カーミシュリー市(ハサカ県)のアサーイシュ本部近くで車が爆発、親政府・反体制メディアは多数が死傷したと報じるが、北・東シリア自治局は人的被害を否定(2019年6月17日)

ハサカ県では、SANA(6月17日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるカーミシュリー市内のカドリー・ビーク地区(スーニー交差点)で車に仕掛けられた爆弾が爆発し、市民多数が死傷した。

反体制派系のドゥラル・シャーミーヤ(6月17日付)も、この爆発で数十人が死傷したと伝えた。

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しかし、北・東シリア自治局の内務治安部隊は声明を出し、爆発はアサーイシュ本部近くで発生したが、死傷者はなかったと発表した。

AFP, June 17, 2019、ANHA, June 17, 2019、AP, June 17, 2019、al-Durar al-Shamiya, June 17, 2019、al-Hayat, June 18, 2019、Reuters, June 17, 2019、SANA, June 17, 2019、SOHR, June 17, 2019、UPI, June 17, 2019などをもとに作成。

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トルコ・ロシア国防大臣が電話会談でイドリブ県を中心とする緊張緩和地帯情勢への対応について協議(2019年6月17日)

トルコ国防省は声明を出し、フルシ・アカル国防大臣とロシアのセルゲイ・ショイグ国防大臣が電話会談を行い、イドリブ県を中心とする緊張緩和地帯第1ゾーン情勢への対応について協議を交わしたことを明らかにした。

声明によると、会談で両国防大臣は、緊張緩和地帯での和平、安定、停戦維持に必要な措置について意見を交わすとともに、アスタナやソチでのこれまでの合意を維持することを確認したという。

アナトリア通信(6月17日付)が伝えた。

AFP, June 17, 2019、ANHA, June 17, 2019、AP, June 17, 2019、al-Durar al-Shamiya, June 17, 2019、al-Hayat, June 18, 2019、Reuters, June 17, 2019、SANA, June 17, 2019、SOHR, June 17, 2019、UPI, June 17, 2019などをもとに作成。

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ハサカ県、アレッポ県の農地で火災が発生、ANHAはシリア軍、トルコ軍が消火を妨害していると伝える(2019年6月17日)

ハサカ県では、ANHA(6月17日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局が共同支配するカーミシュリー市南西に位置するカーミシュリー空港近くの農地で火災が発生し、北・東シリア自治局の空港警備員が住民とともに消火に駆けつけたが、実際に空港の警備にあたっているシリア軍の部隊が保安上の理由により現場への立ち入りを阻止した。

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アレッポ県では、ANHA(6月17日付)によると、北・東シリア自治局の統治下にあるアイン・アラブ(コバネ)市東部近郊のサイラム村の農地で火災が発生、住民が消火にあたろうとしたが、トルコ軍国境警備隊が発砲するなどしてこれを阻止した。

AFP, June 17, 2019、ANHA, June 17, 2019、AP, June 17, 2019、al-Durar al-Shamiya, June 17, 2019、al-Hayat, June 18, 2019、Reuters, June 17, 2019、SANA, June 17, 2019、SOHR, June 17, 2019、UPI, June 17, 2019などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団が北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるシャワーリガ村、マーリキーヤ村を砲撃(2019年6月17日)

アレッポ県では、ANHA(6月17日付)によると、トルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団が北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるシャワーリガ村、マーリキーヤ村を砲撃した。

一方、アフリーン解放軍団は声明を出し、14日と16日に、トルコ占領下のシャッラー村に近いマリーミーン村とアアザーズ市に近いカフルハーシル村で、トルコの支援を受ける反体制武装集団を攻撃し、戦闘員2人を殺害したと発表した。

AFP, June 17, 2019、ANHA, June 17, 2019、AP, June 17, 2019、al-Durar al-Shamiya, June 17, 2019、al-Hayat, June 18, 2019、Reuters, June 17, 2019、SANA, June 17, 2019、SOHR, June 17, 2019、UPI, June 17, 2019などをもとに作成。

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ムアッリム外務在外居住者大臣が中国を訪問し、王国家副主席と会談(2019年6月17日)

ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣兼副首相が中国を訪問し、首都北京で王岐山国家副主席と会談した。

SANA(6月17日付)によると、会談では二国間関係を強化する必要について意見が交わされ、王副主席は、シリアへの支援を継続すると述べた。

AFP, June 17, 2019、ANHA, June 17, 2019、AP, June 17, 2019、al-Durar al-Shamiya, June 17, 2019、al-Hayat, June 18, 2019、Reuters, June 17, 2019、SANA, June 17, 2019、SOHR, June 17, 2019、UPI, June 17, 2019などをもとに作成。

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シリア・ロシア軍は爆撃を停止するも、ハマー県、イドリブ県、アレッポ県、ラタキア県では戦闘が続く(2019年6月17日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が攻撃を激化させてから48日目となる6月17日、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が交戦した。

シリア人権監視団によると、4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より21人(民間人1人、シリア軍兵士および反体制武装集団戦闘員20人)増えて1,621人となった。

うち、429人が民間人(女性90人、子供103人を含む)、555人がシリア軍兵士、675人が反体制武装集団戦闘員。

シリア軍は地上部隊が300回以上の砲撃を実施したが、シリア・ロシア両軍による爆撃は実施されなかった。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がアルバイーン村、ジャビーン村、ラターミナ町、カフルズィーター市、ザカート村、ムーリク市を砲撃した。

一方、SANA(6月17日付)によると、シリア軍がカフルズィーター市にあるシャーム解放機構の拠点を砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャフシャブー山、マルアンド村、ビダーマー町、スフーフン村、ファッティーラ村、ハーン・シャイフーン市、マアッラト・ハルマ村、ハザーリーン村、カルサア村を砲撃した。

一方、SANA(6月17日付)によると、シリア軍がカフルサジュナ村一帯で反体制武装集団を攻撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がザンマール町、フワイル・アイス村を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団がトルコマン山にアイン・アシーラ村一帯のシリア軍拠点を攻撃し、兵士7人が死亡した。

また同地での戦闘で、反体制武装集団1人も死亡した。

これに関して、新興のアル=カーイダ系組織フッラース・ディーン機構、アンサール・ディーン戦線、アンサール・タウヒード、アンサール・イスラーム集団からなる「信者を煽れ」作戦司令室は声明を出し、シリア軍の海兵部隊に対する特殊作戦(自爆攻撃)を実施し、兵士9人を殺害したと発表した。

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ダルアー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(6月17日付)によると、アトマーン村の和解委員会の委員長を務めるムハンマド・マフムード・ハーリー氏がヤードゥーダ村とムザイリーブ町を結ぶ街道で武装集団に襲われ、死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を14件(ラタキア県9件、ハマー県4件、アレッポ県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を23件(アレッポ県15件、ラタキア県1件、ハマー県7件)確認した。

AFP, June 17, 2019、ANHA, June 17, 2019、AP, June 17, 2019、al-Durar al-Shamiya, June 17, 2019、al-Hayat, June 18, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, June 17, 2019、Reuters, June 17, 2019、SANA, June 17, 2019、SOHR, June 17, 2019、UPI, June 17, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから385人、ヨルダンから909人の難民が帰国、避難民2人(うちルクバーン・キャンプからの帰還者0人)が帰宅(2019年6月17日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(6月17日付)を公開し、6月16日に難民1,294人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは385人(うち女性115人、子供197人)、ヨルダンから帰国したのは909人(うち女性273人、子供464人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は264,662人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者90,220人(うち女性27,219人、子ども45,932人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者174,442人(うち女性52,364人、子ども88,953人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 493,942人(うち女性148,241人、子供251,807人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,639,576人(うち女性1,991,890人、子供3,386,212人)。
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一方、国内避難民2人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは2人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は31,383人(うち女性9,850人、子供14,437人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,299,979人(うち女性392,409人、子供658,203人)となった。

なお、グラーブ山通行所を経由して帰還した2人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は0人だった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, June 17, 2019をもとに作成。

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