武装解除を拒否する元反体制武装集団メンバーの籠城が続くダルアー市ダルアー・バラド地区で激しい砲撃戦、住民やシリア軍兵士が死傷(2021年8月30日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、武装解除を拒否し、ダルアー市ダルアー・バラド地区で籠城を続ける元反体制武装集団メンバーに対して、シリア軍第4師団と親政権民兵が激しい砲撃を行い、住民1人が死亡した。

これに対して、元反体制武装集団メンバーも砲撃で応戦し、シリア軍兵士2人を殺害した。

なお、戦闘激化を受けて、8月29日頃から住民数百人がヤルムーク川渓谷方面に避難しているという。

一方、SANA(8月30日付)によると、武装解除を拒否し、ダルアー市ダルアー・バラド地区で籠城を続ける元反体制武装集団メンバーが、同地区周辺の住宅街やシリア軍の拠点を砲撃、シリア軍兵士4人が死亡、15人が負傷、民間人も女児1人とその母親1人が負傷した。

https://youtu.be/9g0JKXaQWzY

シリア軍はこれに対して応戦し、ロケット弾発射地点などを攻撃した。

AFP, August 30, 2021、ANHA, August 30, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 30, 2021、Reuters, August 30, 2021、SANA, August 30, 2021、SOHR, August 30, 2021などをもとに作成。

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シャーム解放機構の総合治安機関はイドリブ県ジスル・シュグール市でダーイシュのセルを摘発(2021年8月30日)

シャーム解放機構の総合治安機関は声明を出し、実行部隊がイドリブ県のジスル・シュグール市にあるダーイシュ(イスラーム国)のセルのアジトを急襲し、メンバー複数人を逮捕、大量の小型武器やRPG弾を押収したと発表した。

https://www.facebook.com/GE.SE.SE1/posts/367196511696877

AFP, August 30, 2021、ANHA, August 30, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 30, 2021、Reuters, August 30, 2021、SANA, August 30, 2021、SOHR, August 30, 2021などをもとに作成。

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トルコ占領下のアレッポ県北部の学生らが無人航空機(ドローン)/ラジコン飛行機の制作に成功:「シリア革命のための重要な成果」(2021年8月30日)

ドゥラル・シャーミーヤ(8月30日付)は、トルコ占領下のアレッポ県北部で、学生らが無人航空機(ドローン)/ラジコン飛行機の制作に成功したと伝え、イリヤース・ファキーフ氏なる人物が撮影した画像を転載した。

ドローン/ラジコン飛行機を制作したのは、アアザーズ市にあるシャーム大学の学生で、SNSでは、活動家らが「シリア革命のための重要な成果だ」などと称賛しているという。

AFP, August 30, 2021、ANHA, August 30, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 30, 2021、Reuters, August 30, 2021、SANA, August 30, 2021、SOHR, August 30, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機6機がヒムス県の砂漠地帯でダーイシュの拠点を爆撃(2021年8月30日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機6機がスフナ市近郊の砂漠地帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対する爆撃を実施した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、県南部の砂漠地帯でシリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦し、シリア軍兵士1人が死亡した。

一方、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍は、米主導の有志連合のヘリコプターの航空支援を受けて、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるブサイラ市近郊のカッサール村に突入し、住民1人を拘束した。

AFP, August 30, 2021、ANHA, August 30, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 30, 2021、Reuters, August 30, 2021、SANA, August 30, 2021、SOHR, August 30, 2021などをもとに作成。

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ハサカ県カフターニーヤ市近郊の街道で、住民がロシア軍の車列に投石を行い、トルコによる電気、水道の遮断に対処しようとしないロシアに抗議(2021年8月30日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるカフターニーヤ市近郊の街道で、住民がロシア軍の車列に投石を行い、トルコによる電気、水道の遮断に対処しようとしないロシアに抗議の意思を示した。

AFP, August 30, 2021、ANHA, August 30, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 30, 2021、Reuters, August 30, 2021、SANA, August 30, 2021、SOHR, August 30, 2021などをもとに作成。

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トルコの占領下にあるアレッポ県アフリーン市が砲撃を受け、ロケット弾数十発が各所に着弾、トルコ軍とシリア国民軍がアレッポ県北部などを砲撃(2021年8月30日)

アレッポ県では、ANHA(8月30日付)によると、トルコの占領下にあるアフリーン市が砲撃を受け、ロケット弾数十発が各所に着弾した。

https://youtu.be/BL2NfgBPEkE

シリア人権監視団によると、砲撃はシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治地域からのもの。

シリア軍、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のいずれが砲撃を行ったか不明だが、灯油街道、ジャンディール交差点などに砲弾が着弾し、子供を含む住民5人が負傷した。

これに対して、トルコ軍とシリア国民軍は、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市一帯、同市近郊のバイナ村、フライビカ村、ダイル・ジャマール村、ズィヤーラ村一帯、アルカミーヤ村、タート・マラーシュ村、スーガーニカ村、マンナグ航空基地、カフル・ナーヤー村を砲撃した。

一方、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるバーブ市近郊のハズワーン村でシリア民主軍に所属するハムザ師団が住居1棟を接収しようとしたが、住民の抵抗に遭い、戦闘となった。

この住居は、トルコ軍が拠点として使用していたが、数日前に住民に返還したが、ハムザ師団がこれを改めて接収しようとして衝突に発展したという。

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ラッカ県では、ANHA(8月30日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアイン・イーサー市近郊のM4高速道路沿線、ハーリディーヤ村、マアラク村、アイン・イーサー国内避難民(IDPs)キャンプを砲撃した。

トルコ軍はまた、M4高速道路を走行中の車2台を機関銃で攻撃した。

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ハサカ県では、SANA(8月30日付)によると、ハサカ電力公社の技術復旧チームが、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・タムル町の変電所に電力を供給する66K.F.送電線の復旧作業を完了した。

66K.L.送電線は8月24日のトルコ軍とシリア国民軍の攻撃によって破壊されていた。

AFP, August 30, 2021、ANHA, August 30, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 30, 2021、Reuters, August 30, 2021、SANA, August 30, 2021、SOHR, August 30, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で125人、北・東シリア自治局支配地域で130人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で1,178人(2021年8月30日)

保健省は政府支配地域で新たに125人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者22人が完治し、4人が死亡したと発表した。

これにより、8月30日現在の同地での感染者数は計27,779人、うち死亡したのは2,007人、回復したのは22,451人となった。

SANA(8月30日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに130人の新型コロナウイルス感染者が確認されたと発表した。

これにより、8月30日現在の同地での感染者数は計20,316人、うち死亡したのは788人、回復したのは1,954人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性65人、女性65人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市38人、カーミシュリー市57人、マーリキーヤ(ダイリーク)市15人、アームーダー市2人、フール・キャンプ1人、ラッカ県のラッカ市16人。

https://www.facebook.com/smensyria/posts/1674071446116119

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反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で8月30日に新たに1,178人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、127人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡48人、イドリブ郡148人、ハーリム郡457人、アリーハー郡99人、アレッポ県スィムアーン山郡20人、ジャラーブルス郡82人、バーブ郡48人、アフリーン郡211人、アアザーズ郡65人。

これにより、同地での感染者数は計37,870人、うち回復したのは24,550人、死亡したのは760人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/posts/1654950298043188

AFP, August 30, 2021、ACU, August 30, 2021、ANHA, August 30, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 30, 2021、Reuters, August 30, 2021、SANA, August 30, 2021、SOHR, August 30, 2021などをもとに作成。

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政府支配下のアレッポ県西部からシリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県にWFPの食糧物資がクロスラインで搬入される(2021年8月30日)

シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が支配地の自治を委託するシリア救国内閣の開発人道問題省は声明を出し、世界食糧計画(WFP)の食糧支援物資1,000パッケージを積んだ車輌15輌が、政府の支配下にあるアレッポ県ミーズナール村の通行所から、反体制派支配地に入ったと発表した。

https://www.facebook.com/mdha11/posts/1200255000386761

声明によると、今回のクロスラインによる支援は、WFPの支援プログラムの一環だが、イドリブ県のバーブ・ハワー国境通行所からの越境(クロスボーダー)支援で提供されている支援物資の5%にも相当しない量だという。

開発人道問題省はまた、ミーズナール村の通行所が開放されるとの一部情報を否定、今回のクロスラインでの支援が、WFPがアレッポ県とイドリブ県に設置している倉庫間の物資の移動に過ぎず、シリア赤新月社は一切関与していないと強調した。

https://www.facebook.com/SYRMMC/posts/1205073729959249

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を21件(イドリブ県12件、ラタキア県4件、アレッポ県1件、ハマー県4件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は20件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を9件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, August 30, 2021、ANHA, August 30, 2021、al-Durar al-Shamiya, August 30, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, August 30, 2021、Reuters, August 30, 2021、SANA, August 30, 2021、SOHR, August 30, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民298人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は697,692人に(2021年8月30日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(8月30日付)を公開し、8月29日に難民307人(うち女性92人、子供157人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民307人(うち女性92人、子供157人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は697,999人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者302,751人(うち女性90,990人、子ども154,124人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,785,079人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は927,279人(うち女性278,266人、子供472,615人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は98,092人(うち女性37,407人、子供33,195人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,366,688人(うち女性419,966人、子供676,961人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, August 30, 2021をもとに作成。

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