に対して砲撃を加えた。

トルコ日刊紙『イェニ・シャファク』(10月15日付)によると、同地に展開した反体制武装集団は約2万人。

トルコ軍地上部隊とともに、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)支配下のマンビジュ市一帯地域への侵攻を準備しているという。

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一方、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)に近い「オリーブの怒り」作戦司令室が声明を出し、11日にトルコの実質占領下にあるアレッポ県バーブ市近郊のカッバースィーン村で反体制武装集団メンバー2人を殺害したと発表した。

AFP, October 15, 2018、ANHA, October 15, 2018、AP, October 15, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 15, 2018、al-Hayat, October 16, 2018、Reuters, October 15, 2018、SANA, October 15, 2018、UPI, October 15, 2018、Yeni Safak, October 15, 2018などをもとに作成。

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シリア民主評議会報道官はムアッリム外務在外居住者大臣の発言を「シリアの憲法に合致していない」と批判(2018年10月15日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会のアムジャド・ウスマーン報道官は、首都ダマスカスでのワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣兼副首相とイブラーヒーム・ジャアファリー外務大臣の共同記者会見でのムアッリム大臣の発言を批判した。

ウスマーン報道官は「記者会見で、シリアの外務大臣はユーフラテス川東部の情勢について言及したが、これはシリア憲法に合致しない。シリア政府はイドリブ県の後はユーフラテス川東部に狙いを定めている」と非難した。

そのうえで「ダマスカスとの交渉が頓挫した理由は、ダマスカスの政府が対話に際して課した前提条件と狭量な縛りにある。我々はこの協議が失敗したことの背後に外国勢力がいるとの嫌疑を拒否する。ダマスカスの政府により柔軟になり、政治的解決に向けた愛国的なフォーマットに至るよう呼びかける」と付言した。

ANHA(10月15日付)が伝えた。

AFP, October 15, 2018、ANHA, October 15, 2018、AP, October 15, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 15, 2018、al-Hayat, October 16, 2018、Reuters, October 15, 2018、SANA, October 15, 2018、UPI, October 15, 2018などをもとに作成。

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ムアッリム外務在外居住者大臣「イドリブ県解放後、我々の狙いはユーフラテス川東部だ」(2018年10月15日)

ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣兼副首相は、シリアを訪問中のイラクのイブラーヒーム・ジャアファリー外務大臣と共同記者会見を行った。

SANA, October 15, 2018

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会見でのムアッリム外務在外居住者大臣の主な発言は以下の通り。

「テロとの戦い」におけるシリアとイラクの勝利は、中東地域と世界のすべての国にとって重要だ…。ダーイシュ(イスラーム国)とヌスラ戦線(シャーム解放機構)といったテロ組織がイラクとシリアで勝利していたら、欧州、アラブ諸国、そして世界全体に何か起こっていたか想像してみるがいい」。

「イドリブ県はシリアの他の地域と同じようにシリアの主権下に復帰するのが必然だ…。我が武装部隊はイドリブ県に関する合意が実施されない場合を想定して、ヌスラ戦線を根絶するためにイドリブ県一帯で準備している」。

「イドリブ県には多くの市民がおり、彼らに罪はない…。和解を通じてイドリブ県を解放する方が、流血がもたらされるより良い。ソチ合意(非武装地帯設置合意)をシリアが支援するのは、流血を避けたいからだ…。イドリブ県にいるほとんどのテロリストはトルコ諜報機関とつながりがある。シリアはロシアがどのような反応をするのか見守っている。ヌスラ戦線が合意を拒否すれば…、我々は黙ってはいない」。

「イドリブ県解放後、我々の狙いはユーフラテス川東部だ。クルド人同胞は…将来何をしたいのか決心しなければならない…。彼らが対話をしたいというのであれば、その対話は明確な基礎に基づかねばならない。憲法、そして法律がある…。この地域ではいかなる連邦制も受け入れられない。なぜならそれは憲法違反だからだ。クルド人同法が米国との約束、米国の幻想を維持したいというのなら、それもよかろう。だが、国家の庇護のもとに復帰しなければ、彼らは代償を払うことになる…。ユーフラテス川東部の問題は…譲歩できない」。
「我々はトルコが侵略占領国だとみなしている。我が武装部隊がトルコの部隊とともにユーフラテス川東部の問題の作戦に参加することはない」。

「シリア・イラク国間の国境通行所が両国民にもたらす共通の利益は、我々がヨルダン・シリア両国民の利益のなかに見出しているものと同じものだ…。我々は今、シリア・イラク両国民の利益に目を向けている。ブーカマール国境通行所(イラク側はカーイム国境通行所)が近く再開することを望んでいる」。

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これに対して、ジャアファリー外務大臣は「国境通行所はテロゆえの例外的な理由によるもので、近く再開される」などと述べた。

https://youtu.be/4_6dap1G6iY

AFP, October 15, 2018、ANHA, October 15, 2018、AP, October 15, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 15, 2018、al-Hayat, October 16, 2018、Reuters, October 15, 2018、SANA, October 15, 2018、UPI, October 15, 2018などをもとに作成。

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イラクのジャアファリー外務大臣がシリアでアサド大統領と会談(2018年10月15日)

アサド大統領はシリアを訪問中のイラクのイブラーヒーム・ジャアファリー外務大臣および同大臣を団長とする使節団と会談した。

SANA(10月15日付)によると、会談ではシリア・イラク両国の情勢の進捗、地域情勢、国際情勢について意見が交わされた。

アサド大統領は会談で、シリア・イラク両国での「テロとの戦い」での勝利を、両国の英雄たちの血が入り交じるかたちで実現された共通の勝利と位置づけ、これを讃えるとともに、両国の復興に向けて、さらなる関係強化が必要だと強調した。

これに対して、ジャアファリー外務大臣は、地域情勢および国際情勢がシリア、イラク両国にとって良い方向に変化しており、それが「テロとの戦い」のさらなる勝利と復興に視することになると述べた。

SANA, October 15, 2018

会談ではまた、両国間の国境通行所の再開に向けた活動を重点的に行うことで合意した。

会談には、ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣兼副首相、ブサイナ・シャアバーン大統領府政治報道補佐官、ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣らが同席した。

ジャアファリー外務大臣ら一行はまた、ハンムーダ・サッバーグ人民議会議長、イマード・フマイス首相とも個別に会談した。

AFP, October 15, 2018、ANHA, October 15, 2018、AP, October 15, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 15, 2018、al-Hayat, October 16, 2018、Reuters, October 15, 2018、SANA, October 15, 2018、UPI, October 15, 2018などをもとに作成。

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クナイトラ通行所、ナスィーブ国境通行所が再開(2018年10月15日)

クナイトラ県では、SANA(10月15日付)によると、イスラエルが占領するゴラン高原とシリア政府支配地域を分かつ兵力引き離し地域に設置されているクナイトラ通行所が正式に再開され、同地に進駐する非武装のシリア軍部隊が国旗を掲揚した。

通行所再開の式典には、ハマーム・ディブヤーン・クナイトラ県知事、ドゥルーズ派のシャイフ・アクルであるヒムマト・ヒジュリー師、シリア軍停戦局長のマーズィン・ユーヌス准将、シリア駐留ロシア軍のセルゲイ・コラリンコ副司令官らが出席した。

SANA, October 15, 2018

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ダルアー県では、SANA(10月15日付)によると、ヨルダンとの国境にあるナスィーブ国境通行所(ヨルダン側はジャービル国境通行所)が再開され、両国間で車輌、旅行者の往来が再開した。

通行所が再開されるのは、3年ぶり。

SANA, October 15, 2018

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ロシア難民受入移送居住センター:2015年9月末以降、難民247,325人が帰国、避難民1,241,047人が帰宅(2018年10月15日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(10月15日付)を公開し、10月14日に難民175人(うち女性52人、子供89人)が新たに帰国したと発表した。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は18,045人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者17,727人(ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者318人(ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日に帰国した難民の数は 247,325人(うち女性74,195人、子供126,119人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,639,529人(うち女性1,991,859人、子供3,319,765人)。

一方、国内避難民21人(うち女性5人、子供9人)が10月14日に新たに帰宅した。

帰宅先は東グータ地方で、イドリブ県アブー・ズフール町からの避難民の帰宅はなかった。

これにより、2018年1月以降に帰宅した国内避難民の数は158,711人(うち女性48,033人、子供80,292人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,241,047人(うち女性373,031人、子供632,675人)となった。

SANA, October 15, 2018

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ロシア国防省は声明を出し、ロシア側監督チームが過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を7件(アレッポ県)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, October 15, 2018をもとに作成。

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