フール・キャンプでダーイシュ・メンバーの家族が守衛2人の拉致を試みるが抵抗を受け、10歳の子供1人が巻き添えとなって死亡(2022年2月7日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプで、ダーイシュ(イスラーム国)メンバーの家族がキャンプの守衛2人を拉致しようとしたが、守衛の抵抗に遭い未遂に終わった。

しかし、この際に抵抗した守衛の発砲により、10歳の子供1人が死亡、女性を含む6人が重傷を負った。

AFP, February 7, 2022、ANHA, February 7, 2022、al-Durar al-Shamiya, February 7, 2022、Reuters, February 7, 2022、SANA, February 7, 2022、SOHR, February 7, 2022などをもとに作成。

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シャーム解放機構は米軍によるイスラーム国クラシー指導者暗殺を受け、イドリブ市内に住む外国人戦闘員に退去を要請(2022年2月7日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、2月2日の米軍によるアティマ村近郊でのイスラーム国のアブー・イブラーヒーム・クラシー指導者暗殺を受け、シャーム解放機構の総合治安機関は、同機構の経済局を通じて、イドリブ市内に在住する外国人戦闘員に市内の住居から退去することを要請した。

退去を求められた外国人は、シャーム解放機構と連携する無所属のイスラーム主義諸派のメンバー。

2015年にファトフ軍がイドリブ市を制圧した際に、接収した政府支持者の住居に家族とともに暮らしているという。

AFP, February 7, 2022、ANHA, February 7, 2022、al-Durar al-Shamiya, February 7, 2022、Reuters, February 7, 2022、SANA, February 7, 2022、SOHR, February 7, 2022などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県ではシリア軍とシリア民主軍がユーフラテス川を挟んで撃ち合いとなり、女性1人と子供2人が巻き添えとなって死亡(2022年2月7日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ユーフラテス川西岸のダブラーン村に展開するシリア軍と、東岸のジャルズィー村に展開する人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が撃ち合いとなり、女性1人と子供2人が巻き添えとなって死亡した。

シリア人権監視団によると、死亡したのは「トルキスタン」系。

AFP, February 7, 2022、ANHA, February 7, 2022、al-Durar al-Shamiya, February 7, 2022、Reuters, February 7, 2022、SANA, February 7, 2022、SOHR, February 7, 2022、February 9, 2022などをもとに作成。

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スワイダー市で政府による支援打ち切りに抗議するデモ続く(2022年2月7日)

スワイダー県では、シリア人権監視団によると、スワイダー市の中心街で、前日に続いて、政府がスマートカードを使用して食料品を入手している約50万世帯への支援を打ち切ったことに抗議するデモが行われ、数百人が参加した。

デモではまた、国連安保理決議第2254号の実施などが訴えられたほか、シャッカー町とシャフバー町、首都ダマスカスとスワイダー市、ナムラ村とシャフバー町、マジャーディル村とシャフバー町を結ぶ街道が住民らによって封鎖された。

AFP, February 7, 2022、ANHA, February 7, 2022、al-Durar al-Shamiya, February 7, 2022、Reuters, February 7, 2022、SANA, February 7, 2022、SOHR, February 7, 2022などをもとに作成。

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シリア民主軍がダイル・ザウル県でダーイシュの元司令官(アミール)と親戚のアサーイシュ隊員を拘束(2022年2月7日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がサブハ村でダーイシュ(イスラーム国)の元司令官(アミール)と、北・東シリア自治局内務治安部隊(アサーイシュ)メンバーの親戚を拘束した。

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ハサカ県では、SANA(2月7日付)によると、シリア民主軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるハサカ市一帯とタッル・タムル町一帯の住宅を強襲し、住民多数を拘束、連行した。

AFP, February 7, 2022、ANHA, February 7, 2022、al-Durar al-Shamiya, February 7, 2022、Reuters, February 7, 2022、SANA, February 7, 2022、SOHR, February 7, 2022などをもとに作成。

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トルコ軍がハサカ県ダルバースィーヤ市近郊をドローンで爆撃、シリア民主軍は攻撃を避けて退避(2022年2月7日)

ハサカ県では、SANA(2月7日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアブー・ラースィーン(ザルカーン)町一帯とダルバースィーヤ市一帯を砲撃した。

ANHA(2月7日付)によると、砲撃を受けたのは、アブー・ラースィーン町とダルバースィーヤ市の中間に位置するカスラー村、アブー・ラースィーン町北西のダーダー・アブダール村、ブービー村、同町北のアサディーヤ村、タッル・ズィヤーブ村、ダルバースィーヤ市近郊のカルバシュク村、ビール・クナイス村、アーリヤ村、ジャトル(ジャトリー)村。

シリア人権監視団によると、アーリヤ村、ビール・クナイス村、カルバシュク村、ジャトル村への攻撃はトルコ軍の無人航空機(ドローン)が人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の拠点を狙ったもので、シリア民主軍は攻撃を避けて退避したという。

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ラッカ県では、ANHA(2月7日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアイン・イーサー市一帯、同市に近いマアラク村、M4高速道路沿線、アイン・イーサー国内避難民(IDPs)キャンプを砲撃した。

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アレッポ県では、ANHA(2月7日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のウンム・フーシュ村、スムーキーヤ村、マーリキーヤ村、シャワーリガ村を砲撃した。

また、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のマーリア市一帯では、シリア軍とシリア国民軍の砲撃戦が発生した。

AFP, February 7, 2022、ANHA, February 7, 2022、al-Durar al-Shamiya, February 7, 2022、Reuters, February 7, 2022、SANA, February 7, 2022、SOHR, February 7, 2022などをもとに作成。

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ダマスカス郊外県、ダイル・ザウル県、ラッカ県、アレッポ県で指名手配者、脱走兵、兵役忌避者の大規模社会復帰手続きが続く(2022年2月7日)

SANA(2月7日付)によると、ダマスカス郊外県のキスワ市とザーキヤ町、ダイル・ザウル県のダイル・ザウル市スポーツ・サロン、ラッカ県のサブハ町、アレッポ県のマスカナ市に設置された和解センターで、指名手配者、脱走兵、兵役忌避者の大規模社会復帰手続きが続けられた。

AFP, February 7, 2022、ANHA, February 7, 2022、al-Durar al-Shamiya, February 7, 2022、Reuters, February 7, 2022、SANA, February 7, 2022、SOHR, February 7, 2022などをもとに作成。

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イドリブ県では「決戦」作戦司令室との戦闘でシリア軍兵士2人死亡(2022年2月7日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、県南部のハントゥーティーン村でシリア軍兵士1人が「決戦」作戦司令室の狙撃を受けて死亡した。

また、「決戦」作戦司令室との戦闘で重傷を負っていたシリア軍士官(少佐)1人も死亡した。

一方、ザーウィヤ山地方では、シリア軍がバイニーン村、フライフィル村、ファッティーラ村一帯、サーン村、マジュダリヤー村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反4件(イドリブ県0件、ラタキア県2件、アレッポ県2件、ハマー県0件)確認したと発表した。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反6件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3154164538159614

AFP, February 7, 2022、ANHA, February 7, 2022、al-Durar al-Shamiya, February 7, 2022、Ministry of Defence of the Russian Federation, February 7, 2022、Reuters, February 7, 2022、SANA, February 7, 2022、SOHR, February 7, 2022などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で90人、北・東シリア自治局支配地域で59人、アル=カーイダとトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で6人(2022年2月7日)

保健省は政府支配地域で新たに90人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者329人が完治し、3人が死亡したと発表した。

これにより、2月7日現在のシリア国内での感染者数は計52,005人、うち死亡したのは3,011人、回復したのは40,902人となった。

https://www.facebook.com/MinistryOfHealthSYR/posts/244512914523359

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに59人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、1人が死亡したと発表した。

これにより、2月7日現在のシリア国内での感染者数は計37,660人、うち死亡したのは1,526人、回復したのは2,525人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性32人、女性27人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市9人、カーミシュリー市27人、マーリキーヤ(ダイリーク)市12人、ルマイラーン町2人、アームーダー市5人、マアバダ(カルキールキー)町2人、ラッカ県のラッカ市2人。

https://www.facebook.com/smensyria/posts/1784418951748034

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で2月7日に新たに6人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、705人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡0人、イドリブ郡0人、ハーリム郡0人、アリーハー郡0人、アレッポ県スィムアーン山郡0人、ジャラーブルス郡2人、バーブ郡2人、アフリーン郡2人、アアザーズ郡0人。

これにより、同地での感染者数は計93,118人、うち死亡したのは2,367人、回復したのは87,147人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/posts/1769758843228999

AFP, February 7, 2022、ACU, February 7, 2022、ANHA, February 7, 2022、al-Durar al-Shamiya, February 7, 2022、Reuters, February 7, 2022、SANA, February 7, 2022、SOHR, February 7, 2022などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民319人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は749,203人に(2022年2月7日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、2月6日に難民319人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民308人(うち女性93人、子供157人)、ヨルダンから帰国したのは11人(うち女性3人、子供6人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は749,203人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者351,695人(うち女性105,689人、子ども179,069人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者397,508人(うち女性119,304人、子ども202,741人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,824,282人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は978,483人(うち女性293,651人、子供498,732人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は105,838人(うち女性41,468人、子供34,109人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,374,434人(うち女性424,027人、子供677,875人)。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3154162811493120

Ministry of Defence of the Russian Federation, February 7, 2022をもとに作成。

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シャーム解放機構が米軍によるイスラーム国指導者殺害作戦を事前に察知していなかったと発表(2022年2月7日)

ウェブサイト「スーリーヤ・ネット」が報じたところによると、シリア北西部で影響力をもつ「シャーム解放機構」は、米軍が3日前にイドリブ県で実施したイスラーム国指導者アブー・イブラーヒーム・クラシー殺害作戦についていかなる事前情報を得ていなかった。

シャーム解放機構が2月7日付で発表した声明によると、同組織はイドリブ県アティマ村近郊で米軍による作戦が実施される以前、当該地域の住民らと同様に、それについて全く察知していなかったという。

さらに同組織は「我々は作戦を拒否し、反対を表明する」として米軍の決定を非難しつつ、「我々は、いかなる目的であれ国家機構が解放区を利用することを許さない。我々は引き続き、彼らの悪と犯罪を駆逐し続ける」と忠告した。

また「我々がみなに想起したいのは、地元当局がこの地域の治安に対する責任に基づいて、犯罪体制に対する軍事的防衛の義務を果たし、解放区の安全と安定を無に帰そうとするあらゆる勢力から身を守っているということだ」と述べ、自組織の安全保障に関する役割を強調した。

声明の内容(全文)は以下の通り

アッラーに讃えあれ、万世の主よ。我らの預言者ムハンマド(彼の上にアッラーの祝福と平安あれ)と彼の家族、彼の全ての愛する人々、その他の人々に平安の挨拶を。

2022年2月2日から3日(木曜日)にかけての夜、同じくヒジュラ歴1443年ラジャブ月2日に、米国の特殊部隊が国境県内の居住用建造物を標的とした降下作戦を実施し、これにより女性3人と子供5人が死亡した。その後、国家機構(イスラーム国)の指導者アブー・イブラーヒーム・クラシーの殺害が発表された。これらの出来事に対し、我々は以下を明確にしたい。

  1. 今次の空挺作戦は、民間人の女性や子供の犠牲者を出し、シリア人にとって新たな懸念となった。犯罪者体制とその悪党の圧制を逃れてきた避難民のなかに恐怖を生み出した。国境地帯は、数千世帯が集まり、避難生活を送る人道避難所となっており、シリア領内の最後のよりどころだとみなされている。
  2. シリア国民に対する真のテロとは犯罪体制、イランの民兵にある。彼らを排除することで、あらゆるかたちのテロとその派生物が根絶される。この概念は、特定の最終目標を実現するために還元したり、選択的な利益のために利用することはできない。
  3. 我々がみなに想起したいのは、地元当局がこの地域の治安に対する責任に基づいて、犯罪体制に対する軍事的防衛の義務を果たし、解放区の安全と安定を無に帰そうとするあらゆる勢力から身を守っているということだ。
  4. 我々はこの作戦が実施されるまで、そのことを承知していなかった。発表されるまで、あの場所に住んでいる者たちの身元もだ。我々はこの作戦を拒否し、反対を表明する。また、我々は、いかなる目的であれ国家機構(イスラーム国)が解放区を利用することを許さない。我々は引き続き、彼らの悪と犯罪を駆逐し続ける。「信仰する者よ、もし邪な者が情報をあなたがたに齎したならば、慎重に検討しなさい。これはあなたがたが、気付かない中に人びとに危害を及ぼし、その行ったことを後悔することにならないためである」(部屋章6)

最後に、我々はシリア革命が、犯罪体制打倒という目的の実現に向かって道を進んでいると明言する。それは、シリア国民の自由と尊厳の実現に貢献し、避難民や難民が自らの家、祖国に帰還を保障し、バッシャールの手から捕虜のくびきを解き放つ。シリア国民への支援は、アサド一味とその象徴に体現されている真のテロを撲滅を支援することだ。テロの撲滅によって、シリア国民、そして世界のすべての国民に対するあらゆる脅威もなくなる。

Al Souria.net, February 7, 2022、Twitterなどをもとに作成。

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