イスラエル軍戦闘機がダルアー県、クナイトラ県を21回にわたり爆撃(2025年3月10日)

ダルアー県では、SANAによると、イスラエル軍戦闘機がジャバーブ村、イズラア市一帯を複数回にわたって爆撃した。

シリア人権監視団によると、イスラエル軍の爆撃は17回に及んだ。

標的の内訳は以下の通り:

第89機構連隊基地および周辺の砲台や戦車など:9回
ジャバーブ村、イズラア市近郊の第12旅団基地:8回

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クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、イスラエル軍戦闘機が第90旅団基地を4回にわたって爆撃し、戦車大隊や重火器を破壊した。

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イラン外務省報道官は、沿岸地域での「旧政権の残党」による治安紊乱の背後にイランがいるとの一部情報を否定(2025年3月10日)

メフル通信によると、イラン外務省のエスマーイール・バカーイー報道官は、週例の記者会見で、沿岸地域での「旧政権の残党」による治安紊乱の背後にイランがいるとの一部情報を否定する一方、「アラウィー派、キリスト教徒、ドゥルーズ派などのマイノリティへの暴行や殺戮を厳しく非難する」と述べた。

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EUは沿岸地域での「旧政権の残党」による治安紊乱を非難、暫定政権に早急に事態収拾に取り組み、首謀者らを処罰するよう求める(2025年3月10日)

アラビーヤ・チャンネルは、欧州連合(EU)が、沿岸地域での「旧政権の残党」による治安紊乱を非難、暫定政権に対して、早急に事態収拾に取り組み、首謀者らを処罰するよう求めたと伝えた。


また欧州委員会のアニタ・ハイバーر外務安全保障問題担当報道官は声明を発表し、「旧体制の残党」による一連の攻撃を非難する一方、国際人道法を遵守し、いかなる状況下でも民間人を保護する必要があると表明した。

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フマイミーム航空基地に避難している住民数千人(アラウィー派)が抗議デモを行い、「民族浄化」に反対の意思を表明、国際社会による保護を求める(2025年3月10日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、国防軍部隊と内務省総合治安局による犯罪行為から逃れ、シリア駐留ロシア軍の司令部があるフマイミーム航空基地に避難している住民数千人(アラウィー派)が抗議デモを行い、「民族浄化」に反対の意思を表明、国際社会による保護を求めるとともに、帰宅を拒否した。

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RTアラビア語版は、3月6日以降、多数の住民が戦闘や虐殺を逃れてフマイミーム航空基地に避難、駐留ロシア軍が炊き出しを行うなどして、救援活動を行っているとしたうえで、映像や写真を公開した。

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ダマスカス県マッザ区にある内務省総合治安局の本舎に対して、車に乗った正体不明の武装グループが爆弾や機関銃で攻撃(2025年3月10日)

ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、マッザ区にある内務省総合治安局の本舎に対して、車に乗った正体不明の武装グループが爆弾や機関銃で攻撃、同局隊員と交戦した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、バヤーヌーン町で国防省部隊の兵士がいとこに銃で撃たれて死亡した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、スバイナ町に至る街道沿いの井戸で、銃で撃たれて処刑された民間人8人が遺体で発見された。

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i24News:アラウィー派の指導者らがイスラエル政府に保護と支援を呼びかける(2025年3月10日)

イスラエルのi24Newsは、アラウィー派の指導者らが、前政権の崩壊と沿岸地域での虐殺を受けて、イスラエル政府に対して、保護と支援を呼びかけていることを明らかにしたと伝えた。

指導者らは、イスラエルの「もっとも忠実で良い友人」になれるとしたうえで、「野蛮な体制」からイスラエルが救ってくれることを希望しており、イスラエル軍に対して航空機の派遣を要請したという。

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スプートニク・アラビア語:シリア・アラブ赤新月社筋が依然として沿岸地域への立ち入りを禁止される(2025年3月10日)

スプートニク・アラビア語は、シリア・アラブ赤新月社筋の話として、赤新月社のスタッフが依然として沿岸地域に入ることができていないと伝えた。

暫定政権当局は、現地の状況が安全でないとして、シリア・アラブ赤新月社のチームの立ち入りを禁じているという。

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シリア民主軍がダイル・ザウル県でダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルのリーダーを逮捕(2025年3月10日)

ダイル・ザウル県では、ANHAによると、シリア民主軍の軍事作戦師団(TOL)がブサイラ市でダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルのリーダーのハーリド・ムルビド・ウバイド容疑者(アブー・ウマル)を逮捕した。

一方、シリア人権監視団によると、シリア民主軍の兵士がジャルズィー村でダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルに銃で撃たれて死亡した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、カラーマ村で、ダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルがシリア民主軍の検問所を襲撃した。

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レバノンのアッカール県知事:シリア北西部の沿岸地域での混乱を受けて、3月9日午後7時までに1,476世帯(うちレバノン人40世帯)6,078人が県内に避難(2025年3月10日)

レバノンのアッカール県のイマード・ラブキー知事は、NNAの取材に応じ、そのなかでシリア北西部の沿岸地域での混乱を受けて、3月9日午後7時までに1,476世帯(うちレバノン人40世帯)6,078人が県内の複数ヵ所に避難、収容されていると発表した。

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トルコ軍はアレッポ県ティシュリーン・ダム一帯を爆撃(2025年3月10日)

アレッポ県では、ANHAによると、トルコ軍の戦闘機が午前8時頃、ティシュリーン・ダム一帯を爆撃した。

ANHAによると、トルコ軍とシリア国民軍は午後9時頃、ティシュリーン・ダム一帯を砲撃した。

ANHAによると、トルコ軍戦闘機複数機が午後5時頃に、ティシュリーン・ダム一帯を爆撃した。

ANHAによると、トルコ軍が午後6時頃、スィッリーン町近郊のカファーフ村を砲撃し、子ども1人が死亡、2人が負傷した。

ANHAによると、シリア民主軍の広報センターは、ティシュリーン・ダム一帯、カラ・クーザーク橋一帯でトルコ軍とシリア国民軍の迎撃し、多数の戦闘員を殺傷したと発表した。

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アレッポ市のアシュラフィーヤ地区の前線で、国防軍部隊がシリア民主軍の攻撃を受ける(2025年3月10日)

SANAによると、国防省のハサン・アブドゥルガニー報道官が声明を出し、アレッポ県アレッポ市のアシュラフィーヤ地区の前線で、国防軍部隊がシリア民主軍の攻撃を受け、これに応戦し、攻撃してきた部隊に損害を与えたと発表した。

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シリア人権監視団は、沿岸地域での戦闘と虐殺で犠牲者が女性と子どもを含めて973人に上っていることを確認したと発表:国防省報道官は同地での軍事作戦を終了すると発表(2025年3月10日)

シリア人権監視団は、3月6日に沿岸地域で発生した国防軍部隊と内務省総合治安局に対する要撃を受けて、7日に始まった住民(アラウィー派)への虐殺が過去72時間(3月7~9日)で39件に達し、犠牲者が女性と子どもを含めて973人に上っていることを確認したと発表した。

973人の県別の犠牲者の内訳は以下の通り:
ラタキア県545人
タルトゥース県262人
ハマー県156人
ヒムス県10人

このうち民間人(そのほとんどがアラウィー派)の犠牲者は807人。

犠牲者の日にち・県別の内訳は以下の通り。

3月6日
ヒムス県1人

3月7日
タルトゥース県62人
ラタキア県98人

3月8日
ラタキア県227人
タルトゥース県55人
ハマー県79人
ヒムス県5人

3月9日
タルトゥース県103人
ラタキア県194人
ハマー県6人

3月10日
ラタキア県26人
タルトゥース県42人
ハマー県71人
ヒムス県4人

また、シリア人権監視団によると、軍事作戦の終了が宣言されたにもかかわらず、複数の武装グループが国防軍部隊とともに、バーニヤース市近郊のハリースーン村に進入し、略奪、放火、砲撃を行い、住民らは農地への避難を余儀なくされた。

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SANAは以下の通り伝えた。

タルトゥース県タルトゥース市、ラタキア県ラタキア市の警察本部前で、国防省部隊と内務省総合治安局による「旧政権の残党」に対する作戦を支持し、国民統合を主唱するデモが行われた。

国防省部隊は、沿岸地域の村で民間人に違法な行為を行った様子をビデオに録画し、拡散していた2人を逮捕し、軍事法廷に送致した。

憲兵隊パトロール部隊がタルトゥース県内で治安確保と「行き過ぎ」阻止のために展開した。

内務省総合治安局はハマー県のワーディー・ウユーン村一帯で「旧体制の残党」が使用していた大量の武器弾薬を発見した。

内務省総合治安局は、安全と安定を確保するため、ラタキア県の街道などへの展開を続けた。

国防省のハサン・アブドゥルガニー報道官は声明を発表し、沿岸地域での「旧体制の残党」に対する軍事作戦の第2段階の目標が達成され、民間人に対する攻撃の拠点としていた街道沿線のほとんど、ラタキア県のムフターリーヤ村、ムザイリア町、スヌーバル村、タルトゥース県のダーリーヤ村、タアニーター村、カドムース市からこれを排除したとしたうえで、軍事作戦を終了すると宣言した。

今後は、公共機関の再開、住民への基本サービスの提供、安全と安定の確保に向けた取り組みが進められるという。

また、「旧体制の残党」に対しては、「戻ってくるなら、我々も再び迎え撃つ。そこには、退くことを知らず、罪なき者の血で手を汚した者には一切の容赦をしない戦士たちが立ちはだかるであろう」と警告した。

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スワイダー24によると、内務省総合治安局は、ラタキア大学の学生寮に居住するダマスカス郊外県ジャルマーナー市とスワイダー県出身の学生(ドゥルーズ派)の帰郷の安全を確保するため、学生らを乗せた旅客バスを護衛すると表明した。

学生らを乗せたバスは、10日深夜から11日未明にかけてスワイダー県に到着した。

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ANHAによると、北・東シリア地域民主自治局タブカ地域、北・東シリア地域民主和平大会、ジャズィーラ地域弁護士連合はそれぞれ声明を発表し、沿岸地域での市民(アラウィー派)殺戮を非難し、アフマド・シャルア暫定大統領が指導する暫定政権に対して、加害者の処罰を求めた。

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シャルア暫定大統領は3月6日に沿岸地域で発生した事件について調査するための独立調査国民委員会の委員と会談(2025年3月10日)

シリア・アラブ共和国大統領府によると、アフマド・シャルア暫定大統領は、前日の大統領令で設置した、3月6日に沿岸地域で発生した事件について調査するための独立調査国民委員会の委員と会談した。

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シャルア暫定大統領はシリア民主軍のアブディー総司令官と、シリア民主軍をシリア・アラブ共和国の国家機関に統合し、シリアの領土の一体性と分割拒否を確認することを定めた合意文書に署名(2025年3月10日)

シリア・アラブ共和国大統領府によると、アフマド・シャルア暫定大統領は首都ダマスカスで、シリア民主軍のマズルーム・アブディー総司令官と、シリア民主軍をシリア・アラブ共和国の国家機関に統合し、シリアの領土の一体性と分割拒否を確認することを定めた合意文書に署名した。

合意文書の内容は以下の通り。

1. すべてのシリア人が、宗教的・民族的背景に関係なく、能力に基づいて、政治プロセスとすべての国家機関において代表され、これに参加する権利を保障する。
2. クルド社会はシリア国家における不可分の社会であり、シリア国家はその市民権とすべての憲法上の権利を保証する。
3. シリア全土における停戦。
4. 北・東シリアにおけるすべての民間および軍事機関をシリア国家の行政に統合する。そのなかには、国境通行所、空港、石油・ガス田が含まれる。
5. すべてのシリア難民の故郷への帰還を保証し、シリア国家が彼らの安全を確保する。
6. シリア国家はテロの残党や国家の安全・統一を脅かすあらゆる脅威と戦うことを支援する。
7. 分裂の呼びかけ、ヘイト・スピーチ、シリア社会の構成要素間に内乱を生じさせる試みを拒否する。
8. 執行諸委員会は本合意を年内末までに実施するために取り組む。


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SANAによると、ハサカ県、ダイル・ザウル県、タルトゥース県、アレッポ県でシリア民主軍の統合を定めた合意の成立を歓迎するデモが行われた。

タルトゥース県では、憲兵隊がデモ参加者を守るために展開した。



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ANHAによると、合意調印を受けて、ラッカ県、ダイル・ザウル県、ハサカ県で無差別に祝砲が撃たれ、13人が流れ弾にあたり負傷した。

シリア人権監視団によると、ラッカ県で18人が負傷、ハサカ県で2人が負傷、ダイル・ザウル県では1人が死亡、4人が負傷した。

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SANAによると、カタールはシリア民主軍の統合を定めた合意に歓迎の意を示した。

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シャルア暫定大統領はロイター通信のインタビューに応じる:「アラウィー派に対する大量殺戮は、国の統合を推し進める自身の任務における脅威だ」「必要に応じて自身の同盟者も含む責任者を処罰する」(2025年3月10日)

アフマド・シャルア暫定大統領はロイター通信のインタビューに応じ、沿岸地域における混乱に関して、アラウィー派に対する大量殺戮は、国の統合を推し進める自身の任務における脅威だとする一方、必要に応じて自身の同盟者も含めむ責任者を処罰すると約束した。

シャルア暫定大統領は以下のように述べた。

シリアは法治国家であり、法がすべてを裁くことになる。
我々は虐げられた人々を守るために戦った。しかし、どのような理由であれ、無実の血が流されることは許されないし、誰の手によるものであれ、その罪が罰せられずに済むこともない
この状況(3月6日以降の沿岸地域での混乱)は、長年の恨みが爆発する報復の機会となってしまった。

一方、暫定政権側の被害については、治安要員200人が殺害されたことを認めつつ、全体の死者数については独立委員会の調査が完了するのを待ちたいと述べた。

このほか、シャルア暫定大統領は、ドナルド・トランプ政権発足以降、米国政府との接触は一切ないと述べ、その理由として「シリア問題は米国の優先課題ではない。答えは彼らに聞くべきだ。しかし、シリアの扉は開かれている」と述べた。

さらに、ロシアとの関係については、「シリアとロシアの関係を壊したくはない。ロシアの駐留が他国への脅威にならないようにしながら、戦略的関係を維持したい」と述べた。

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