駐シリア米国大使館(現在閉鎖中)は「シリア軍がアレッポ市一帯で進軍するダーイシュ(イスラーム国)を援護するかたちで爆撃している」と主張(2015年6月1日)

駐シリア米国大使館(現在閉鎖中)は、ツイッターの公式ページ(https://twitter.com/usembassysyria)を通じて、アレッポ市一帯に進軍を続けるダーイシュ(イスラーム国)を支援するかたちで、シリア軍が空爆を行っていると吹聴した。

米国大使館のツイッター・アカウントには、英語で「Reports indicate that the regime is making air-strikes in support of #ISIL’s advance on #Aleppo, aiding extremists against Syrian population」、「تشير التقارير الى أن نظام الأسد يقوم بشن ضربات جوية لإسناد تقدم #داعش على #حلب، داعماً بذلك المتطرفين في هجماتهم على السكان السوريين. #سوريا」とのつぶやきが書き込まれた。

なおこのアカウントには、「The fact is that there is no better recruiting tool for #ISIL than the brutality of the Asad regime」、「As we have long said, Bashar al Asad lost legitimacy long ago and will never be an effective counterterrorism partner」、「With these latest reports, Asad is not only avoiding ISIL lines, but, actively seeking to bolster their positon」 といったプロパガンダが連日書き込まれている。
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なお、シリア人権監視団によると、ダーイシュのアレッポ県北部での攻勢により、反体制武装集団はトルコ国境に隣接する拠点への後退を余儀なくされているという。

AFP, June 2, 2015、AP, June 2, 2015、ARA News, June 2, 2015、Champress, June 2, 2015、al-Hayat, June 3, 2015、Iraqi News, June 2, 2015、Kull-na Shuraka’, June 2, 2015、al-Mada Press, June 2, 2015、Naharnet, June 2, 2015、NNA, June 2, 2015、Reuters, June 2, 2015、SANA, June 2, 2015、UPI, June 2, 2015などをもとに作成。

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