UNICEF:日本の政府および国民はシリアの子どもたちへの支援をさらに強化(2025年3月15日)

シリア復興信託基金(SRTF)は、Xを通じて、以下の通り発表した。

SRTFは、設立以来9回目の後見となる日本からの300万ユーロの新規支援を受けたことをここに発表する。これにより、日本からの累計拠出額は5,636万ユーロに達した。今回の拠出を含め、SRTF全体における12ヵ国の累計拠出額は、3億7,273万ユーロという顕著な規模となっている。 日本の外務省の辻明弘・駐シリア臨時代理大使兼特命シリア調整官(@JPEmbassy_Syria)は、SRTFの活動に対し、次のように自らの評価を述べた。 「日本が引き続きSRTFを支援できることを誇りに思う。これは、シリア国民に対して不可欠な支援を届けるという日本の揺るぎないコミットメントを改めて表明するものである。今回の新規拠出は、SRTFの成果ある活動に対する我々の信頼の証であり、シリアが新たな復興段階に入る重要な局面において、大きな意義を持つ。今後も日本は、シリア国民にとっての安定、強靭性、そして希望ある未来の実現に向け、確固たる姿勢で貢献を続けていく所存である。

SRTFは、2013年にドイツ、UAE、米国が、シリア国民の苦難を軽減し、基本的な公共サービスの再建と提供を支援することを目的として設立した国際的な信託基金。

​水と衛生、医療、電力、教育、食料安全保障、廃棄物処理、農業などの分野で、シリア国内のプロジェクトに資金を提供している。

なお、在シリア日本大使館は4月16日、Xでこのポストをシェアし、辻臨時代理大使の言葉を改めて発表した。

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シリア・クルド国民評議会のユースフ報道官:「シャルア暫定政権による新内閣発足の発表式典に招待されたが、組閣に際して暫定政権からの何らの連絡も協議もなかったため、出席を見送る」(2025年3月28日)

シリア・クルド国民評議会のファイサル・ユースフ報道官は、公式HPを通じて、アフマド・シャルア暫定政権による新内閣発足の発表式典に招待されたとしたうえで、組閣に際して暫定政権からの何らの連絡も協議もなかったため、出席うぃ見送ると発表した。

また、暫定政権に対して、クルド人をシリア国民の主要構成の一つとして認め、その権利を保障し尊重する存在でなければならないと付言した。

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シリア駐留ロシア軍がタルトゥース港、フマイミーム航空基地に接近する所属不明の無人航空機を相次いで撃破(2025年3月28日)

シリア人権監視団によると、タルトゥース県のタルトゥース港に駐留するロシア軍部隊が同地に接近を試みる所属不明の無人航空機1機を撃破し、タルトゥース市で爆発音が確認された。

また、ラタキア県のフマイミーム航空基地上空でもロシア軍が無人航空機を撃墜したと見られる爆発音が確認された。

また、その数時間後、フマイミーム航空基地に駐留するロシア軍部隊は、基地を攻撃しようとした無人航空機1機を撃破した。

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化学兵器禁止機関(OPCW)査察団がシリアを訪問し、前政権の化学兵器の残存物の位置特定やその破壊に向けた任務の準備(2025年3月28日)

ロイター通信は、化学兵器禁止機関(OPCW)の査察団が3月12日から21日にかけてシリアを訪問し、前政権の化学兵器の残存物の位置特定やその破壊に向けた任務の準備を行ったと伝えた。

査察団は5ヵ所の施設を訪問、そのなかには略奪や爆撃を受けた場所、前政権がこれまでOPCWに申告していなかった貯蔵施設も含まれていた。

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トルコのエルドアン大統領とロシアのプーチン大統領との電話会談でシリア民主軍の暫定政権への統合を支援していると表明(2025年3月28日)

トルコ大統領府は、レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領とロシアのヴラジーミル・プーチン大統領が電話会談を行い、シリア情勢などへの対応について議論、両国の協力の重要性を確認するとともに、エルドアン大統領は、シリア民主軍の暫定政権への統合を支援していると発表した。

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ダマスカス郊外県、ヒムス県、ダイル・ザウル県で住民の殺人などが相次ぐ(2025年3月28日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ザバダーニー市で前政権への通報者として活動していたとされる男性2人が正体不明の武装グループによって銃で撃たれ、1人が死亡、1人が負傷した。

ヒーナ町では、正体不明が若い男性4人を銃で撃ち、負傷させた。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、内務省総合治安局が、ラスタン市で「イランの民兵」のメンバーだったとされる10人を逮捕した。

ヒムス市では、21日前にカラム・シムシム地区で誘拐された若い男性1人が殺害され、遺体で発見された。

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タルトゥース県では、シリア人権監視団によると、内務省総合治安局のパトロール部隊がタルトゥース市郊外の高速道路で正体不明の武装グループの要撃を受け、隊員2人が死亡した。

一方、ドゥワイル・シャイフ・サアド村では、検問所の要員が通行人に向けて無差別に発砲するなどの嫌がらせを行った。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、内務省総合治安局は、県内で前政権の国防隊の元メンバー1人を逮捕した。

この元メンバーは、前政権の共和国護衛隊のイサーム・ザフルッディーン准将に近い人物だという。

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シリア民主軍軍事作戦師団(TOL)がハサカ県シャッダーディー市近郊でダーイシュのメンバー1人を逮捕(2025年3月28日)

ハサカ県では、ANHAによると、シリア民主軍軍事作戦師団(TOL)がシャッダーディー市近郊のトヮワイミーン村でダーイシュ(イスラーム国)のメンバー1人を逮捕した。

シリア人権監視団によると、逮捕されたダーイシュのメンバーは、フール・キャンプからの女性の脱走を支援してきたという。

また、ANHAによると、北・東シリア地域民主自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)がカーミシュリー市で麻薬部密売グループを逮捕した。

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ラッカ県では、ANHAによると、北・東シリア地域民主自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)がタブカ市で自動車窃盗グループのメンバーらを逮捕した。

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米国務省は、テロ、混乱といった脅威、攻撃の可能性が増していることを踏まえて、国民にシリアへの渡航を自粛するよう要請(2025年3月28日)

ジャズィーラ・チャンネル(速報)によると、米国務省は、テロ、混乱といった脅威、攻撃の可能性が増していることを踏まえて、国民にシリアへの渡航を自粛するよう要請した。

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シリア・テレビ(在トルコ):内務省総合治安局の中央執行局がリサーム(顔を覆うヴェール)着用の全面禁止を決定(2025年3月28日)

トルコに拠点を置くシリア・テレビは、独自筋の話として、内務省総合治安局の中央執行局が、リサーム(顔を覆うヴェール)の着用を全面禁止することを決定したと伝えた。

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ドイツのベアボック外務大臣がルダウ・チャンネルの単独インタビューに応じる:「ドイツと欧州はシリアのイスラーム主義者に資金を提供する用意はない」(2025年3月28日)

ルダウ・チャンネル(Syrian Reporters)は、ドイツのアンナレーナ・シャーロッテ・アルマ・ベアボック外務大臣との単独インタビューを放映した。

クルド人勢力、シリア情勢、難民問題、女性の権利などについてのインタビューのなかで、ベアボック外務大臣は次のように述べた。

ドイツと欧州は、(シリアの)イスラーム主義者に資金を提供する用意はない。これが我々の明確なメッセージである。我々は、復興のための制裁解除に協力する用意はあるが、それには、すべての当事者とすべての関係者が参加する政治的プロセスが必要である。
(アフマド・シャルア暫定政権から)多くの前向きな言葉を耳にしてきたが、言葉や発言だけでは不十分である。もしそれが単なる発言にとどまり、行動が伴わなければ、シリアは引き続き危機に陥ったままとなる。我々の支援は、これらの原則に基づくものである。

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イドリブ市解放10周年の集会が開催される(2025年3月28日)

イドリブ県では、SANAによると、イドリブ市で同市解放10周年の集会が行われた。

集会では、国防省部隊(新シリア軍)のヘリコプターが会場に集まった参加者に対して紙吹雪を撒くなどして祝福した。

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外務在外居住者省はバアス党および進歩国民戦線加盟政党の資産の再活用などを進めるため政治問題総局を新設(2025年3月28日)

SANAによると、外務在外居住者省は政治問題総局を新設した。

政治問題総局は、国内の政治活動や行事の管理・監督を担い、関連する規則や法令に従ってこれを組織化するとともに、政治に関する政策や計画の策定・立案にも参加する。

さらに、バアス党および進歩国民戦線加盟政党、これらに属してきた傘下組織や委員会の資産の再活用を進める役割も担うという。

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シャルア暫定大統領はバーレーン、エジプト、ヨルダン、アゼルバイジャン、パレスチナ自治政府の首脳からイード・アル=フィトルを祝福する祝電を受け取る(2025年3月28日)

SANAによると、アフマド・シャルア暫定大統領は、バーレーンのハマド・ビン・イーサー・アール・ハリーファ国王、エジプトのアブドゥルファッターフ・スィースィー大統領、ヨルダンのアブドゥッラー2世国王、アゼルバイジャンのイルハム・アリエフ大統領、パレスチナ自治政府のマフムード・アッバース大統領からイード・アル=フィトルを祝福する祝電を受け取った。




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シャルア暫定大統領は2025年大統領令第7号を施行し、高等ファトワー評議会を設置:共和国大ムフティーを復活させ、ウサーマ・リファーイー議長をこれに任命(2025年3月28日)

シリア・アラブ共和国大統領府によると、アフマド・シャルア暫定大統領は2025年大統領令第7号を施行し、高等ファトワー評議会を設置した。

高等ファトワー評議会は以下のシャイフから構成されている。

ウサーマ・リファーイー議長
ムハンマド・ラーティブ・ナーブルスィー
ムハンマド・アブー・ハイル・シュクリー
ムハンマド・ナイーム・アルカスースィー
アブドゥルファッターフ・バザム
ハイルッラー・ターリブ
アブドゥッラヒーム・アトゥーン
マズハル・ワイス
アナス・アイルート
アナス・ムーサー
イブラーヒーム・シャーシュー
イブラーヒーム・ハッスーン
アラーッディーン・カスィール
ムハンマド・ワフビー・スライマーン
サフル・ジュナイド

評議会は、①新たな事案、緊急事態、一般的問題に関するファトワーの発出、②委任された案件に対するシャリーア上の判断の提示、③各県におけるムフティーおよびファトワー評議会の任命とその職務範囲の明確化、④各県のファトワー機関の監督と、必要な支援および助言の提供、を行う。

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シリア・アラブ共和国大統領府によると、アフマド・シャルア暫定大統領は、高等ファトワー評議会の設置に合わせて、委員らと会合を開き、そこで以下の通り演説を行った。

シャームは、常に学術、文明、伝道の中心地で、そこから全イスラーム共同体に善が発信されてきた。だが、シリアが腐敗した悪党の手に落ちたことで、悪が現れ、災厄が広がった。そしてシリアは、一柱ずつ破壊されるように、計画的に崩されていった。
本日、我々は皆、シリアの再建に向けて、その人材、ウラマー、国民を挙げて取り組んでいる。ファトワーの責任とその信託性、新たな国家建設における役割が極めて重要であることは、誰の目にも明らかである。とりわけ、ファトワーの権威が、本来の担い手でない者たちによって侵害され、ふさわしくない者がそれを担おうとした状況を経た今、その重みは一層増している。
崩壊した体制があらゆる分野で破壊したものを再建することは、我々にとって義務だった。そのなかでもっとも重要なものの一つが、シリア・アラブ共和国大ムフティー職の復活である。本日、この職責を担うのは、シャームの最良のウラマーの1人であるウサーマ・ブン・アブドゥルカリーム・リファーイー師である。
ファトワーは、高等ファトワー評議会の設置を通じて集団的な責任体制に移行されるべきであり、ファトワーはこの評議会を通じて、徹底的な調査と検討を経てに発せられるべきである。なぜなら、ファトワーとは、アッラーからのきわめて重大な信託であり、アッラーを代表して署名する行為だからだ。
ファトワー評議会は、宗教的言説を適切に統制することを目指しており、その言説は伝統と現代性の調和を図りつつ、イスラーム的アイデンティティを保持し、分裂につながるような対立を収束させ、争いや悪の扉を閉ざすことを目的としている。
私はこの尊いラマダーン月において、偉大なるアッラーにこう願う。愛するシリアを、正義に満ち、慈愛にあふれ、強く、信頼される国家、国民にとって誇りと尊厳を備えた祖国として再建できるよう、我々を助けてくださいますように。万世の主であるアッラーに讃えあれ。
万物の主であるアッラーに、すべての称賛あれ。









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フランスのマクロン大統領、シリアのシャルア暫定大統領、レバノンのアウン大統領らZoomで首脳会談を行う一方、シリア暫定政権との対話継続、シャルア暫定大統領受け入れの条件を示す(2025年3月28日)

シリア・アラブ共和国大統領府によると、フランスのエマニュエル・マクロン大統領のイニシアチブのもと、マクロン大統領、シリアのアフマド・シャルア暫定大統領、レバノンのジョゼフ・アウン大統領、キプロスのニコス・フリストドゥリディス大統領、ギリシャのキリアコス・ミツォタキス首相によるZoomでの首脳会談が行われた。

会談では、国境安全保障、シリアに対する経済制裁解除、域内協力関係の強化、シリア暫定政権による改革支援、イスラエルによるシリア南部への侵犯行為、テロとの戦いについて議論がなされた。

会談のなかで、シャルア暫定大統領は、シリア国境南部へのイスラエルの脅威、経済制裁解除の必要性などについて力説した。

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『ロリアン・ル・ジュール』によると、マクロン大統領はアウン大統領との会談後の記者会見で、「シリア市民社会のすべての構成を考慮し、明確かつ断固とした姿勢でテロと闘い、難民の帰還を進める政府こそが、移行期の評価基準となる三つの要素である」としたうえで、今後の展開を踏まえて、フランスは対話を継続し、シャルア暫定大統領を移行段階において受け入れる用意があるとし、今後数週間がその検証において極めて重要であると強調した。

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サウジアラビアのハーリド国防大臣の仲介のもと、シリアのアブー・カスラ暫定国防大臣とレバノンのマンサー国防大臣の会談が行われ、シリア・レバノン国境の画定にかかる協定を締結(2025年3月27日)

SPAによると、サウジアラビアの仲介のもと、同国のハーリド・ビン・サルマーン国防大臣、シリアのムルハフ・アブー・カスラ暫定国防大臣とレバノンのミシェル・マンサー国防大臣の会談が行われ、シリア・レバノン国境の画定にかかる協定が締結されるとともに、複数の分野における両国法務専門委員会の設置が合意され、また国境地帯での事案など両国間で安全保障および軍事的課題に対処するための調整メカニズムを活性化することが確認された。

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