フェイスブックは「革命のサヨナキドリ」こと故アブドゥルバースィト・サールート氏についての書き込みを規約違反とみなし削除を要請(2019年6月10日)

アラビー・ジャディード(6月10日付)は、フェイスブックが、8日に戦死したアブドゥルバースィト・サールート氏についての書き込みを削除するよう一部の利用者に通達していると伝えた。

同サイトによると、フェイスブック利用者の多くが、サールート氏に弔意を示す書き込みが「規約違反」、「コミュニティ規定への抵触」にあたるため、削除を求めるメッセージを受け取ったという。

https://www.facebook.com/maher.akhttiar/posts/1132286900291451

https://www.facebook.com/rana.aljundi.1/posts/3081691541856134

AFP, June 10, 2019、ANHA, June 10, 2019、AP, June 10, 2019、al-‘Arabi al-Jadid, June 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, June 10, 2019、al-Hayat, June 11, 2019、Reuters, June 10, 2019、SANA, June 10, 2019、SOHR, June 10, 2019、UPI, June 10, 2019などをもとに作成。

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「革命のサヨナキドリ」こと故アブドゥルバースィト・サールート氏の母が革命家にメッセージを送る:「勝利するまで立ち止まらないで」(2019年6月10日)

ハマー県北部でのシリア軍との戦闘で重傷を負い、6月8日に死亡したイッザ軍ヒムス・アディーヤ旅団のアブドゥルバースィト・サールート氏の母親は、弔問に訪れたイッザ軍のジャミール・サーリフ司令官(少佐)やムスタファー・バクール報道官(大佐)らに、革命家たちに向けたメッセージを託した。

バクール報道官が読み上げたメッセージは以下の通り:

「そうです、アブドゥルバースィトは逝ってしまいました。でも、私はどのシリア人革命家を目にしても、そのなかにアブドゥルバースィト、そして彼の兄弟たちの面影を目にします。

そうです、私は息子を亡くしました。でも、私はあなた方全員を息子のように見ています。あなた方がアブドゥルバースィトや彼の同志だった殉教者を失ったことで、自分たちの決意を弱めたり、進むべき道に影響が生じたりすることを許さないでください。

あなた方に対する私から助言は、アブドゥルバースィトの魂、すべての殉教者の魂のために、道を貫いて欲しい、自らの決意を弱めないで欲しいというものです。

私はあなた方の支えは必要ありません。私はあなた方がアブドゥルバースィトとともに始めたことを貫徹し、勝利を実現せずして、立ち止まらないで欲しいのです。

ウンマ、子供たち、孫たちの未来はあなた方の手のなかにあります。それを見失わないでください」。

AFP, June 10, 2019、ANHA, June 10, 2019、AP, June 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, June 10, 2019、al-Hayat, June 11, 2019、Reuters, June 10, 2019、SANA, June 10, 2019、SOHR, June 10, 2019、UPI, June 10, 2019などをもとに作成。

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ダルアー県で「革命のサヨナキドリ」こと故アブドゥルバースィト・サールート氏との連帯を訴える新たな落書き発見(2019年6月10日)

ダルアー県では、ハウラーン自由人連合のフェイスブックのアカウント(https://www.facebook.com/HoranFreeMedia/)によると、フラーク市で、8日に戦死したアブドゥルバースィト・サールート氏との連帯を表明する落書きが壁に書かれているのが新たに発見された。

落書きは「革命のゴールキーパー(守護者)よ、あなたの血は我々の頸部を流れている。フラーク、6月10日」などと書かれている。

AFP, June 10, 2019、ANHA, June 10, 2019、AP, June 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, June 10, 2019、al-Hayat, June 11, 2019、Reuters, June 10, 2019、SANA, June 10, 2019、SOHR, June 10, 2019、UPI, June 10, 2019などをもとに作成。

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ダーイシュに拉致され戦闘員として育てられたヤズィード教徒の少年兵がシリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構に従軍、ハマー県でのシリア軍との戦闘で戦死(2019年6月10日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構に所属するアリー・ブン・アビー・ターリブ軍は、ハマー県北部でのシリア軍との戦闘で、ヤズィード教徒の少年兵が死亡したと発表した。

ダーイシュ(イスラーム国)は2014年8月にイラクのニーナワー県シンジャール郡に侵攻した際、ヤズィード教徒の女性や子供数千人を拉致、彼らは人身売買の対象となり、性奴隷や「カリフの幼獣」と呼ばれた小片兵となっていた。

死亡した小片兵はこうした拉致・人身売買被害者の1人だと思われる。

アリー・ブン・アビー・ターリブ軍の発表によると、死亡した児童戦闘員は「アブー・バクル・シンジャーリー」という名をつけられたシンジャール郡の11歳の少年。

これに関して、ANHA(6月10日付)は、この少年の死が、ダーイシュによって拉致された女性や子供が、シャーム解放戦線など、トルコの支援を受ける反体制武装集団の手に渡っていることを物語っていると伝えている。

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アフリーン解放軍団はトルコ占領下のアレッポ県北部での特殊作戦で反体制武装集団戦闘員7人を殺害したと発表(2019年6月10日)

アレッポ県では、アフリーン解放軍団が声明を出し、トルコの占領下にあるアフリーン市一帯およびアアザーズ市一帯での一連の特殊作戦で反体制武装集団戦闘員7人を殺害、10人を負傷させたと発表した。

特殊作戦は8日および9日にアアザーズ市近郊のアブラ村、シャッラー村近郊のマリーミーン村およびフィーラート・カーディー村実施され、シャーム自由人イスラーム運動、シャーム戦線の戦闘員らを殺傷したという。

ANHA(6月10日付)が伝えた。

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YPG主体のシリア民主軍はシリア国旗を掲げたダイル・ザウル県の2カ村を攻撃、米主導の有志連合はこれを航空支援(2019年6月10日)

ダイル・ザウル県では、SANA(6月10日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、米主導の有志連合の航空支援を受けて、アブー・ナイタル村、ナムリーヤ村に突入し、住民に暴行を加えた。

突入は、両村の住民がシリア国旗を掲揚したことを受けたもので、住民1人が死亡、1人が負傷した。

これに関して、シリア人権監視団は、有志連合がアブー・ナイタル村での部族どうしの戦闘に介入するために、戦闘機を派遣、同地上空を旋回させたと発表した。

衝突したのは、アブー・ナイタル村のブー・ファルユー部族の民兵と、ナムリーヤ村、フライジーヤ村、シュハイル村で暮らすブー・ジャーミル部族、バキール部族(アカイダート部族)の民兵。

ブー・ジャーミル部族側が、アブー・ナイタル村の住民によってシリア民主軍の戦闘員1人が殺害されたとして、同村を砲撃したことで戦闘に発展し、ブー・ファルユー部族の子息1人が死亡、1人が負傷した。

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シリア軍がヒムス県東部のT3西部でダーイシュと交戦(2019年6月10日)

ヒムス県では、SANA(6月10日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)の残党がタドムル市近郊の第3石油輸送ステーション(T3)西部にあるシリア軍の拠点2カ所を襲撃、シリア軍がこれに応戦した。

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シリア・ロシア軍がシャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県、ハマー県各所を爆撃し、民間人25人が死亡(2019年6月10日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が攻撃を激化させてから41日目となる6月10日も、シリア・ロシア軍が爆撃を実施、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が交戦した。

シリア人権監視団によると、4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より63人(民間人25人、シリア軍兵士6人、反体制武装集団戦闘員32人)増えて1,496人となった。

うち、387人が民間人(女性81人、子供94人を含む)、500人がシリア軍兵士、609人が反体制武装集団戦闘員。

シリア軍戦闘機による爆撃回数は105回を記録、ロシア軍戦闘機も爆撃を実施した。

また、シリア軍地上部隊による砲撃は600発におよんだ。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でジャバーラー村、カフルナブル市、マアッラト・ハルマ村、カフルサジュナ村、マアッラト・スィーン村、ウライニバ村、ヒーシュ村、カフルバッティーフ村、カフルアミーム村、シャイフ・イドリース村、タッル・マンスール村、タウィール・シャイフ村、フワイン村、マアッルシューリーン村、ハーン・シャイフーン市、タマーニア町、ナキール村に対して爆撃を実施した。

またシリア軍は地上部隊が県南部各所を砲撃した。

シリア軍の爆撃により、ジャバーラー村で女性1人と子供2人を含む民間人13人が、マアッルシューリーン村で女性1人と女児1人が、マアッラト・ハルマ村で男性2人が、カフルバッティーフ村で女性1人と女児1人が、アリーハー市で女児1人が死亡した。

また、ロシア軍の爆撃により、ハーン・シャイフーン市で男性2人が死亡した。

一方、SANA(6月10日付)によると、シリア軍がマアッルシューリーン村一帯でシャーム解放機構を攻撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でカフルズィーター市、サイヤード村、タッル・ミルフ村、ジャビーン村、ムーリク市、ザカート村に対して爆撃を実施した。

またシリア軍は地上部隊がラターミナ町、カフルズィーター市、ラトミーン村などを砲撃した。

一方、SANA(6月10日付)によると、シリア軍がムーリク市、カフルズィーター市一帯にあるシャーム解放機構の拠点を砲撃するとともに、タッル・ミルフ村、ジャルマ村一帯で武装集団を追撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でカッバーナ村一帯に対して爆撃を実施、地上部隊が同地を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がズィルバ村を砲撃、女性1人と子供2人が死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を11件(アレッポ県2件、ラタキア県9件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を6件(ハマー県)確認した。

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ロシア合同連携センターとシリア国外難民帰還帰還調整委員会が合同会合を実施し、難民、避難民の帰還状況の進捗について報告(2019年6月10日)

ロシア合同連携センターとシリア国外難民帰還調整委員会の合同会合が、ロシアの首都モスクワとシリア各地をテレビ会議システムで結んで開催され、難民、避難民の帰還状況の進捗についての報告が行われた。

会議には、ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣、フサイン・マフルーフ地方行政・環境問題担当国務大臣、タラール・バラーズィー・ヒムス県知事、ロシア合同連携センター議長を務めるミハイル・ミズィンツェフ(Mikhail Mizintsev)上級大将(国家防衛管理センター長)、ロシア当事者和解調整センターのヴィクトール・クプチシン(Viktor Kupchishin)司令官らが出席した。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから379人、ヨルダンから642人の難民が帰国、避難民0人が帰宅(2019年6月10日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(6月10日付)を公開し、6月9日に難民1,021人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは379人(うち女性114人、子供194人)、ヨルダンから帰国したのは642人(うち女性193人、子供327人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は256,392人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者87,688人(うち女性26,459人、子ども44,640人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者168,704人(うち女性50,642人、子ども86,026人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 485,672人(うち女性145,759人、子供247,588人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,638,968人(うち女性1,991,690人、子供3,385,874人)。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は30,500人(うち女性9,558人、子供13,995人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,299,096人(うち女性387,485人、子供650,059人)のままだった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, June 10, 2019をもとに作成。

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