EUはシリア人ビジネスマン2をシリア政府とのつながりが確認されなかったとして制裁対象から除外(2021年12月6日)

EUはハルドゥーン・ズウビー氏とバッシャール・アースィー氏の2人のビジネスマンをシリア政府とのつながりが確認されなかったとして制裁対象から除外することを発表した。

ドゥラル・シャーミーヤ(12月7日付)などが伝えた。

その一方、イナブ・バラディー(12月7日付)によると、シリアの有力ビジネスマンの1人サーミル・ファウズ氏もEUの制裁対象から除外するよう訴えていたが、却下された。

AFP, December 7, 2021、ANHA, December 7, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 7, 2021、‘Inab Baladi, December 7, 2021、Reuters, December 7, 2021、SANA, December 7, 2021、SOHR, December 7, 2021などをもとに作成。

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カタールのハマド外務大臣とトルコのチャヴシュオール外務大臣はシリアのアラブ連盟復帰、関係修復に消極的(2021年12月6日)

カタールのハマド・ビン・アブドゥッラフマーン・アール・サーニー外務大臣が首都ドーハを訪問したトルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣と会談した。

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会談後の記者会見で、ハマド外務大臣は、シリアのアラブ連盟の復帰に関して以下のように述べ、消極的な姿勢を示した。

シリアのアラブ連盟加盟資格の停止には根拠があったが、我々はこの体制(シリア政府の振る舞いに何らの進歩も見ていない…。
難民、避難民が帰宅、帰村し、体制の振る舞いが改められなければ、この体制との関係正常化を行うことは論理的でない。アラブ・サミットにシリアの体制が出席することを許す立場にはないと考えている。
これが我々の姿勢であり、これを維持する。アラブ諸国がこうした理由が今もあることを理解して欲しい。

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チャヴシュオール外務大臣も、シリア政府との関係正常化について、アサド体制にシリア人に対する犯罪と弾圧の政策の継続を促すことになる、と述べた。

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一方、トルコのチャヴシュオール外務大臣はカタールのドーハで反体制活動家の1人で元首相のリヤード・ヒジャーブ氏と会談した。

外務大臣の公式ツイッター(https://twitter.com/MevlutCavusoglu/)によると、会談では、シリア情勢について意見交換が行われた。

チャヴシュオール外務大臣がヒジャーブ元首相と会談するのは3月以来2度目。

AFP, December 6, 2021、ANHA, December 6, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 6, 2021、Reuters, December 6, 2021、SANA, December 6, 2021、SOHR, December 6, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機がラッカ県、ダイル・ザウル県の砂漠地帯でダーイシュに対して8回の爆撃を実施(2021年12月6日)

シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がラッカ県ラサーファ砂漠、ダイル・ザウル県シューラー村一帯の砂漠地帯でダーイシュ(イスラーム国)に対して8回の爆撃を実施した。

AFP, December 6, 2021、ANHA, December 6, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 6, 2021、Reuters, December 6, 2021、SANA, December 6, 2021、SOHR, December 6, 2021などをもとに作成。

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所属不明のドローンラッカ県東部を走行中のイラク・イスラーム革命防衛隊の治安組織の車輌を攻撃し、乗っていたアフガニスタン人5人が死傷(2021年12月6日)

アイン・フラート(12月6日付)は、所属不明の無人航空機(ドローン)が午前5時頃、シリア政府の支配下にあるラッカ県東部のマアダーン・アティーク村近郊の砂漠地帯を走行中のイラク・イスラーム革命防衛隊の治安組織の車輌を攻撃し、乗っていた2人が死亡、3人が負傷したと伝えた。

死傷したのはいずれもファーティミーユーン旅団のアフガニスタン人メンバー。

マアダーン・アティーク村の軍事病院の独自医療筋によると、死傷者の搬送を受けて、イラク人民動員隊のヌジャバー運動が病院一帯に展開し、病院への出入りを規制した。

AFP, December 6, 2021、ANHA, December 6, 2021、‘Ayn al-Furat, December 6, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 6, 2021、Reuters, December 6, 2021、SANA, December 6, 2021、SOHR, December 6, 2021などをもとに作成。

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シュアイタート部族が暮らすダイル・ザウル県アブー・ハマーム市、ガラーニージュ市で逮捕者釈放、生活状況と福祉サービスの改善、地元評議会の職員の汚職処罰を求める抗議デモ(2021年12月6日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるシュアイタート部族が暮らすアブー・ハマーム市、ガラーニージュ市で逮捕者釈放、生活状況と福祉サービスの改善、地元評議会の職員の汚職処罰を求める抗議デモが発生した。

AFP, December 6, 2021、ANHA, December 6, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 6, 2021、Reuters, December 6, 2021、SANA, December 6, 2021、SOHR, December 6, 2021などをもとに作成。

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ルクバーン・キャンプで収容生活を送るIDPsが米主導の有志連合に生活状況と福祉サービスの改善を求める抗議デモ(2021年12月6日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、米国の占領下にある55キロ地帯内の緩衝地帯にあるルクバーン・キャンプで収容生活を送る国内避難民(IDPs)が米主導の有志連合に生活状況と福祉サービスの改善を求める抗議デモを行った。

同キャンプには現在、11,000人あまりのIDPsが収容されている。

https://www.facebook.com/rukbannetwork/videos/2211938552278528/

AFP, December 6, 2021、ANHA, December 6, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 6, 2021、Reuters, December 6, 2021、SANA, December 6, 2021、SOHR, December 6, 2021などをもとに作成。

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ハサカ県ルマイラーン町近郊の基地に配備されている米軍のM2ブラッドレー歩兵戦闘車6輌がダイル・ザウル県に移動(2021年12月6日)

シリア人権監視団などによると、ハサカ県のルマイラーン町近郊の基地に配備されている米軍のM2ブラッドレー歩兵戦闘車6輌がダイル・ザウル県に派遣された。

M2ブラッドレー歩兵戦闘車の派遣は初めて。

また、米軍はハサカ市グワイラーン地区でパトロールを実施した。


AFP, December 6, 2021、ANHA, December 6, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 6, 2021、Reuters, December 6, 2021、SANA, December 6, 2021、SOHR, December 6, 2021などをもとに作成。

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ラッカ県アイン・イーサー市近郊でシリア民主軍が「トルコのダーイシュ傭兵」を撃破(2021年12月6日)

ラッカ県では、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍広報センターが発表した声明によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のスカイルー村に潜入を試みた「トルコのダーイシュ(イスラーム国)傭兵」をシリア民主軍が迎撃、多数の戦闘員を殺傷した。

ANHA(12月6日付)が伝えた。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のカッバースィーン村一帯にシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配地域から迫撃砲が発射され、砲弾多数が着弾した。

AFP, December 6, 2021、ANHA, December 6, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 6, 2021、Reuters, December 6, 2021、SANA, December 6, 2021、SOHR, December 6, 2021などをもとに作成。

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ミクダード外務在外居住者大臣はイランでライースィー大統領と会談(2021年12月6日)

ファイサル・ミクダード外務在外居住者大臣はイランを公式訪問し、首都テヘランでエブラーヒーム・ライースィー大統領と会談した。

SANA(12月6日付)によると、会談では、両国、および両国民の利益につながる経済、貿易分野などでの両国戦略関係の強化・発展の方途について意見が交わされた。

ミクダード外務在外居住者大臣は会談で、イランが一方的制裁に対抗するシリアを支持し続けていることを高く評価した。

https://www.facebook.com/Mofaexsy/posts/3147838642169908

これに対して、ライースィー大統領は、テロや占領に対する戦いなどにおける両国関係が歴史的な基礎、共通の姿勢に基づいていると述べるとともに、シリアへの招待に歓迎の意を示した。

会談では、地域情勢、国際状況の変化やそれに対する対応についても意見が交わされた。

会談には、イラン側からはホセイン・エミール・アブドゥッラフヤーン外務大臣、シリア側からはバッシャール・ジャアファリー外務在外居住者副大臣、シャフィーク・ドゥユーブ駐イラン・シリア大使が同席した。

AFP, December 6, 2021、ANHA, December 6, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 6, 2021、Reuters, December 6, 2021、SANA, December 6, 2021、SOHR, December 6, 2021などをもとに作成。

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マヤーディーン市の和解センターで行われていた指名手配者、脱走兵、兵役忌避者の大規模社会復帰手続きが終了、7日からブーカマール市に手続き開始(2021年12月6日)

ダイル・ザウル県では、SANA(12月6日付)によると、11月24日からマヤーディーン市の和解センターで行われていた指名手配者、脱走兵、兵役忌避者の大規模社会復帰手続きが終了した。

11月14日からダイル・ザウル市で開始された同プロセスでは、これまでにダイル・ザウル市およびマヤーディーン市で11,000人以上が手続きを済ませた。

12月7日からはブーカマール市に和解センターが移設され、手続きが続けられる。

AFP, December 6, 2021、ANHA, December 6, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 6, 2021、Reuters, December 6, 2021、SANA, December 6, 2021、SOHR, December 6, 2021などをもとに作成。

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アレッポ県ダイル・ジャマール村でトルコ軍とシリア国民軍の撤退を求める抗議デモ(2021年12月6日)

アレッポ県では、SANA(12月6日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるダイル・ジャマール村でトルコ軍とその「傭兵」(シリア国民軍)の撤退を求める抗議デモが行われ、多数の住民が参加した。

AFP, December 6, 2021、ANHA, December 6, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 6, 2021、Reuters, December 6, 2021、SANA, December 6, 2021、SOHR, December 6, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県ザーウィヤ山地方のバーラ村を2回にわたって爆撃、トルコ軍が同地の部隊を増強(2021年12月6日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のバーラ村を2回にわたって爆撃した。

https://www.facebook.com/SYRMMC/posts/1269211316878823

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

またシリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるイドリブ市、ダーディーフ村を砲撃した。

またシリア政府の支配下にあるサラーキブ市一帯では、シリア軍と「決戦」作戦司令室が交戦した。

一方、SANA(12月6日付)によると、トルコ軍がバーブ・ハワー国境通行所を経由して武器・弾薬、コンクリート・ブロックなどを積んだ車輌数十輌をシリア領内に新たに進入させ、「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方に駐留する部隊を増強した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍と「決戦」作戦司令室がバーラー村一帯で交戦した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ナワー市でオートバイに乗った武装集団がシリア軍兵士1人を銃で撃ち、殺害した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を4件(イドリブ県1件、ラタキア県0件、アレッポ県2件、ハマー県1件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は0件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反2件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3108296699413065

AFP, December 6, 2021、ANHA, December 6, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 6, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, December 6, 2021、Reuters, December 6, 2021、SANA, December 6, 2021、SOHR, December 6, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で90人、アル=カーイダとトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で43人(2021年12月6日)

保健省は政府支配地域で新たに90人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者112人が完治し、5人が死亡したと発表した。

これにより、12月6日現在の支配地内での感染者数は計48,709人、うち死亡したのは2,782人、回復したのは29,850人となった。

SANA(12月6日付)が伝えた。

https://www.facebook.com/syrianarabnews/posts/657333332316414

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で12月6日に新たに43人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、317人が完治し、1人が死亡したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡0人、イドリブ郡18人、ハーリム郡8人、アリーハー郡6人、アレッポ県スィムアーン山郡0人、ジャラーブルス郡0人、バーブ郡2人、アフリーン郡5人、アアザーズ郡4人。

これにより、同地での感染者数は計92,477人、うち死亡したのは2,265人、回復したのは63,961人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/posts/1725337987671085

AFP, December 6, 2021、ACU, December 6, 2021、ANHA, December 6, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 6, 2021、Reuters, December 6, 2021、SANA, December 6, 2021、SOHR, December 6, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民298人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は729,146人に(2021年12月6日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、12月5日に難民298人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民287人(うち女性87人、子供147人)、ヨルダンから帰国したのは11人(うち女性3人、子供6人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は729,146人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者332,365人(うち女性99,884人、子ども169,221人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者396,781人(うち女性119,092人、子ども202,359人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,820,422人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は958,426人(うち女性287,624人、子供488,502人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は105,530人(うち女性41,354人、子供34,008人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,374,126人(うち女性423,913人、子供677,774人)。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3107484586160943

Ministry of Defence of the Russian Federation, December 6, 2021をもとに作成。

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