ロシア国防省はトルコ政府がダーイシュ(イスラーム国)との石油密輸取引に関与していることを示す写真、画像を公開(2015年12月2日)

ロシア国防省のアナトリー・アントノフ次官ら幹部が記者会見を開き、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン政権がダーイシュ(イスラーム国)からの石油密輸に関与していることを示す写真、動画を公開した。

公開された写真、動画は2015年8月から11月にかけて撮影されたもので、トルコ国境地帯の街道を走行・徐行するダーイシュのタンクローリーなどが写っている。

アントノフ次官らは、シリア領内からの石油密輸ルートについて、①ダイル・ザウル県~カーミシュリー市(ハサカ県)・ヌサイビン国境通行所、②ダイル・ザウル県~ラッカ市~アレッポ県北部~バーブ・サラーマ(アレッポ県)・オンジュプナル国境通行所~キリス、③ダイル・ザウル県~ラッカ市~アレッポ県北部~バーブ・ハワー(イドリブ県)・ジルヴェギョズ国境通行所~レイハンル、という三つルートが主に存在すると指摘し、密輸には約8,500輌のタンクローリーが使用され、1日20万バレルがトルコ側に密輸されていると述べた。

そのうえで、ダーイシュとの取引にエルドアン大統領の親族が関与していると批判した。

記者会見の映像は、ロシア外務省内の特設ページ「シリア駐留空軍」(http://eng.syria.mil.ru/en/index/syria.htm)でも公開された(https://youtu.be/hQey-FCHhb0)。

エルドアン大統領は11月30日、トルコ政府がダーイシュなどのテロ組織との石油密売買に関与しているとするロシアのヴラジミール・プーチン大統領の主張に対して、こうした主張が証明されれば「大統領職にはとどまらない」としつつ、「プーチン大統領に聞きたい。「あなたは職にとどまれるのか?」と付言、プーチン大統領の主張が事実に反していたら辞任すべきだと立場を暗に示していた。

mil.ru, December 2, 2015

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AFP, December 2, 2015、AP, December 2, 2015、ARA News, December 2, 2015、Champress, December 2, 2015、al-Hayat, December 3, 2015、Iraqi News, December 2, 2015、Kull-na Shuraka’, December 2, 2015、al-Mada Press, December 2, 2015、Naharnet, December 2, 2015、NNA, December 2, 2015、Reuters, December 2, 2015、SANA, December 2, 2015、UPI, December 2, 2015などをもとに作成。

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