シリア軍がアル=カーイダ系組織主導の反体制派支配下のアレッポ市東部に過去最大規模の攻撃を行い、30人以上が死亡(2016年11月19日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍戦闘機およびヘリコプターが、反体制武装集団支配下にあるアレッポ市東部を激しく爆撃・砲撃した。

爆撃・砲撃を受けたのは、バーブ・ハディード地区、フィルドゥース地区、サイフ・ダウラ地区、ハイダリーヤ地区、ハラク地区、ブスターン・バーシャー地区、ブアイディーン地区、アイン・タッル地区、シャッアール地区、マシュハド地区、マサーキン・ハナーヌー地区、フィルドゥース地区、アンサーリー地区、マイサル地区、サーフール地区、サーリヒーン地区、カーディー・アスカル地区、スッカリー地区、ジルス・ハッジ地区、ジュルーム地区、バーブ・ナイラブ地区、旧市街などで、少なくとも6人が死亡し、多数が負傷、マアーディー地区の病院やナイラブ地区のホワイト・ヘルメットのセンターが被弾し、利用不能となった。

これを受け、アレッポ市東部の学校は臨時休校となり、同地の医療衛生福祉を管理するアレッポ保健局は声明で、反体制武装集団支配下の地域のすべての病院が利用不能となったと発表した。

クッルナー・シュラカー(11月19日付)によると、アレッポ市東部での19日の死者は少なくとも38人、負傷者は150人以上。

「自由アレッポ県」のホワイト・ヘルメット事務局がSNSを通じて発表したところによると、19日の攻撃はこれまで最大規模で、2000発の迫撃砲弾、250回の空爆が実施され、28人が死亡、150人以上が負傷したという。

また反体制武装集団支配地域北部では、シリア軍、親政権武装集団が反体制武装集団と交戦した。

アレッポ市外でも、シリア軍はハイヤーン町を空爆した。

一方、SANA(11月19日付)によると、シリア軍がマンスーラ村、フライターン市、アナダーン市でファトフ軍の拠点を空爆した。

これに対して、反体制武装集団はアレッポ市アアザミーヤ地区、サイフ・ダウラ地区を砲撃し、2人が死亡、7人が負傷した。

Kull-na Shuraka', November 19, 2016

Kull-na Shuraka’, November 19, 2016

AFP, November 19, 2016、AP, November 19, 2016、ARA News, November 19, 2016、Champress, November 19, 2016、al-Hayat, November 20, 2016、Iraqi News, November 19, 2016、Kull-na Shuraka’, November 19, 2016、al-Mada Press, November 19, 2016、Naharnet, November 19, 2016、NNA, November 19, 2016、Reuters, November 19, 2016、SANA, November 19, 2016、UPI, November 19, 2016などをもとに作成。

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