ダイル・ザウル県で密輸での収益の分配をめぐってシリア民主軍の戦闘員どうしが撃ち合いに(2019年6月28日)

ダイル・ザウル県では、ダイル・ザウル24(6月28日付)によると、ズィーバーン町で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の戦闘員どうしが、密輸で得た収益の分配をめぐって口論となり、撃ち合いとなった。

衝突は、「ザルダシュト」を名のる司令官が同地の通行所を管理するようになり、石油などの密輸にかかる「手数料」を値上げしたことに端を発しているという。

AFP, June 29, 2019、ANHA, June 29, 2019、AP, June 29, 2019、Dayr al-Zawr 24, June 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, June 29, 2019、al-Hayat, June 30, 2019、Reuters, June 29, 2019、SANA, June 29, 2019、SOHR, June 29, 2019、UPI, June 29, 2019などをもとに作成。

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ダルアー県カラク村などでアサド政権に対する抵抗継続を呼びかけるビラが貼られる(2019年6月28日)

ダルアー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(6月28日付)によると、シリア政府支配下のカラク村の壁に、アサド政権に対する抵抗の継続や従軍拒否を呼びかけるビラが貼られているのが発見された。

ビラには「アッラーの許しのもと、勝利するまで、殉教者のために復讐を果たすまで、(抵抗を)続ける」、「我々は見下されない」、「自身の身、尊厳、宗教を売り渡した者へ、我々はお前達を見ている。次に来るのは嘆かわしく、苦しい時だ」などと書かれている。

同様のビラはサフム・ジャウラーン村でも貼られたという。

AFP, June 28, 2019、ANHA, June 28, 2019、AP, June 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, June 28, 2019、al-Hayat, June 29, 2019、Reuters, June 28, 2019、SANA, June 28, 2019、SOHR, June 28, 2019、UPI, June 28, 2019などをもとに作成。

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アフリーン解放軍団はトルコ占領下のアフリーン郡で反体制武装集団戦闘員14人を殺害(2019年6月28日)

アレッポ県では、アフリーン解放軍団が声明を出し、26日と27日に、トルコ占領下のアフリーン郡各所でトルコの支援を受ける反体制武装集団の拠点、車列を攻撃、戦闘員14人を殺害したと発表した。

攻撃は、アフリーン市・バースータ村間の街道、カッバーシーン村近郊で行われた。

ANHA(6月28日付)が伝えた。

AFP, June 28, 2019、ANHA, June 28, 2019、AP, June 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, June 28, 2019、al-Hayat, June 29, 2019、Reuters, June 28, 2019、SANA, June 28, 2019、SOHR, June 28, 2019、UPI, June 28, 2019などをもとに作成。

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ハマー県、イドリブ県でシリア軍と「必勝」作戦司令室(シャーム解放機構、国民解放戦線、イッザ軍など)の激戦が続き多数が死傷、シリア軍戦闘機が被弾(2019年6月28日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が攻撃を激化させてから58日目となる6月28日、シリア軍は爆撃を継続、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が交戦した。

シリア人権監視団によると、4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より106人(民間人0人、シリア軍兵士59人、反体制武装集団戦闘員47人)増えて2,070人となった。

うち、532人が民間人(女性105人、子供132人を含む)、701人がシリア軍兵士、837人が反体制武装集団戦闘員。

シリア軍戦闘機による爆撃回数は220回を記録した。

またシリア・ロシア両軍の地上部隊による砲撃は1,100発におよんだ。

ロシア軍の爆撃は確認されなかった。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、県北部のジャビーン村、タッル・ミルフ村一帯で、シリア軍とシャーム解放機構、国民解放戦線、イッザ軍などからなる反体制武装集団が激しく交戦、双方に多数の死者が出た。

シリア軍は同地に対して激しい爆撃を加える一方、シリア・ロシア両軍地上部隊は同地に加え、カフルズィーター市、ラターミナ町、ハスラーヤー村、ザカート村、アルバイーン村、ブワイダ村、アブー・ライーダ村を砲撃した。

一方、SANA(6月28日付)によると、シリア軍がジャビーン村一帯、タッル・ミルフ村一帯、ラターミナ町一帯、ザカート村一帯、ハスラーヤー村一帯、アブー・ライーダ村一帯にあるシャーム解放機構の拠点を砲撃した。

これに対して、ANHA(6月28日付)によると、反体制武装集団もカブル・フィッダ村一帯のシリア軍拠点を数十回にわたり砲撃した。

また、「必勝」作戦司令室の軍事筋は、ドゥラル・シャーミーヤ(6月28日付)に対して、同作戦司令室の防空部隊が、シリア軍のL-39戦闘機を地対空ミサイルで攻撃し、損害を与えたことを明らかにした。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でカフルナブル市に対して爆撃を実施し、民間人5人が負傷した。

一方、シャーム解放機構の支配下にあるイドリブ市では、中心街に位置するフルカーン・モスク近くで爆弾が爆発し、1人が死亡、1人が負傷した。

また、サラーキブ市でも国民解放戦線の車輌に仕掛けられていた爆弾が爆発し、1人が負傷した。

さらに、タフタナーズ市では、自由人軍の司令官の車輌に仕掛けられていた爆弾が爆発し、複数人が負傷した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、カフルナワーン町でシャーム解放機構の車輌に仕掛けられていた爆弾が爆発し、戦闘員5人が負傷した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を8件(アレッポ県2件、ラタキア県4件、ハマー県1件、イドリブ県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を12件(イドリブ県1件、ハマー県11件)確認した。

AFP, June 28, 2019、ANHA, June 28, 2019、AP, June 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, June 28, 2019、al-Hayat, June 29, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, June 28, 2019、Reuters, June 28, 2019、SANA, June 28, 2019、SOHR, June 28, 2019、UPI, June 28, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから402人、ヨルダンから996人の難民が帰国、避難民0人が帰宅(2019年6月28日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(6月28日付)を公開し、6月27日に難民1,398人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは402人(うち女性49人、子供84人)、ヨルダンから帰国したのは996人(うち女性265人、子供450人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は279,927人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者94,227人(うち女性28,421人、子ども47,976人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者185,700人(うち女性55,744人、子ども94,696人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 509,207人(うち女性139,861人、子供237,569人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,639,576人(うち女性1,991,890人、子供3,386,212人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, June 28, 2019をもとに作成。

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米主導の有志連合はシリア空爆で「意図せず死亡したとされる民間人」は2019年5月末の段階で1,319人(2019年6月29日)

有志連合CJTF-OIR(「生来の決戦作戦」統合任務部隊)は、2014年8月から2019年5月までにシリア、イラク両国領内での航空作戦に伴う民間人犠牲者発生にかかる77件の新たな報告を受け、すでに報告されている111件と併せて調査を行い、29件の調査を完了した。

調査を完了した29件のうち13件で意図せずに民間人17人が死亡したことが確認された。

159件については調査が継続される。

なお、2014年8月から2019年5月までに有志連合が実施した空爆34,514回によって、意図せず犠牲となったことが確認される民間人の数は1,319人となった。

CENTCOM, June 28, 2019をもとに作成。

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