イドリブ県の「解放区」で潜伏活動を続けるアル=カーイダ系のジハード調整、グラバー師団、ジュヌード・シャームが相次いで声明を出し、アフガニスタンでのターリバーンによる政権掌握を支持、祝意を示す(2021年8月16日)

シャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県などのいわゆる「解放区」で潜伏活動を続けているアル=カーイダ系の武装組織が相次いで声明を出し、アフガニスタンでのターリバーンによる政権掌握を支持、祝意を示した。

声明を出したのは、ジハード調整、グラバー師団、ジュヌード・シャーム。

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アブー・アブド・アシュダー氏がジハード調整はた声明で次のように表明した。

十字軍に対する偉大な勝利、アッラーのためのジハードから20年を経て、彼らはアフガニスタンから屈辱を味わい、面目を失って出て行った。

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オマル・オムセン(通称ウマル・ディヤービー)を名乗るセネガル出身のフランス人が指導するグラバー師団も声明を出し、以下のように述べ、祝意を示した。

我らがターリバーン同胞よ、シャームのくにぐにのムジャーヒディーンは、長年の忍耐と犠牲を経てこの確固たる勝利を収めたあなた方に祝意を述べる。あなた方は誇りと名誉の源泉であり、イスラームのウンマの手本である。

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ジョージア出身のムラド・イラクリエビッチ・マルゴシュヴィリ(ムスリム・アブー・ワリード・シーシャーニー)が指導するジュヌード・シャームも声明を出し、祝意を述べたうえで、「我々はシャームにおいて自らのジハードを継続し、アッラーに見え、その果実を手にするまで」と決意を示した。

AFP, August 20, 2021、ANHA, August 20, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 20, 2021、Reuters, August 20, 2021、SANA, August 20, 2021、SOHR, August 20, 2021、Syria TV, August 20, 2021などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会のダッラール共同議長は、分権化を主唱したアサド大統領の演説を批判(2021年8月16日)

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会のリヤード・ダッラール共同議長は、アサド大統領が8月14日の第3次フサイン・アルヌース内閣の第1回閣議で分権制について言及したことについて、「分権制には深遠な措置が求められる」と述べ、現政権下での分権化の実現に消極的な見方を示した。

ダッラール共同議長の主な発言は以下の通り:

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シリアの問題は経済問題ではなく、社会のニーズだ。大統領の決定ではなく、中央が日々の生活や政治信念を動かすことを阻止するような民主主義に向けた行動だ。

分権制には、地域の住民を代表し、彼らが自らの代表を選ぶ際に、深遠な措置が求められる。中央政府は、国の統合を確実する主権にかかわる省に限定され…、行政サービスにかかる省は、地域の責任、その活動の一部とされるべきだ。

我々は、アサド大統領が行った演説を受けて権限がどのように配分されるのかを注視している…。我々の行政の名前は重要ではない。名前は地方自治体でも、自治政体でもいい。重要なのは、地元議会が…県知事によって管理されず、地方行政省に従属しないということだ。だが、こうしたは、政令第107号(改正地方自治法)の施行後、県知事と(地方行政)大臣がとにかく中央集権的な統治を行うようになったことで実際に起こっている。

地元議会が地域の住民から構成され、地域の住民自身によってその首長が選ばれれば、地域の住民は、直接民主主義やアカウンタビリティの概念を通じて、首長や議会に責任を与えることができるようになる…。こうしたことは、その地方の政治勢力の競争に委ねられ、行政が多様性を持つようにされねばならず、一つの政党、あるいは一つのグループに権利が委ねられてはならない。そして、こうした状態がシリアのすべての地域に適用されねばならない。

政令第107号の目的は正しい。我々はそこから民主的分権制の概念を取り入れ、現在北・東シリア自治局において適用している…。この法律の目的は、権力、責任を分散させ、それらを人民諸集団の手に集中させることになる。これは、人民をすべての権力の源泉とする民主主義の原則を適用することであり、各行政区の議会の権力や権限を拡大し、明確且つ重複しないかたちで確定することを通じて行われる。これにより、各議会は、経済、社会、文化、文明といった面で自らの行政区を発展させる機能や任務を遂行できるようになる。

行政法第107号の目的は至極正しい。だが、実施しようとすると、その目的が失われていってしまう。なぜなら、法律を実施しようとする者たちが分権制を、名前、形式、宣言、スローガンとしてしか望んでいないからだ。実際には、治安機関の権益が生活の節々にまで浸透してしまっている。これこそ中央集権の極みだ。なぜなら、中央の権威が縁故主義や汚職に体現されているからだ。

AFP, August 16, 2021、ANHA, August 16, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 16, 2021、Reuters, August 16, 2021、SANA, August 16, 2021、SOHR, August 16, 2021などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県ジャズラート村でシリア民主軍の兵士1人がオートバイに乗った2人組に撃たれて死亡(2021年8月16日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるジャズラート村で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の兵士1人がオートバイに乗った2人組に撃たれて死亡した。

AFP, August 16, 2021、ANHA, August 16, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 16, 2021、Reuters, August 16, 2021、SANA, August 16, 2021、SOHR, August 16, 2021などをもとに作成。

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イラクのファイヤード内閣国家安全保障担当顧問兼人民動員​評議会議長がシリアでアサド大統領と会談し、周辺諸国首脳会議での連携の重要性を確認、イラク外務省はアサド大統領招待を否定(2021年8月16日)

イラクのファーリフ・ファイヤード内閣国家安全保障担当顧問兼人民動員​評議会議長がシリアを訪問し、首都ダマスカスの大統領府でアサド大統領と会談した。

SANA(8月16日付)によると、ファイヤード氏は、ムスタファー・カーズィミー首相の親書をアサド大統領に手渡した。

親書は、今月末にバグダードで開催される周辺諸国首脳会議にかかるもので、同会議とその議事においてシリア・イラク両国の連携が重要である旨が記されていた。

会談では、「テロとの戦い」、国境警備などにおける二国間関係を強化するための措置について協議、これらの措置が治安レベルだけでなく、両国通商の継続にも資するもので、両国民に利益をもたらす要素であることが確認された。

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/posts/4480985445278586

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アサド大統領とファイヤード氏の会談が報じられた直後、イラク外務省は声明を出し、「人民動員隊によるアサド大統領への招待を関知していない」としたうえで、「正式な招待状はカースィミー首相からの正式に文書で送られるもので、いかなる者にもこうした招待状を送る権限はない」と発表し、アサド大統領の首脳会議に招待していないとの姿勢を示した。

https://twitter.com/Iraqimofa/status/1427200205607346177

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ドゥラル・シャーミーヤ(8月16日付)などによると、イランはシリアのアサド大統領の出席を画策したが、サウジアラビア、UAE、そしてフランスがこれを拒否したという。

AFP, August 16, 2021、ANHA, August 16, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 16, 2021、Reuters, August 16, 2021、SANA, August 16, 2021、SOHR, August 16, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で67人、北・東シリア自治局支配地域で93人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で328人(2021年8月16日)

保健省は政府支配地域で新たに67人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者15人が完治し、3人が死亡したと発表した。

これにより、8月16日現在の同地での感染者数は計26,409人、うち死亡したのは1,940人、回復したのは22,166人となった。

SANA(8月16日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに93人の新型コロナウイルス感染者が確認されたと発表した。

これにより、8月16日現在の同地での感染者数は計19,080人、うち死亡したのは768人、回復したのは1,912人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性58人、女性35人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市39人、カーミシュリー市20人、マーリキーヤ(ダイリーク)市3人、アームーダー市4人、フール・キャンプ2人、ナウルーズ・キャンプ2人、ロジュ・キャンプ1人、ラッカ県のラッカ市16人、ダイル・ザウル県3人、アレッポ県のマンビジュ市1人。

https://www.facebook.com/smensyria/posts/1664693440387253

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反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で8月16日に新たに328人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、38人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡3人、イドリブ郡81人、ハーリム郡111人、アリーハー郡29人、アレッポ県スィムアーン山郡2人、ジャラーブルス郡9人、バーブ郡7人、アフリーン郡59人、アアザーズ郡27人。

これにより、同地での感染者数は計28,129人、うち回復したのは23,506人、死亡したのは734人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1644422659095952/

AFP, August 16, 2021、ACU, August 16, 2021、ANHA, August 16, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 16, 2021、Reuters, August 16, 2021、SANA, August 16, 2021、SOHR, August 16, 2021などをもとに作成。

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ダルアー県サナマイン市、シャイフ・マスキーン市で武装集団が女性1人とシリア軍兵士1人を殺害(2021年8月16日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍と武装解除を拒否する元反体制武装集団メンバーとの対立が続くなか、武装集団がサナマイン市で女性1人を銃で撃ち殺害、シャイフ・マスキーン市でシリア軍第4師団の兵士を暗殺した。

武装集団はまた、サイダー町にあるシリア軍の検問所をRPG弾で攻撃した。

一方、シリア軍はタファス市一帯を砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるマシューン村とマルイヤーン村の間にある住宅を地対地ミサイルで攻撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

シリア軍はまたザーウィヤ山地方で「決戦」作戦司令室と交戦した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のズィヤーラ町、カーヒラ村を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を23件(イドリブ県11件、ラタキア県5件、アレッポ県3件、ハマー県4件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は20件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を8件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, August 16, 2021、ANHA, August 16, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 16, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, August 16, 2021、Reuters, August 16, 2021、SANA, August 16, 2021、SOHR, August 16, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民280人と国内避難民(IDPs)5人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は694,029人、2019年以降帰還したIDPsは96,686人に(2021年8月16日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(8月16日付)を公開し、8月15日に難民280人(うち女性84人、子供143人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民280人(うち女性84人、子供143人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は694,029人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者298,781人(うち女性89,797人、子ども152,101人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,775,160人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は923,309人(うち女性277,073人、子供470,592人)となった。

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一方、国内避難民5人が新たに帰宅した。

ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由して帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは5人、イドリブ県の「緊張緩和地帯」から帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所経由の帰還者のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は5人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は96,686人(うち女性36,750人、子供33,045人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,365,282人(うち女性419,309人、子供676,811人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, August 16, 2021をもとに作成。

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イスラエル軍のドローンがシリア領内に墜落(2021年8月15日)

イスラエル軍のアヴィハイ・アドライ報道官はツイッターのアカウント(https://twitter.com/avichayadraee)を通じて、シリア領内で同軍の無人航空機(ドローン)が墜落したと発表した。

ツイッターでの書き込みの内容は以下の通り:

シリア領内で昨日(8月14日)、スカイライダー・タイプの無人航空機が通常任務中に技術的な誤操作によって墜落した。情報が漏洩する心配はない。事故については調査中である。

https://twitter.com/AvichayAdraee/status/1426921194872246275

AFP, August 15, 2021、ANHA, August 15, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 15, 2021、Reuters, August 15, 2021、SANA, August 15, 2021、SOHR, August 15, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるハサカ県、アレッポ県各所を砲撃し、女性1人負傷(2021年8月15日)

ハサカ県では、ANHA(8月15日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるダルダーラ村、タッル・タムル町一帯のM4高速道路沿線、タッル・タムル町・カーミシュリー市間に位置するセメント工場、タッル・シャンナーン村、タッル・ワルド村、タッル・ハフヤーン(ウスフーリーヤ)村を砲撃し、タッル・シャンナーン村で女性1人が負傷した。

一方、シリア人権監視団によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の狙撃によってシリア国民軍の戦闘員1人が死亡した。

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アレッポ県では、ANHA(8月15日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のマルアナーズ村、アルカミーヤ村、スーガーニカ村を砲撃した。

シリア人権監視団によると、これに対してシリア軍もトルコの占領下にあるシーラーワー町近郊のファーフィティーン村を砲撃した。

AFP, August 15, 2021、ANHA, August 15, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 15, 2021、Reuters, August 15, 2021、SANA, August 15, 2021、SOHR, August 15, 2021などをもとに作成。

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アサド大統領は児童保護法(法律第21号)を施行(2021年8月15日)

アサド大統領は、子供の保護と世話、発育、発達、科学、文化、心理、社会面でのリハビリテーションにおける公的および民間の機関に対する国家の役割を強化し、子供の人格形成と社会の発達への貢献を支援することを目的とする児童保護法(法律第21号)を施行した。
SANA(8月15日付)が伝えた。

AFP, August 15, 2021、ANHA, August 15, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 15, 2021、Reuters, August 15, 2021、SANA, August 15, 2021、SOHR, August 15, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で50人、北・東シリア自治局支配地域で48人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で257人(2021年8月15日)

保健省は政府支配地域で新たに50人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者18人が完治し、2人が死亡したと発表した。

これにより、8月15日現在の同地での感染者数は計26,342人、うち死亡したのは1,937人、回復したのは22,151人となった。

SANA(8月15日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに48人の新型コロナウイルス感染者が確認されたと発表した。

新規感染者の内訳は、ハサカ県のハサカ市20人、カーミシュリー市15人、マーリキーヤ(ダイリーク)市11人、アレッポ県のシャフバー地区(タッル・リフアト市)2人。

https://www.facebook.com/smensyria/posts/1663913617131902

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反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で8月15日に新たに257人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、27人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡2人、イドリブ郡35人、ハーリム郡128人、アリーハー郡14人、アレッポ県スィムアーン山郡7人、ジャラーブルス郡21人、バーブ郡4人、アフリーン郡46人、アアザーズ郡2人。

これにより、同地での感染者数は計27,801人、うち回復したのは23,468人、死亡したのは734人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1643646899173528/

AFP, August 15, 2021、ACU, August 15, 2021、ANHA, August 15, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 15, 2021、Reuters, August 15, 2021、SANA, August 15, 2021、SOHR, August 15, 2021などをもとに作成。

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武装解除を拒否する元反体制武装集団メンバーを代表する中央委員会がロシア軍の使節団と停戦交渉を行い、武装解除と社会復帰について合意(2021年8月15日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が、武装解除を拒否する元反体制武装集団メンバーが活動を続けるヤードゥーダ村、ダルアー市各所を砲撃した。

武装解除を拒否する元反体制武装集団メンバーを代表する中央委員会がロシア軍の使節団と停戦交渉を行い、武装解除と社会復帰について合意に達した。

合意は、①ダルアー市ズィヌービヤー学校にセンターを設置し、シリア軍への武器引き渡しを行うこと、②武装解除を拒否する指名手配者をシリア政府側が用意したバスでシリア北部に移送すること、③いずれも拒否するものをテロリストとみなしてロシアが摘発すること、4ロシア軍合意発効後15日間、各所に展開し停戦を監視することなどを定めている。

合意を受けて、ロシア軍のパトロール部隊が緑色の大型バス4輌を伴い、連隊検問所からダルアー市ダルアー・バラド地区に入ったという。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を30件(イドリブ県14件、ラタキア県9件、アレッポ県3件、ハマー県4件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は20件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を12件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, August 15, 2021、ANHA, August 15, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 15, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, August 15, 2021、Reuters, August 15, 2021、SANA, August 15, 2021、SOHR, August 15, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民308人と国内避難民(IDPs)239人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は693,749人、2019年以降帰還したIDPsは96,681人に(2021年8月15日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(8月15日付)を公開し、8月14日に難民308人(うち女性93人、子供157人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民308人(うち女性93人、子供157人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は693,749人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者298,501人(うち女性89,713人、子ども151,958人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,775,160人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は923,029人(うち女性276,989人、子供470,449人)となった。

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一方、国内避難民239人が新たに帰宅した。

ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由して帰宅したのは239人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは0人、イドリブ県の「緊張緩和地帯」から帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は96,681人(うち女性36,747人、子供33,043人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,365,277人(うち女性419,306人、子供676,809人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, August 15, 2021をもとに作成。

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スワイダー市などで住民が断続的に続く断水に抗議(2021年8月14日)

スワイダー県では、シリア人権監視団、ドゥラル・シャーミーヤ(8月14日付)などによると、スワイダー市で住民が断続的に続く断水に抗議、一部が市内の水道局を襲撃、車2台を持ち去り、うち1台をジャウラーン地区のウムラーン交差点に放置した。

また、ウンム・ドゥバイブ村では、住民が道路を封鎖した。

AFP, August 14, 2021、ANHA, August 14, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 14, 2021、Reuters, August 14, 2021、SANA, August 14, 2021、SOHR, August 14, 2021などをもとに作成。

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フール・キャンプでダーイシュ・メンバーと思われる武装集団がイラク人難民1人を殺害(2021年8月14日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプの第1区でダーイシュ(イスラーム国)メンバーと思われる武装集団が、イラク人難民1人を殺害した。

AFP, August 14, 2021、ANHA, August 14, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 14, 2021、Reuters, August 14, 2021、SANA, August 14, 2021、SOHR, August 14, 2021などをもとに作成。

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武装解除を拒否する元反体制武装集団メンバーを代表する中央委員会がロシア軍使節団と停戦交渉(2021年8月14日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、武装解除を拒否する元反体制武装集団メンバーを代表する中央委員会が、ロシア軍の使節団と会談し、ダルアー市ダルアー・バラド地区などでのシリア軍と元反体制武装集団の戦闘を停戦させるための交渉を行った。

ロシア軍の使節団は会談で、元反体制武装集団メンバーの武装解除、指名手配者(武装解除拒否者)のシリア北部への追放、各市町村の中心部へのシリア軍部隊の進駐、戦闘停止、ダルアー市ダルアー・バラド地区の封鎖解除、ダルアー市へのロシア軍憲兵隊の展開とパトロールの実施、を提案した。

また8月15日に再度交渉のための会談を行うことで合意した。

一方、サナマイン市では、シリア軍の拠点複数カ所が武装集団の襲撃を受けた。

これに対して、シリア軍は、ダルアー市ダルアー・バラド地区、難民キャンプ地区、ダム街道地区、サナマイン市、ジャースィム市などを砲撃、ダルアー・バラド地区では住民1人が死亡し、ジャースィム市では3人が負傷した。

AFP, August 14, 2021、ANHA, August 14, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 14, 2021、Reuters, August 14, 2021、SANA, August 14, 2021、SOHR, August 14, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアレッポ県北部をドローンで爆撃(2021年8月14日)

ハサカ県では、SANA(8月14日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアブー・ラースィーン(ザルカーン)町近郊のウンク・ハワー村、タッル・マナーフ村、タッル・ワッズ村を砲撃した。

ANHA(8月14日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍はまた、タッル・タムル町近郊のダルダーラ村を砲撃した。

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アレッポ県では、ANHA(8月14日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のスーガーニカ村、アキーバ村、マルアナーズ村、シャワーリガ村、シャワーリガ砦を砲撃した。

シリア人権監視団によると、トルコ軍はまた無人航空機(ドローン)で同地一帯を爆撃した。

AFP, August 14, 2021、ANHA, August 14, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 14, 2021、Reuters, August 14, 2021、SANA, August 14, 2021、SOHR, August 14, 2021などをもとに作成。

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アサド大統領は第1回閣議を主催:「シリアをかつてのように戻すことは許されない。この時代においてあるべき場所へとシリアを導かねばならない」(2021年8月14日)

第3次フサイン・アルヌース内閣の各閣僚は大統領府に参集し、アサド大統領の前で宣誓を行った。

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/posts/4475787342465063

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就任式に続いて、アサド大統領は第1回閣議を主催し、今次内閣における最優先課題を示した。

https://youtu.be/mFTV0581nOk

閣議におけるアサド大統領の主な発言は以下の通り:

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任務は多く、責任は大きい。成功は我々が現実の詳細、そしてその影響を、真実のままに捉えることができるかどうかにかかっている。悲観のなかではなく、楽観のなかに身を置かねばならない。

もっとも重要な点は、我々政府が、自分たちの前にある課題が何かを特定することだ。どの課題が基本的で、どの課題が副次的かをだ。我々はしばしば、副次的な課題に囚われ、基本的なものを無視してしまう。我々が現状においてどの課題…を解決できるのか。どの課題が現状の能力の外にあるのか。どの課題が国内の状況と結びついているのかを特定しなければならない。ここでいう国内の状況とは、祖国全般の状況のことだ。同時に、国家機関にとっての活動状況のことだ。そこには、麻痺、脆弱さ、汚職など、活動に悪影響を及ぼす諸々も含まれている。

こうした諸々を体系的に捉えることで、我々はあらゆる状況に個別に対応できるようになり、これらすべてを互いに寄せ集めて、何にも到達できず、その場に留まるというようなことはなくなる。またそれらを正確に捉えることができれば、それを市民に明確に伝えることができるようになる。そうすることで、社会が持つシリアの全体像が明らかになり、我々の対話、批判、さまざまなレベルでの議論は客観的なものになる。そして、そうすることで皆が免疫力を獲得できる。ここで言う皆とは、責任者のことだ。なぜなら、そのなかにプロパガンダの影響を受けている者がいるからだ。物事の詳細が明らかにされた時、皆が外国のプロパガンダに対する免疫力を身につけることになる。そのプロパガンダは基本的には、市民に対して集中的に向けられており、国家を市民の敵、そして市民を国家、さらには祖国の敵に仕立てようとするものだ。

こうした困難で複雑な状況における我々の行動の全般的な方向性、あるいは一般原則は、我々を戦争前の状況に戻るために取り組ませることではない。多くの人々が「アッラーが望めば、元通りになる」と言う。こうした言葉は大衆の間で交わされてはいるが、政府にとっては、シリアをかつてのように戻すことは許されない。この時代においてあるべき場所へとシリアを導かねばならない…。我々は突破できる場所を特定し、これを実行する。それは、政府の改革、国家機関の改革を通じて行われるものであり、我々は戦争のなかでそれを始めた。国家のオートメーション化、デジタル・トランスフォーメーション、電子決済、電子サービスなどだ…。これらを戦争前の状態に戻すことなど期待しない。

これまでの優先課題は治安の回復だった。だが、今日の優先課題は生産、雇用機会に向けられねばならない。治安は生産を始め、立ち上げ、続けるのに必要だった。だが、今日はその逆が正しい。とりわけシリアの領土の大部分がテロリストから解放されたなかで、生産が安定を持続させるうえで必要なのだ…。たかだか数十人によって構成される組織、数百人によって構成される国家機関が、すべての国民に代わって思考することなどできない…。だから、参加するという発想が我々の行動を成功させるうえでの基本だ。民衆のイニシアチブ、組織、人員、有資格者をもってできる限り参加を拡大することは、さらなる発想を生み出すことを意味する。我々の前に多くの発想が示されれば、第1に、責任者の負担や努力は軽減される。そして第2に、より多くの選択肢が用意され、より良い選択肢を選ぶことができる。つまり、失敗率を減らし、成功率を高める。手段行動は個人行動よりも優れ、より生産的で、正しいというのが、人類にとって周知の原則だ。我々が参加について話す時、トランスパレンシーの原則がなければ、市民を参加させることはできない。トランスパレンシーを我々の行動の基本原則としなければならない。市民が参加し、意見を表明し、我々の決定を支援するには、それが何かを知らなければならない…。トランスパレンシーを伴う参加があれば、我々責任者の過ちも減る…。我々はすべてのデータを明確に市民に伝えねばならない。そうすれば、我々が市民に理解を求める必要はなくなり、市民は自ら理解する。

社会は過去40~50年の間に何倍にも大きくなった。加えて、大規模な人口増加が世界の発展に伴い、生活における様々な新たな部門を生み出した…。中央の権力が国、あるいは祖国のすべての問題を中央集権的に運営することは不可能になった。権限を分散させねばならない。そしてここに、地方行政が果たす役割がある。戦争前に改正地方自治法が施行された…。だが、戦争がこの法律の活性化や適用を遅らせ、中央集権から分権制への移行を遅らせた…。今がこのステップを行う好機だと考えている。なぜなら、地方議会は、地方の利益を知り、解決策を提示する能力を高めたからである。それによって、中央の権力、中央の責任者が、枝葉末節に埋没することが防げ、戦略的な思考、監督、計画策定などといった基本的な任務に向かうことができるだろう…。同時に、分権制は豊かな地域と貧しい地域の間、そして農村と都市の間でバランスの取れた成長を実現する…。つまり、我々はこの法律の適用を通じて地方議会に依存できるようになる。テロによって破壊された地域で復興に取り組む現段階において、分権制やバランスの取れた成長について話す時、我々は農村地域を優先させねばならない。戦争中ではなく、戦争前の経験を通じて、我々は常に都市部のサービスなどに力点を置いてきた。それによって、農村から都市への市民の移動が促されてきた。だが、それによって、都市のサービスの価値が失われ、農村のサービスも失われた…。我々が農村を発展させれば…、それがその復興のチャンスとなる…。我々が農村から都市への移動を促すことができれば、農村も都市も利益を得られる。

すでに述べた通り課題は多いが、最優先事項はもちろん生活にかかる課題だ…。すべての国には政策があり、その政策に基づいて自らの活動を行う。政策は様々な部門にかかわる全般的なビジョンであり、政策から諸々の戦略、数年にわたる実施計画が作り出される…。シリアの政策のほとんど、行政府の政策は過去数十年にわたって揺らいでいない…。だが、戦略、仕組みは状況に応じて変化している。例えば、我々には農民支援策、戦略的作物支援策、国営セクター保護策などといった大きな題目があり、それらを見直し、変更する必要があるとは見ていない。だが、こうした政策から生じる行動計画には見直しが必要だ。第1に、そこには多くの欠陥、抜け道がある。我々が計画やプロジェクトを目にしても、そもそも戦略に従ってなかったり、戦略がなかったりすることもしばしばある。だから、混乱、麻痺に直面するし、多くの計画があるにもかかわらず、何も実現していないこともある…。だから、政府が最初に行うべき任務は、各省レベルでの見直し、政策の見直しだと考えている…。

あなた方みな(閣僚)にとっての優先課題は、第1に、投資法だと考えている。数カ月に施行され、この部門に関心がある人々や投資家から非常に良い反響があった。だが、周知の通り、実施要領が出されてない。実施要領とは法律の実施形態を示したもので、つまりは、法律の成否の基礎をなしている。みなが実施要領、そしてそれに続く決定や措置を待っている。それによって、シリアにおける投資の障害を取り除くことができる…。また、別の側面もある…。当時を促進し、刺激するための新たな環境を創出することと並行して、我々が推し進めることができる重要なポイントとして、投資環境にかかる電子サービスの促進がある…。

第2のポイントは、小規模事業だ。投資法施行の数カ月前に、小規模融資法が施行された。これは、小規模事業にかかわる法律だ…。我々は想定される投資の重要な部分を(投資法と小規模融資法で)カバーした。いずれの法律もまだ成果を上げていない…。だが、世界のすべての国において、経済の上昇をもたらすもっとも重要な投資とは、中小規模の事業への投資だ。

最後のポイントは、積極的な介入機関だ。ここの問題については2020年に会合があり、介入機関が活動を開始し…、一定の成果を実現した。つまり、現行法のもとで介入できることが立証された…。介入機関を最大限活性化させることで、独占、価格引き上げに対処することを期待する…。

汚職に関して、我々はその拡大をもたらす道徳の衰退について後半に話すことができるが…、国家は汚職を撲滅するために道徳を改善することを待ってはいない。我々は常に明確な規制、基準、仕組みを作り出さねばならない。これらの基準や仕組みを通じて我々が正しく行動をすることで、汚職の抑止につながるだろう…。

汚職について話す時…、私はいつも異なった例をあげてきたが、今日は簡単にではあるが、特に税について話したい。なぜなら経済改革は基本的に財政改革にかかっているからだ…。つまり、我々が税制にうまく対処し、それを発展させ、関連機関のレベルを改善し、スタッフのパフォーマンスを向上させることに成功した時、我々は基本目標、つまり、税の公正性の実現と脱税撲滅に到達できる…。我々が脱税を撲滅できれば、国家は莫大な資金を得ることができ、市民により良いサービスを提供できる。我々はまた、密売も汚職の一環として見ている…。密売が一方でシリア・ポンドの再現のない下落、他方でシリアの産業、シリアの生産者、さらにはシリア経済全般を疲弊させている…。

我々の前には密売撲滅の道は続いている。この問題を政府の最優先課題としなければならず、関連機関は躊躇なく断固として汚職を打破しなければならない…。

汚職には支援とかかわる別の側面もある…。市民への基本物資の支援が…悪用され、シリアの一部の腐敗した人々が私服を肥やしている…。支援を整備することは、それを廃止することには決して繋がらない…市民の支援はシリアの政策の一部であり、それを変更することはまったく考えていない。だが、我々はそれを整備し、戦略や仕組みを変更することは考えている。整備の本質は第1に、だれが支援を受けるに値し、だれがそうでないかにかかわっている…。これにはトランスパレンシーが必要である。そしてトランスパレンシーとはサービスと措置のオートメーション化がなければ実現し得ない…。

我々が法律について話す時、我々が話すことができるのは、手続きと行政だけであるが、三つのものが、人間の体のように一体をなしている。すべての体には骨格があって、各組織はそれなくしては機能しない。ここでいう骨格とは行政改革を表している。これに対して、法律は、体、頭、心臓…などを維持するための組織のようなものだ。手続きとは栄養やホルモンなどを運ぶ血液のようなものだ。どれか一つを抜きに話すことはできないし、どれか一つを抜きに成果をあげることもできない。だから、健全な行政、健全な手続きを抜きにして法律を語ることに何の価値もない。だからこそ、我々は立法革命を行ったのだ。みなが、15年以上前から立法革命と呼んできたが、その成果は行政が弱く、我々が手続きに関心を示さなかったことで限られたものだった。問題は互いに結びついており、行政改革の基本目標は、公務員の正義なのだ。公務員の正義という場合、不義な公務員がいることを意味しない。我々は公務員にあるべき権利を返さねばならない。正義とは、ふさわしい地位を与えることを意味している…。それは、我々が国家の仕事の仕組みを改善することを意味している…。

代替エネルギーは広く話されるようになったテーマ、新しいテーマである…。国家が人々に代替エネルギーの利用を促しているという考え方がある。我々は誰にも促していないが、我々の現状、とりわけ、電気、燃料の問題が、人々に代替エネルギーの利用を促していると考えている…。現在の緊急の課題は、我々が政策を持ち、このセクターを整備することだ。なぜなら、早急に整備のプロセスに着手しなければ、利害関係者による悪用が生じてしまうからだ…。だが、別の側面もある、それは議論を提起することだ…。そのなかで生じる一連の質問に答えたうえで、財源の利用の是非や融資について話すべきである。なぜなら、我々は検討中だからだ…。政府においては、この部門を今後数年間でどの方向に推し進めるかを特定するための政策が基本的に検討されなければならない。

メディアに関して…、シリア社会に入り込んでいる異質な概念と戦うことに注力されなければならない。なぜなら、我々は、どの国でも例外なく愛国的な諸概念を歪めようとする世界的な攻撃のただなかにあるからだ。その狙いは、人間と祖国の結びつきを断ち、人間を本能や損得感情だけで動かす存在に変えようとすることにある。これはメディアだけでなく、文化、教育、高等教育、宗教問題、国家機関にもかかわる大きな問題だ…。

(メディアにおける)第2のポイントは、メディアには市民と責任者を架橋する役割があるということだ…。メディアは十分な情報がなければ成功しない。そして情報は基本的には省庁にある。つまり、省庁がメディアと協力し合わなければ、メディアは成功しない。また、メディアの成功も失敗は、あなた方(閣僚)がその一部となることにかかっている。メディアの要請に、情報、声明などを通じて答えることを期待している…。我々が活動するだけ、あるいは仕事について説明するだけでは不十分で、人々にとって具体的なものを示せない。現実が説明と組み合わさることで具体的なものになる。この点を重視することを期待している。訪問、活動、面談のニュースに市民は関心を示していない。誰も、我々が誰と会って、誰と会わなかったかには関心がない。関心があるのは、決定と成果だ…。

最後に、我々は過ちを恐れずに常に率先して行動しなければならない。だが、我々は過ちを繰り返すことを恐れねばならない。過ちから学ばないことを恐れねばならない。進歩できないことを恐れねばならない…。

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SANA(8月14日付)が伝えた。

AFP, August 14, 2021、ANHA, August 14, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 14, 2021、Reuters, August 14, 2021、SANA, August 14, 2021、SOHR, August 14, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で45人(2021年8月14日)

保健省は政府支配地域で新たに45人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者17人が完治し、2人が死亡したと発表した。

これにより、8月14日現在の同地での感染者数は計26,292人、うち死亡したのは1,935人、回復したのは22,133人となった。

SANA(8月14日付)が伝えた。

AFP, August 14, 2021、ANHA, August 14, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 14, 2021、Reuters, August 14, 2021、SANA, August 14, 2021、SOHR, August 14, 2021などをもとに作成。

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シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるアレッポ県カフルタアール村などを砲撃、女性1人と子供1人が負傷(2021年8月14日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるカフルタアール村、カフル・アンマ村を砲撃し、カフルタアール村で女性1人と子供1人が負傷した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対して「決戦」作戦司令室も県西部のシリア軍拠点を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のズィヤーラ町、アンカーウィー村を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を30件(イドリブ県14件、ラタキア県9件、アレッポ県3件、ハマー県4件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は20件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を8件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, August 14, 2021、ANHA, August 14, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 14, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, August 14, 2021、Reuters, August 14, 2021、SANA, August 14, 2021、SOHR, August 14, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民307人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は693,144人に(2021年8月14日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(8月14日付)を公開し、8月13日に難民307人(うち女性92人、子供157人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民307人(うち女性92人、子供157人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は693,144人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者297,896人(うち女性89,531人、子ども151,649人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,775,160人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は922,424人(うち女性276,807人、子供470,140人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は96,442人(うち女性36,629人、子供33,026人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,365,038人(うち女性419,188人、子供676,792人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, August 14, 2021をもとに作成。

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スイス外務省報道官はトルコ外務省の抗議を受け、ジュネーブで開設された北・東シリア自治局在外公館を正式な代表部ではなく一般団体の事務所とみなす(2021年8月13日)

スイス外務省報道官は報道声明を出し、北・東シリア自治局が9日にジュネーブでスイス政府代表、市民社会関係者らを招いて在外公館を開設したことに関して「正式な代表部とはみなされていない」、「スイスの市民法が規定するところの一般団体の事務所とみなされ…、この手の団体はスイス国内では何らの認可も受けずに自由に(事務所を)開設できると表明した。

報道声明は、8月11日にトルコ外務省が在トルコ(アンカラ)・スイス大使館臨時代理大使を呼び出し、抗議を行ったことを受けたもの。

https://twitter.com/MFATurkey/status/1425132230448455680

スイスの英語ラジオ局WRS (8月12日付)が伝えた。

AFP, August 13, 2021、ANHA, August 13, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 13, 2021、Reuters, August 13, 2021、SANA, August 13, 2021、SOHR, August 13, 2021、WRS, August 13, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるハサカ県北部を砲撃(2021年8月13日)

ハサカ県では、ANHA(8月12日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・タムル町近郊のダルダーラ村、アブー・ラースィーン(ザルカーン)町近郊のルバイアーン村、タッル・ワルド村を砲撃し、住民が避難した。

AFP, August 13, 2021、ANHA, August 13, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 13, 2021、Reuters, August 13, 2021、SANA, August 13, 2021、SOHR, August 13, 2021などをもとに作成。

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ユーフラテス川西岸地域各所に違法駐留を続ける米軍が、ハサカ県内で盗奪した石油をトレーラー50輌に積んでワリード国境通行所からイラク領内に持ち出す(2021年8月13日)

ハサカ県では、SANA(8月13日付)がヤアルビーヤ町近郊複数の地元筋の話として伝えたところによると、ユーフラテス川西岸地域各所に違法駐留を続ける米軍が、県内で盗奪した石油をトレーラー25輌に積んでワリード国境通行所からイラク領内に持ち出した。

米軍はまた、12日にも県内で盗奪した石油をトレーラー30輌に積んで持ち出したという。

AFP, August 13, 2021、ANHA, August 13, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 13, 2021、Reuters, August 13, 2021、SANA, August 13, 2021、SOHR, August 13, 2021などをもとに作成。

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シリア国民軍のスルターン・スライマーン・シャー師団はトルコがリビアに派遣しているシリア人戦闘員(傭兵)の人員交代を利用して、モロッコ人ジハード主義者5人をリビアに逃亡させる(2021年8月13日)

シリア人権監視団は、トルコの庇護を受けるシリア国民軍に所属するスルターン・スライマーン・シャー師団(ムハンマド・ジャースィム(アブー・アムシャ)司令官)は、トルコがリビアに派遣しているシリア人戦闘員(傭兵)の人員交代を利用して、シリア国内で活動していたモロッコ人戦闘員(ジハード主義者)5人をリビアに逃亡させたと発表した。

AFP, August 13, 2021、ANHA, August 13, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 13, 2021、Reuters, August 13, 2021、SANA, August 13, 2021、SOHR, August 13, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍憲兵隊の車列がシリア軍と武装解除を拒否する元反体制武装集団メンバーの対立が続くダルアー市ダルアー・バラド地区に入る(2021年8月11日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍憲兵隊の車列が、シリア軍と武装解除を拒否する元反体制武装集団メンバーの対立が続くダルアー市ダルアー・バラド地区に入った。

車輌8輌からなる車列がダルアー・バラド地区入りしたのを受けて、シリア軍は同地区と周辺地区を結ぶ唯一の通行路となっている街道に設置されている通称連隊検問所を封鎖した。

AFP, August 11, 2021、ANHA, August 11, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 11, 2021、Reuters, August 11, 2021、SANA, August 11, 2021、SOHR, August 11, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で42人、北・東シリア自治局支配地域で71人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で142人(2021年8月13日)

保健省は政府支配地域で新たに42人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者16人が完治し、3人が死亡したと発表した。

これにより、8月13日現在の同地での感染者数は計26,247人、うち死亡したのは1,933人、回復したのは22,116人となった。

SANA(8月13日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに71人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者2人が完治したと発表した。

これにより、8月13日現在の同地での感染者数は計18,939人、うち死亡したのは768人、回復したのは1,909人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性33人、女性38人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市20人、カーミシュリー市28人、マーリキーヤ(ダイリーク)市18人、フール・キャンプ1人、アレッポ県のアイン・アラブ(コバネ)市1人、ラッカ県のラッカ市1人、ダイル・ザウル県2人。

ANHA(8月12日付)が伝えた。

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反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で8月13日に新たに142人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、34人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡5人、イドリブ郡38人、ハーリム郡57人、アリーハー郡6人、アレッポ県スィムアーン山郡6人、ジャラーブルス郡5人、バーブ郡4人、アフリーン郡19人、アアザーズ郡2人。

これにより、同地での感染者数は計27,479人、うち回復したのは23,413人、死亡したのは727人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1642315595973325/

AFP, August 13, 2021、ACU, August 13, 2021、ANHA, August 13, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 13, 2021、Reuters, August 13, 2021、SANA, August 13, 2021、SOHR, August 13, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍使節団がダルアー市で武装解除を拒否する元反体制武装集団メンバーを代表する中央委員会と会合を開き、シリア軍との停戦交渉を14日に再開するを決定(2021年8月13日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍使節団がダルアー市で武装解除を拒否する元反体制武装集団メンバーを代表する中央委員会と会合を開き、シリア軍との停戦交渉を14日に再開するを決定した。

この決定を受け、ダルアー市ダルアー・バラド地区などで続く戦闘は小康状態となったが、ジャースィム市に対して、シリア軍第4師団が砲撃を行った。

一方、ウンム・マヤーズィン町では、ロシアの支援を受けるシリア軍第5軍団第8旅団の兵士がダルアー市で軍事情報局によって拘束されたことに抗議するデモが発生し、デモ参加者は首都ダマスカスとダルアー市を結ぶ街道を封鎖した。

軍事情報局によって拘束された兵士はウンム・マヤーズィンの出身。

ドゥラル・シャーミーヤ(8月12日付)によると、デモには約20人が参加した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を26件(イドリブ県13件、ラタキア県4件、アレッポ県3件、ハマー県6件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は20件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を7件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, August 13, 2021、ANHA, August 13, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 13, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, August 13, 2021、Reuters, August 13, 2021、SANA, August 13, 2021、SOHR, August 13, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民307人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は693,144人に(2021年8月13日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(8月13日付)を公開し、8月12日に難民307人(うち女性92人、子供157人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民307人(うち女性92人、子供157人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は693,144人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者297,896人(うち女性89,531人、子ども151,649人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,775,160人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は922,424人(うち女性276,807人、子供470,140人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は96,442人(うち女性36,629人、子供33,026人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,365,038人(うち女性419,188人、子供676,792人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, August 13, 2021をもとに作成。

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シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構はイドリブ県でトルコが指名手配するトルコ人戦闘員の住居を吸収、2人を拘束・連行(2021年8月12日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構の治安部隊である総合​治安機構がM4高速道路の沿線に位置するジスル・シュグール市近郊のハマーマ村でトルコ国籍の戦闘員(ムジャーヒディーン)1人の住居を急襲し、中にいた複数人と戦闘の末、この戦闘員を含む2人を拘束、連行した。

複数の消息筋によると、拘束されたトルコ国籍の戦闘員は、トルコの諜報機関の指名手配を受けて、最近になってハマーマ村に移住していたという。

AFP, August 13, 2021、ANHA, August 13, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 13, 2021、Reuters, August 13, 2021、SANA, August 13, 2021、SOHR, August 13, 2021などをもとに作成。

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