米国が「テロ組織」と「穏健な反体制派」の峻別を猶予するなか、各地で徐々に戦闘が再燃(2016年9月15日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が、シリア政府支配下のアレッポ市ハラブ・ジャディーダ地区に近い科学技術センター、ザフラー協会地区に着弾した。

これに対して、戦闘機(所属明示せず)は、反体制武装集団支配下のカブターン・ジャバル村に対して空爆を行った。

また、AMC(9月15日付)は、アレッポ市ブスターン・カスル地区、ザバディーヤ地区でシリア軍の狙撃により1人が死亡したと報じた。

**

ハマー県では、シリア人権監視団によると、無人戦闘機(所属明示せず)が県北西部にあるイッザ軍の拠点を空爆し、複数の戦闘員が死傷した。

また戦闘機(所属明示せず)が、ナースィリーヤ丘一帯を空爆した。

一方、SANA(9月15日付)によると、ジュンド・アクサー機構などからなる反体制武装集団が停戦に違反して、県北部のマアーン村一帯、ハッターブ村一帯のシリア軍拠点を攻撃し、シリア軍と人民防衛諸集団がこれに応戦して、交戦状態となった。

**

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がカフルラーハー市を空爆、またシリア軍がウンク・ハワー村、ラッフーム村を砲撃した。

**

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がフーシュ・ナスリー村一帯、リーハーン農場、フーシュ・ファーラ村、ナシャービーヤ町でジハード主義武装集団と交戦し、シャイフーニーヤ村一帯を砲撃した。

**

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がマール村、カフル・ナースィジュ村、ヤードゥーダ村を砲撃した。

またダーイル町に迫撃砲弾8発が着弾した。

**

クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、ハムリーヤ村一帯で、シリア軍がシャームの民のヌスラ戦線(シャーム・ファトフ戦線)などからなる反体制武装集団と交戦し、武装集団戦闘員2人が死亡した。

AFP, September 15, 2016、AMC, September 15, 2016、AP, September 15, 2016、ARA News, September 15, 2016、Champress, September 15, 2016、al-Hayat, September 16, 2016、Iraqi News, September 15, 2016、Kull-na Shuraka’, September 15, 2016、al-Mada Press, September 15, 2016、Naharnet, September 15, 2016、NNA, September 15, 2016、Reuters, September 15, 2016、SANA, September 15, 2016、UPI, September 15, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.