スイス外務省報道官はトルコ外務省の抗議を受け、ジュネーブで開設された北・東シリア自治局在外公館を正式な代表部ではなく一般団体の事務所とみなす(2021年8月13日)

スイス外務省報道官は報道声明を出し、北・東シリア自治局が9日にジュネーブでスイス政府代表、市民社会関係者らを招いて在外公館を開設したことに関して「正式な代表部とはみなされていない」、「スイスの市民法が規定するところの一般団体の事務所とみなされ…、この手の団体はスイス国内では何らの認可も受けずに自由に(事務所を)開設できると表明した。

報道声明は、8月11日にトルコ外務省が在トルコ(アンカラ)・スイス大使館臨時代理大使を呼び出し、抗議を行ったことを受けたもの。

https://twitter.com/MFATurkey/status/1425132230448455680

スイスの英語ラジオ局WRS (8月12日付)が伝えた。

AFP, August 13, 2021、ANHA, August 13, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 13, 2021、Reuters, August 13, 2021、SANA, August 13, 2021、SOHR, August 13, 2021、WRS, August 13, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるハサカ県北部を砲撃(2021年8月13日)

ハサカ県では、ANHA(8月12日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・タムル町近郊のダルダーラ村、アブー・ラースィーン(ザルカーン)町近郊のルバイアーン村、タッル・ワルド村を砲撃し、住民が避難した。

AFP, August 13, 2021、ANHA, August 13, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 13, 2021、Reuters, August 13, 2021、SANA, August 13, 2021、SOHR, August 13, 2021などをもとに作成。

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ユーフラテス川西岸地域各所に違法駐留を続ける米軍が、ハサカ県内で盗奪した石油をトレーラー50輌に積んでワリード国境通行所からイラク領内に持ち出す(2021年8月13日)

ハサカ県では、SANA(8月13日付)がヤアルビーヤ町近郊複数の地元筋の話として伝えたところによると、ユーフラテス川西岸地域各所に違法駐留を続ける米軍が、県内で盗奪した石油をトレーラー25輌に積んでワリード国境通行所からイラク領内に持ち出した。

米軍はまた、12日にも県内で盗奪した石油をトレーラー30輌に積んで持ち出したという。

AFP, August 13, 2021、ANHA, August 13, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 13, 2021、Reuters, August 13, 2021、SANA, August 13, 2021、SOHR, August 13, 2021などをもとに作成。

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シリア国民軍のスルターン・スライマーン・シャー師団はトルコがリビアに派遣しているシリア人戦闘員(傭兵)の人員交代を利用して、モロッコ人ジハード主義者5人をリビアに逃亡させる(2021年8月13日)

シリア人権監視団は、トルコの庇護を受けるシリア国民軍に所属するスルターン・スライマーン・シャー師団(ムハンマド・ジャースィム(アブー・アムシャ)司令官)は、トルコがリビアに派遣しているシリア人戦闘員(傭兵)の人員交代を利用して、シリア国内で活動していたモロッコ人戦闘員(ジハード主義者)5人をリビアに逃亡させたと発表した。

AFP, August 13, 2021、ANHA, August 13, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 13, 2021、Reuters, August 13, 2021、SANA, August 13, 2021、SOHR, August 13, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍憲兵隊の車列がシリア軍と武装解除を拒否する元反体制武装集団メンバーの対立が続くダルアー市ダルアー・バラド地区に入る(2021年8月11日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍憲兵隊の車列が、シリア軍と武装解除を拒否する元反体制武装集団メンバーの対立が続くダルアー市ダルアー・バラド地区に入った。

車輌8輌からなる車列がダルアー・バラド地区入りしたのを受けて、シリア軍は同地区と周辺地区を結ぶ唯一の通行路となっている街道に設置されている通称連隊検問所を封鎖した。

AFP, August 11, 2021、ANHA, August 11, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 11, 2021、Reuters, August 11, 2021、SANA, August 11, 2021、SOHR, August 11, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で42人、北・東シリア自治局支配地域で71人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で142人(2021年8月13日)

保健省は政府支配地域で新たに42人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者16人が完治し、3人が死亡したと発表した。

これにより、8月13日現在の同地での感染者数は計26,247人、うち死亡したのは1,933人、回復したのは22,116人となった。

SANA(8月13日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに71人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者2人が完治したと発表した。

これにより、8月13日現在の同地での感染者数は計18,939人、うち死亡したのは768人、回復したのは1,909人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性33人、女性38人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市20人、カーミシュリー市28人、マーリキーヤ(ダイリーク)市18人、フール・キャンプ1人、アレッポ県のアイン・アラブ(コバネ)市1人、ラッカ県のラッカ市1人、ダイル・ザウル県2人。

ANHA(8月12日付)が伝えた。

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反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で8月13日に新たに142人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、34人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡5人、イドリブ郡38人、ハーリム郡57人、アリーハー郡6人、アレッポ県スィムアーン山郡6人、ジャラーブルス郡5人、バーブ郡4人、アフリーン郡19人、アアザーズ郡2人。

これにより、同地での感染者数は計27,479人、うち回復したのは23,413人、死亡したのは727人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1642315595973325/

AFP, August 13, 2021、ACU, August 13, 2021、ANHA, August 13, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 13, 2021、Reuters, August 13, 2021、SANA, August 13, 2021、SOHR, August 13, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍使節団がダルアー市で武装解除を拒否する元反体制武装集団メンバーを代表する中央委員会と会合を開き、シリア軍との停戦交渉を14日に再開するを決定(2021年8月13日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍使節団がダルアー市で武装解除を拒否する元反体制武装集団メンバーを代表する中央委員会と会合を開き、シリア軍との停戦交渉を14日に再開するを決定した。

この決定を受け、ダルアー市ダルアー・バラド地区などで続く戦闘は小康状態となったが、ジャースィム市に対して、シリア軍第4師団が砲撃を行った。

一方、ウンム・マヤーズィン町では、ロシアの支援を受けるシリア軍第5軍団第8旅団の兵士がダルアー市で軍事情報局によって拘束されたことに抗議するデモが発生し、デモ参加者は首都ダマスカスとダルアー市を結ぶ街道を封鎖した。

軍事情報局によって拘束された兵士はウンム・マヤーズィンの出身。

ドゥラル・シャーミーヤ(8月12日付)によると、デモには約20人が参加した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を26件(イドリブ県13件、ラタキア県4件、アレッポ県3件、ハマー県6件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は20件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を7件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, August 13, 2021、ANHA, August 13, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 13, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, August 13, 2021、Reuters, August 13, 2021、SANA, August 13, 2021、SOHR, August 13, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民307人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は693,144人に(2021年8月13日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(8月13日付)を公開し、8月12日に難民307人(うち女性92人、子供157人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民307人(うち女性92人、子供157人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は693,144人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者297,896人(うち女性89,531人、子ども151,649人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,775,160人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は922,424人(うち女性276,807人、子供470,140人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は96,442人(うち女性36,629人、子供33,026人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,365,038人(うち女性419,188人、子供676,792人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, August 13, 2021をもとに作成。

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