ケリー米国務長官「アサド退任はシリア政府と反体制派の協力の条件とはならない」(2015年12月4日)

ジョン・ケリー米国務長官は訪問先のギリシャの首都アテネでの記者会見で、アサド大統領が退陣せずとも、シリア政府と反体制派がダーイシュ(イスラーム国)との戦いにおいて協力することは可能だと述べた。

欧米諸国が支援する反体制武装勢力がダーイシュとの戦いにおいてシリア政府と協力にするにあたって、アサド大統領の退任が前提条件となるかとの問いに答えた発言で、ケリー国務長官は、アサド大統領が最終的に退任するとの確信を反体制派が得られなければ、両者の協力を達成することは「極めて困難」だとも付言した。

アサド大統領の退任の次期について、ケリー国務長官は「アサドをめぐる問題、そして(退任の)タイミングに関して、彼に未来があるか否かという点が明白なら、彼が去らねばならないかどうかは明らかでなくてよい、というのが答えだと思う」と述べた。

ロイター通信(12月4日付)が伝えた。

AFP, December 4, 2015、AP, December 4, 2015、ARA News, December 4, 2015、Champress, December 4, 2015、al-Hayat, December 5, 2015、Iraqi News, December 4, 2015、Kull-na Shuraka’, December 4, 2015、al-Mada Press, December 4, 2015、Naharnet, December 4, 2015、NNA, December 4, 2015、Reuters, December 4, 2015、SANA, December 4, 2015、UPI, December 4, 2015などをもとに作成。

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