アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市西部のダーヒヤト・アサド地区で10日深夜からシリア軍、親政権武装勢力とシャーム・ファトフ戦線などからなるファトフ軍との間で戦闘が激化した。
戦闘は、シリア軍が2週間前にファトフ軍によって制圧された同地の奪還をめざして進軍したことによるものだという。
また戦闘はアレッポ市郊外のマンヤーン村(別名ビンヤーミーン村)一帯でも激化した。
一方、クッルナー・シュラカー(11月11日付)などによると、カフルダーイル村が空爆を受け、女性子供を含む10人(ARA News(11月11日付)によると12人)が死亡した。
ARA News(11月11日付)によると、この空爆によりカフルズィーター専門病院が利用不能になった。
他方、SANA(11月11日付)によると、シリア軍が予備同盟部隊とともにアレッポ市西部郊外のマンヤーン村を、ファトフ軍との交戦の末に完全制圧した。
シリア軍はまた、アレッポ市ラーシディーン地区(第4区)、ハーン・アサル村、バースィル森、マンスーラ村、マスカナ市、カシーシュ空港一帯で反体制武装集団の拠点を空爆した。
このほか、ムジャーヒディーン軍はSNSを通じて声明を出し、アレッポ市西部郊外での戦闘でウサーマ・ダルウィーシュ司令官(通称アブー・アラー・ハラマイン)が戦死したと発表した。
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ダマスカス郊外県によると、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がドゥーマー市一帯を空爆し、子供4人、女性2人を含む9人が死亡した。
またシリア軍は、ブワイダ村・ダイルハビーヤ村回廊一帯で、シャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団と交戦した。
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ハマー県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がカフルズィーター市、ラターミナ町、ムーリク市一帯を空爆、またヘリコプターがカフルズィーター市、タイバト・イマーム市、サイヤード村を「樽爆弾」で空爆した。
一方、SANA(11月11日付)によると、シリア軍がタイバト・イマーム市、ナースィリーヤ丘、ブワイダ村、ワーディー・アンズ、ムーリク市およびその南部、マアーン村北部、ズラーキーヤート村、カフルズィーター市でシャーム・ファトフ戦線などからなる反対晴雨そう集団の拠点を空爆した。
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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、航空機複数基がファトフ軍の包囲を受けるフーア市、カファルヤー町に支援物資を投下した。
また戦闘機(所属明示せず)がマアッラト・ハルマ村、ハーン・シャイフ市一帯、ジャバーラー村を空爆した。
一方、ARA News(11月11日付)によると、シャーム・ファトフ戦線が主導するファトフ軍治安委員会が、イドリブ市中心街で、金曜の集団礼拝後に、シリア政府に内通していたとされる住民4人を公開処刑した。
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クナイトラ県では、SANA(11月11日付)によると、シャーム・ファトフ戦線がハドル村を砲撃した。
これに対して、シリア軍はジュャバーター・ハシャブ村、タルジャナ村、ザフラト・カッサール村、ハムリーヤ丘に展開するシャーム・ファトフ戦線などの反体制武装集団に対して激しい砲撃を行った。
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ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(11月11日付)によると、戦闘機(所属明示せず)が前日に引き続き、ヨルダン国境に面するナスィーブ国境通行所を空爆し、青年1人が負傷した。
空爆はパスポート・コントロール施設にも及んだ。
AFP, November 11, 2016、AP, November 11, 2016、ARA News, November 11, 2016、Champress, November 11, 2016、al-Hayat, November 12, 2016、Iraqi News, November 11, 2016、Kull-na Shuraka’, November 11, 2016、al-Mada Press, November 11, 2016、Naharnet, November 11, 2016、NNA, November 11, 2016、Reuters, November 11, 2016、SANA, November 11, 2016、UPI, November 11, 2016などをもとに作成。
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