スィーマルカー国境通行所前でイラク・クルディスタン民主党の部隊に殺害されたカリーラー部隊の若者の遺体の引き渡しを求める座り込みデモにジャズィーラ地域財務委員会のメンバーらが参加(2021年12月22日)

ハサカ県では、ANHA(12月22日付)によると、県北東部のティグリス川河畔に設置されているスィーマルカー国境通行所前の広場で北・東シリア自治局ジャズィーラ地域殉教者遺族機構が続けている座り込みデモにジャズィーラ地域財務委員会のメンバーらが参加し、イラク・クルディスタン民主党の部隊に殺害されたクルディスタン労働者党(PKK)の民兵組織である人民防衛部隊(HPG)所属のカリーラー(カレラ)部隊のメンバー5人の遺体の引き渡しを求めた。

AFP, December 22, 2021、ANHA, December 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 22, 2021、Reuters, December 22, 2021、SANA, December 22, 2021、SOHR, December 22, 2021などをもとに作成。

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パレスチナ人民兵組織のクドス旅団、シリア人民兵組織のバーキル旅団、「イランの民兵」の一つでファーティミーユーン旅団がダーイシュに対する掃討作戦開始、ロシア軍も爆撃実施(2021年12月22日)

シリア人権監視団によると、ロシアの支援を受けるパレスチナ人民兵組織のクドス旅団、シリア人民兵組織のバーキル旅団、「イランの民兵」の一つでファーティミーユーン旅団がヒムス県、ハマー県、ラッカ県、ダイル・ザウル県の砂漠地帯からアレッポ県東部にいたる地域でダーイシュ(イスラーム国)の残党を掃討するための大規模作戦を開始した。

また、ロシア軍戦闘機がこの大規模掃討作戦を支援するかたちでダイル・ザウル県のティブニー町一帯の砂漠地帯、ラッカ県ラサーファ砂漠で25あまりの爆撃を実施した。

AFP, December 22, 2021、ANHA, December 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 22, 2021、Reuters, December 22, 2021、SANA, December 22, 2021、SOHR, December 22, 2021などをもとに作成。

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ハサカ県ダルバースィーヤ市でPYDに近い革命青年運動による少女の強制従軍に反対する抗議デモ(2021年12月22日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるダルバースィーヤ市近郊のタッル・ティシュリーン村の住民が、民主統一党(PYD)に近い革命青年運動によって拘束され、女性防衛隊(YPJ)への従軍を余儀なくされている村出身の少女の解放を求めて、ダルバースィーヤ市にあるYPJ本部前で数時間にわたって座り込みデモを行った。

AFP, December 22, 2021、ANHA, December 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 22, 2021、Reuters, December 22, 2021、SANA, December 22, 2021、SOHR, December 22, 2021などをもとに作成。

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米主導の有志連合の貨物車輌など35輌以上からなる車列が兵站物資などを積んで、イラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入(2021年12月22日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合の貨物車輌など35輌以上からなる車列が兵站物資などを積んで、イラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入し、ルマイラーン町一帯に違法に設置されている米軍基地に向かった。

AFP, December 22, 2021、ANHA, December 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 22, 2021、Reuters, December 22, 2021、SANA, December 22, 2021、SOHR, December 22, 2021などをもとに作成。

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トルコ占領下のバーブ市近郊で略奪品の分配をめぐる不和からシャーム戦線がシャーム自由人イスラーム運動の司令官を殺害(2021年12月22日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のバーブ市近郊のカディーラーン村でシリア国民軍に所属するアル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動の司令官が自宅前でシャーム戦線メンバーからなる武装集団の襲撃を受けて死亡した。

襲撃は、略奪品の分配をめぐる不和が原因だという。

AFP, December 22, 2021、ANHA, December 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 22, 2021、Reuters, December 22, 2021、SANA, December 22, 2021、SOHR, December 22, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がハサカ県タッル・タムル町、アブー・ラースィーン町一帯を激しく砲撃、住民多数負傷(2021年12月22日)

ハサカ県では、ANHA(12月22日付)、SANA(12月22日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町近郊のウンム・カイフ村を激しく砲撃した。

これに対して、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍(タッル・タムル軍事評議会)が砲撃で応戦し、シリア国民軍と交戦した。

この戦闘で、シリア国民軍の戦闘員3人が死亡、1人が負傷した。

トルコ軍とシリア国民軍はまた、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアブー・ラースィーン(ザルカーン)町を砲撃した。

トルコ軍はさらに、アブー・ラースィーン町に近いルバイアート村、バスィース村、ダーダー・アブダール村、ヒルバト・シャイール村、アッシリア教徒が暮らすタッル・シャンナーン村を砲撃した。

砲撃は、占領下のいわゆる「平和の泉」地域に展開する部隊だけでなく、トルコ本国に展開する部隊によっても行われた。

一連の砲撃で、女性1人を含む4人が負傷した。



このほか、SANAなどによると、マアバダ(カルキールキー)町に近い国境でトルコ軍国境警備隊が住民に向けて機関銃を発砲し、1人を殺害した。

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アレッポ県では、ANHA(12月22日付)によると、トルコ占領下のマーリア市に近いハルバル村に展開するシリア軍部隊もシリア国民軍に所属するムウタスィム旅団の軍用車を地対地ミサイルで攻撃、これを破壊した。

シリア人権監視団によると、砲撃を行ったのはシリア軍ではなく、シリア民主軍に近いアフリーン解放軍団だという。

シリア人権監視団によると、シリア民主軍とシリア国民軍はまた、カフル・カルビーン村一帯で交戦した。

AFP, December 22, 2021、ANHA, December 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 22, 2021、Reuters, December 22, 2021、SANA, December 22, 2021、SOHR, December 22, 2021などをもとに作成。

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マヤーディーン市の和解センターで、指名手配者、脱走兵、兵役忌避者の大規模社会復帰手続きが続く(2021年12月22日)

ダイル・ザウル県では、SANA(12月22日付)によると、12月19日に再開されたマヤーディーン市の和解センターで、指名手配者、脱走兵、兵役忌避者の大規模社会復帰手続きが続けられた。

AFP, December 22, 2021、ANHA, December 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 22, 2021、Reuters, December 22, 2021、SANA, December 22, 2021、SOHR, December 22, 2021などをもとに作成。

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シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のカフル・ナースィフ村でトルコとその「テロ傭兵」による占領を拒否する抗議デモ(2021年12月22日)

アレッポ県では、SANA(12月22日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のカフル・ナースィフ村でトルコとその「テロ傭兵」による占領を拒否する抗議デモが行われ、住民らが参加した。

AFP, December 22, 2021、ANHA, December 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 22, 2021、Reuters, December 22, 2021、SANA, December 22, 2021、SOHR, December 22, 2021などをもとに作成。

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アスタナ17会議が閉幕:シリア北東部の主権、領土保全の必要を強調し米国を暗に非難(2021年12月22日)

カザフスタンの首都ヌルスルタン(旧アスタナ)で12月21日に開幕したアスタナ17会議は2日間の議事を終え、保証国であるロシア、トルコ、イランが共同声明を発表して閉幕した。

声明のなかで三カ国は、無垢の民間人や民間施設を狙ったテロ行為を非難、ダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線(現シャーム解放機構)などアル=カーイダとつながりがあるすべての個人、組織の根絶をめざすことを改めて確認した。

緊張緩和地帯の処遇については、これまでの合意を完全施行する必要が強調され、また、米国の後ろ盾を受ける北・東シリア自治局が支配する北東部の情勢については、シリアの主権、領土保全の維持なくしては安定と安全は実現しないと指摘、「テロとの戦い」を口実とした原状の変更と石油盗奪を拒否、米国を暗に非難した。

そのうえで、シリアの危機の解決に関しては、軍事的な解決を拒否し、国連安保理決議第2254号に従った政治解決をめざすことを確認、制憲委員会の議事、人道支援、難民・国内避難民(IDPs)帰還を促進すること、西側諸国による一方的制裁を拒否すると強調した。

また、イスラエルによる度重なる侵犯行為についても非難を表明した。


SANA(12月22日付)が伝えた。

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会談後、シリア政府代表団の代表を務めるアイマン・スーサーン外務在居住者大臣は記者会見を開き、米国、トルコによる領土占領が危機を長引かせる主因だと非難した。

https://www.facebook.com/Mofaexsy/posts/3159035827716856

SANA(12月22日付)などが伝えた。

ロシアのアレクサンドル・ラヴレンチエフ・シリア問題担当大統領特使も記者会見を開き、シリア国内で活動を続けるテロ組織を根絶する必要を強調した。

SANA(12月22日付)などが伝えた。

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一方、イランのアリー・アスガル・ハージー外務大臣補は、2022年2月から3月にかけて、首都テヘランでシリア情勢への対応を協議するための首脳会談を開催する予定であることを明らかにした。

SANA(12月22日付)などが伝えた。

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反体制派(シリア軍事革命諸勢力代表団)代表団の1人ヤースィル・アブドゥッラヒーム離反大佐は、イナブ・バラディー(12月22日付)に対して「我々が参加したのは、現場における我々のプレゼンスを支え、解放区の市民の苦悩をできる限り軽減するためだ」としたうえで、すべての逮捕者の釈放、人道支援、難民・国内避難民(IDPs)の自発的帰還を改めて強調した。

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『エルサレム・ポスト』(12月22日付)は、アスタナ17会議の閉幕声明に関して、ロシアとトルコが、クルド民族主義組織の民主統一党(PYD)に対して、シリア政府との交渉を続け、分離主義的な野望を断念するよう圧力をかける内容だと伝えた。

AFP, December 22, 2021、ANHA, December 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 22, 2021、‘Inab Baladi, December 22, 2021、The Jerusalem Post, December 22, 2021、Reuters, December 22, 2021、SANA, December 22, 2021、SOHR, December 22, 2021などをもとに作成。

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ロシア、シリア、トルコは緊張緩和地帯での停戦違反を確認せず(2021年12月22日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を確認しなかったと発表した。

シリア政府、トルコ側の監視チームも停戦違反を確認しなかった。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3120270821548986

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のアンカーウィー村、ヒルバト・ナークース村を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、タファス市で正体不明の武装集団が車を襲撃し、乗っていた女性1人が死亡、男女複数が負傷した。

AFP, December 22, 2021、ANHA, December 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 22, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, December 22, 2021、Reuters, December 22, 2021、SANA, December 22, 2021、SOHR, December 22, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で50人、北・東シリア自治局支配地域で20人、アル=カーイダとトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で20人(2021年12月22日)

保健省は政府支配地域で新たに50人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者100人が完治し、4人が死亡したと発表した。

これにより、12月22日現在の支配地内での感染者数は計49,911人、うち死亡したのは2,859人、回復したのは31,476人となった。

https://www.facebook.com/MinistryOfHealthSYR/posts/216225897352061

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに20人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、1人が完治し、2人が死亡したと発表した。

これにより、12月22日現在の支配地内での感染者数は計37,116人、うち死亡したのは1,489人、回復したのは2,513人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性12人、女性8人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市2人、カーミシュリー市3人、マーリキーヤ(ダイリーク)市7人、アームーダー市1人、アレッポ県のシャフバー地区(タッル・リフアト市)2人、ラッカ県のラッカ市1人。

https://www.facebook.com/smensyria/posts/1752240721632524

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で12月22日に新たに20人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、132人が完治し、0人が死亡したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡4人、イドリブ郡4人、ハーリム郡3人、アリーハー郡0人、アレッポ県スィムアーン山郡0人、ジャラーブルス郡0人、バーブ郡0人、アフリーン郡9人、アアザーズ郡0人。

これにより、同地での感染者数は計92,851人、うち死亡したのは2,299人、回復したのは66,559人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/posts/1736918089846408

AFP, December 22, 2021、ACU, December 22, 2021、ANHA, December 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, December 22, 2021、Reuters, December 22, 2021、SANA, December 22, 2021、SOHR, December 22, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民343人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は734,312人に(2021年12月22日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、12月21日に難民343人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民325人(うち女性98人、子供165人)、ヨルダンから帰国したのは18人(うち女性5人、子供9人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は734,312人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者337,324人(うち女性101,373人、子ども171,746人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者396,988人(うち女性119,144人、子ども202,467人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,827,630人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は963,592人(うち女性289,072人、子供490,961人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は105,624人(うち女性41,381人、子供34,058人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,374,220人(うち女性423,940人、子供677,824人)。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3120270764882325

Ministry of Defence of the Russian Federation, December 22, 2021をもとに作成。

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