シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構がアフガニスタンでのターリバーンの全権掌握を祝福(2021年8月18日)

シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構は声明を出し、アフガニスタンでターリバーンが全権を掌握したことに祝意を表明した。

声明のなかでシャーム解放機構は以下の通り述べた。

大いなる喜びをもって、我々はアフガニスタンにおける我らが住民が喚起するニュースを受け取った。アフガン国民よ、確固たる征服と力強い勝利おめでとう。真理は勝利する。たとえ時間が経とうとも。占領者は自らが蹂躙した土地に留まることはない…。真理が衰えたり、死ぬことはない…。歴史は自由なる意志と確固たる決意の勝利を目の当たりにしている。

我々はシリア革命のなかにあって、抵抗とジハードを選択することにこだわったこの生きた経験、そして実際に目にすることができるこの先例から、不屈と不動の精神を触発され、犯罪者体制とその支援者どもを打倒することで表される自由と尊厳を達成したい。

ターリバーンの政権掌握は、国際社会、そしてバッシャールとその支援者どもの犯罪に沈黙する諸外国にとっての教訓であり、チャンスだ。なぜなら、諸国民の意志を支援し、その要求を尊重し、死刑執行人どもの側につかないよう促しているからだ。

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トルコのイスタンブールを拠点とする反体制派系サイトのシリア・テレビ(8月20日付)によると、シャーム解放機構は8月15日まで、幹部のアブー・マーリヤー・カフターニー氏が「イスラームのウンマに対して占領者どもに対する我らが同胞学徒の勝利の祝意を表明する…。ターリバーンの勝利はイスラーム教徒の勝利であり、スンナの民の勝利、不正に喘ぐすべての人々の勝利である」と表明していた。

また、マズハル・ワイス氏も以下の通り表明していた。

20年前にアフガニスタンで崩壊が起きた時、我々の心は悲しみで満ちていた。だが今、アッラーのおかげ、そしてターリバーンの犠牲と忍耐のおかげで形勢は変わった。彼らの背後にいるのは偉大で才能に満ちた国民だ…。我々はそこでのアッラーの勝利に歓喜している。この喜びがシャームのくにぐに、イラクなど、不正に苦しむ抑圧された我らがウンマにおいて広まることを…アッラーに願ってやまない。

AFP, August 18, 2021、ANHA, August 18, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 18, 2021、Reuters, August 18, 2021、SANA, August 18, 2021、SOHR, August 18, 2021、Syria TV, August 20, 2021などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県でダーイシュの攻撃によりシリア軍兵士1人とイラク人民動員隊民兵1人が死亡(2021年8月18日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるシューラー村近郊の砂漠地帯で、ダーイシュ(イスラーム国)の武装グループがシリア軍の拠点複数カ所を襲撃し、兵士(士官)1人が死亡、5人が負傷した。

また、ビシュリー山ではイラク人民動員隊(ヒズブッラー大隊)の拠点複数カ所が砲撃を受け、民兵1人が死亡、複数が負傷した。

AFP, August 18, 2021、ANHA, August 18, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 18, 2021、Reuters, August 18, 2021、SANA, August 18, 2021、SOHR, August 18, 2021などをもとに作成。

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トルコ占領下のアレッポ県アフリーン市の中心街が砲撃を受けて3人死亡、トルコ軍とシリア国民軍はアレッポ県タッル・リフアト市一帯やハサカ県北部を激しく砲撃し、2人死亡(2021年8月18日)

アレッポ県では、ANHA(8月18日付)によると、トルコの占領下にあるアフリーン市の中心街が何者かによる砲撃を受けた。

シリア人権監視団によると、この砲撃により、灯油街道、ヴィーラート通りに砲弾多数が着弾し、住民3人が死亡、多数が負傷した。

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍による砲撃か、シリア軍による砲撃かは不明だが、トルコ軍とシリア国民軍はこれまでシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるシリア民主軍の拠点などに対して砲撃を続けてきた。

一方、ANHAやSANA(8月18日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍は、アフリーン市が砲撃されたのを受け、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市と同地近郊のダイル・ジャマール村、ズィヤーラ村、アイン・ダクナ村、マルアナーズ村、マンナグ航空基地、スーガーニカ村、アキーバ村、マーリキーヤ村、イルシャーディーヤ村、シャワーリガ村、カンタラ村、カフル・アントゥーン村、スムーカ村、タッル・マディーク村、シャフバー・ダムを砲撃した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍とシリア国民軍がタッル・タムル町一帯、アブー・ラースィーン(ザルカーン)町一帯の村々を砲撃し、女性1人と女児1人が死亡、女性と子供を含む12人以上が負傷した。

トルコ軍とシリア国民軍の砲撃はタッル・タムル町北に設置されているロシア軍基地一帯にも及んだ。

AFP, August 18, 2021、ANHA, August 18, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 18, 2021、Reuters, August 18, 2021、SANA, August 18, 2021、SOHR, August 18, 2021などをもとに作成。

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米軍がハサカ県内で盗奪した物資を冷凍トレーラーなど42輌に積んでワリード国境通行所からイラク領内に持ち出す(2021年8月18日)

ハサカ県では、SANA(8月18日付)がヤアルビーヤ町近郊のスワイディーヤ村の複数の地元筋の話として伝えたところによると、ユーフラテス川西岸地域各所に違法駐留を続ける米軍が、県内で盗奪した物資を冷凍トレーラーなど42輌に積んでワリード国境通行所からイラク領内に持ち出した。

一方、アブー・ガズィール村では、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が地元の若者多数を徴兵するために連行しようとし、無差別に発砲したため、住民が抵抗し、これを撃退した。

AFP, August 18, 2021、ANHA, August 18, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 18, 2021、Reuters, August 18, 2021、SANA, August 18, 2021、SOHR, August 18, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で75人、北・東シリア自治局支配地域で39人(2021年8月18日)

保健省は政府支配地域で新たに75人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者19人が完治し、5人が死亡したと発表した。

これにより、8月18日現在の同地での感染者数は計26,554人、うち死亡したのは1,947人、回復したのは22,202人となった。

SANA(8月18日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに39人の新型コロナウイルス感染者が確認されたと発表した。

これにより、8月12日現在の同地での感染者数は計19,167人、うち死亡したのは770人、回復したのは1,916人となった。

新規感染者の内訳は、ハサカ県のハサカ市21人、カーミシュリー市8人、マーリキーヤ(ダイリーク)市9人、ラッカ県のラッカ市1人。

https://www.facebook.com/smensyria/posts/1665961600260437

AFP, August 18, 2021、ANHA, August 18, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 18, 2021、Reuters, August 18, 2021、SANA, August 18, 2021、SOHR, August 18, 2021などをもとに作成。

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ダルアー県ジャースィム市、ハイト村、タファス市、ムザイリーブ町で、シリア軍と武装解除を拒否する元反体制武装集団メンバーとの対立解消に向けてロシアが提示した停戦案に異議を唱えるデモが行われ、数十人が参加(2021年8月18日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ジャースィム市、ハイト村、タファス市、ムザイリーブ町で、シリア軍と武装解除を拒否する元反体制武装集団メンバーとの対立解消に向けてロシアが提示した停戦案に異議を唱えるデモが行われ、数十人が参加した。

一方、ダルアー市ダルアー・バラド地区では、ロシア軍使節団の仲介のもと、シリア政府の治安委員会と、元反体制武装集団メンバーを代表する中央委員会が2日目となる停戦交渉を行った。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるジューリーン村にあるシリア軍の拠点を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のカフル・ウワイド村を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を25件(イドリブ県14件、ラタキア県8件、アレッポ県2件、ハマー県1件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は20件。

AFP, August 18, 2021、ANHA, August 18, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 18, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, August 18, 2021、Reuters, August 18, 2021、SANA, August 18, 2021、SOHR, August 18, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民308人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は694,632人に(2021年8月18日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(8月18日付)を公開し、8月17日に難民308人(うち女性93人、子供157人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民308人(うち女性93人、子供157人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は694,632人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者299,384人(うち女性89,978人、子ども152,408人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,785,079人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は923,912人(うち女性277,254人、子供470,899人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は96,898人(うち女性36,750人、子供33,045人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,365,494人(うち女性419,309人、子供676,811人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, August 18, 2021をもとに作成。

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