アレッポ市攻防戦はシリア軍が反体制派支配地域の95%強を解放し最終段階へ(2016年12月12日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団(アレッポ・ファトフ軍作戦司令室、ないしはアレッポ軍)がアレッポ市南東部の6地区から撤退、シリア軍が同地を制圧した。

反体制武装集団が撤退したのは、ブスターン・カスル地区、カッラーサ地区、カラム・ダアダア地区、フィルドゥース地区、ジュルーム地区、ジスル・ハッジ地区。

この撤退に先立ち、シリア軍はシャイフ・サイード地区、サーリヒーン地区を制圧していた。

一方、SANA(12月12日付)によると、シリア軍が予備部隊、同盟部隊とともにアレッポ市南東部で反体制武装集団の掃討を続け、ブスターン・カスル地区、シャイフ・サイード地区、シハーディーン地区、イスカーン地区、カラム・エフェンディー地区、カラム・ダアダア地区、サーリヒーン地区、ジルス・ハッジ地区、ジャッルーム地区、バーブ・マカーム地区、フィルドゥース地区、カルアト・シャリーフ地区を制圧し、治安と安定を回復した。

シリア軍はまた、カッラーサ地区、スーク・ハール地区に進軍、反体制武装集団の残党を追撃した。

almasdarnews.com, December 12, 2016

almasdarnews.com, December 12, 2016

al-Hayat, December 13, 2016

al-Hayat, December 13, 2016

シリア人権監視団によると、これにより、アレッポ市の反体制武装集団は「完全に衰退」し、「アレッポの戦いは終わり」を迎えつつあり、シリア軍による同地の完全解放は「時間の問題」となった。

反体制武装集団はアレッポ市東部の95%強を喪失、マシュハド地区とスッカリー地区の全域のほか、市内の複数カ所を維持しているだけで、これらはいつ陥落しても不思議でないという。

一方、ロイター通信(12月12日付)が伝えたところによると、アレッポ市治安委員会議長を務めるシリ軍のザイド・サーリフ少将は記者団に対して、アレッポ市攻防戦が最終段階に入ったとしたうえで「アレッポ市東部の戦いを早急に終わらせねばならない。つまり反体制派にとって時間は非常に限られたものとなっている。降伏するか、死ぬかだ」と述べた。

このほか、SANA(12月12日付)によると、反体制武装集団がシリア政府支配下のアレッポ市イザーア地区、バーブ・ファラジュ地区、マイサルーン地区、マシャーティーヤ地区、サイフ・ダウラ地区、マアーディー地区、マルジャ地区、マガーイル地区を砲撃し、8人を殺害、47人を負傷させた。

SANA, December 12, 2016

SANA, December 12, 2016

AFP, December 12, 2016、AP, December 12, 2016、ARA News, December 12, 2016、Champress, December 12, 2016、al-Hayat, December 13, 2016、Iraqi News, December 12, 2016、Kull-na Shuraka’, December 12, 2016、al-Mada Press, December 12, 2016、Naharnet, December 12, 2016、NNA, December 12, 2016、Reuters, December 12, 2016、SANA, December 12, 2016、UPI, December 12, 2016などをもとに作成。

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