ダーイシュのバグダーディー指導者が音声声明でサウジアラビア、トルコ、ムスリム同胞団を批判(2016年11月2日)

ダーイシュ(イスラーム国)の指導者アブー・ムハンマド・バグダーディー氏によると思われる音声声明が、フルカーン広報制作機構を通じて発表された。

「これがアッラーとその使徒が約束したこと」と題された音声声明のなかで、バグダーディー氏は、イラク軍、ペシュメルガ主導のモスル奪還作戦に関して「背教の民族」からの攻撃と位置づける一方、ロシアとシリア政府がヌサイリー派の国を作ろうとしていると非難した。

またトルコが全面支援する反体制武装集団、アル=カーイダ系のシャーム・ファトフ戦線などからなる「反体制派」については、「背教者」と断罪した。

バグダーディー氏はさらにサウジアラビアに関して、「イラクとシャームのイスラーム教徒に対する戦争」に荷担し、「悪」を蔓延させようとしていると師団し、ダーイシュのサウジアラビア人メンバーに対して、サウジ首脳を標的とした攻撃を行うよう呼びかけた。

一方、トルコに関して、バグダーディー氏は、シリアとイラクに介入していると非難、戦闘をトルコにも拡大するよう主唱した。

このほか、バグダーディー氏は、ムスリム同胞団について「カリフ制に戦いを挑む十字軍の毒剣の先」などと非難した。

AFP, November 3, 2016、AP, November 3, 2016、ARA News, November 3, 2016、Champress, November 3, 2016、al-Hayat, November 4, 2016、Iraqi News, November 3, 2016、Kull-na Shuraka’, November 3, 2016、al-Mada Press, November 3, 2016、Naharnet, November 3, 2016、NNA, November 3, 2016、Reuters, November 3, 2016、SANA, November 3, 2016、UPI, November 3, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.