『ハヤート』(11月19日付、イブラーヒーム・ハミーディー記者)は、ウィーン3会議を受けてロシア、米国、アラブ諸国が人選を進めているシリアの反体制派の統一代表に関して、国内で事実上の幽閉状態にあるファールーク・シャルア前副大統領が候補者としてあげられている、と伝えた。
同記事によると、ロシア側が9月30日に将兵可能な反体制派の代表者候補38人の名簿を開示したことを受け、米国も以下15人からなる候補者リストを作成、提示したという。
1. ハーリド・ハウジャ(シリア革命反体制勢力国民連立代表)
2. ハーディ・バフラ(同副代表)
3. ナグム・ガーディリー(同副代表)
4. アブドゥルバースィト・スィーダー(同元代表)
5. アイマン・アスファリー(ビジネスマン)
6. アブドゥルカーディル・サンカリー(ビジネスマン)
7. アディーブ・シーシャクリー(無所属活動家)
8. フィダー・ハウラニー(無所属活動家)
9. ラマー・アタースィー(無所属活動家)
10. アフマド・ムアーッズ・ハティーブ(シリア革命反体制勢力国民連立元代表、無所属活動家)
11. ウサーマ・リファーイー(シリア・イスラーム評議会)
12. イブラーヒーム・イーサー(シャイフ)
13. ミシェル・キールー(シリア民主主義者連合)
14. リーム・トゥルクマーニー(シリア民主主義者連合)
15. 不明
同記事によると、このリストは、①米国が「シリア国民の唯一の正統な代表」とみなしていたシリア革命反体制勢力国民連立以外の活動家が含まれていること、②シリア・ムスリム同胞団の代表が含まれていない、という点で、ロシア側に歩み寄ろうとする姿勢が反映されている、という。
一方、アラブ諸国(具体的な国名は不明)も以下8人を含む25人からなる候補者リストを開示したという。
1. ファールーク・シャルア(前副大統領)
2. リヤード・ヒジャーブ(離反した元首相)
3. アーディル・サファル(元首相)
4. アブドゥッラー・ダルダリー(元副首相、UN-ESCWA事務次長)
5. サリーム・イドリース(自由シリア軍参謀委員会元参謀長)
6. アブドゥルイラーフ・バシール(自由シリア軍参謀委員会前参謀長)
7. アナス・アブダ
8. カドリー・ジャミール(元首相、変革解放人民戦線代表、駐ロシア)
AFP, November 18, 2015、AP, November 18, 2015、ARA News, November 18, 2015、Champress, November 18, 2015、al-Hayat, November 19, 2015、Iraqi News, November 18, 2015、Kull-na Shuraka’, November 18, 2015、al-Mada Press, November 18, 2015、Naharnet, November 18, 2015、NNA, November 18, 2015、Reuters, November 18, 2015、SANA, November 18, 2015、UPI, November 18, 2015などをもとに作成。
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