シリア軍武装部隊総司令部は声明(https://youtu.be/Le-d5jE_sks)を出し、アレッポ市東部に残留していた反体制武装集団戦闘員の退去が完了し、アレッポ市を解放し、治安と安定を回復したと発表、テロ根絶に向けた愛国的任務の遂行と全国土の治安・安定回復への意志を表明した。
『ハヤート』(12月23日付)によると、アレッポ市東部に留まっている反体制武装集団戦闘員とその家族約4,000人が、シリア政府の用意した大型旅客バス、マイクロバス、貨物車輌などに分乗し、ラームーサ通行所を経由して、ファトフ軍の支配地域(アレッポ市ラーシディーン地区)に退去した。
なお、アレッポ市東部(ザバディーヤ地区、マシュハド地区、サラーフッディーン地区、アンサーリー地区)から退去した反体制武装集団戦闘員とその家族は合計で3万4,000人にのぼったという。
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国連人道問題調整事務所(OCHA)のヤンス・ラーク報道官はAFP(12月22日付)に対して、国連の監視チーム31人(シリア人と外国人から構成、うち20人がダマスカスから派遣)がアレッポ市東部からの反体制武装集団戦闘員とその家族の退去作業の最終段階を監視するため、ラームーサ通行所に配置されたと述べた。
監視チームの配置は、国連安保理決議第2328号採択(19日)を受けた動き。
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アレッポ県では、SANA(12月22日付)によると、アレッポ市内各所で、アレッポ市東部解放と同地の治安・安定回復を祝う行進が行われ、住民が参加した。
AFP, December 22, 2016、AP, December 22, 2016、ARA News, December 22, 2016、Champress, December 22, 2016、al-Hayat, December 23, 2016、Iraqi News, December 22, 2016、Kull-na Shuraka’, December 22, 2016、al-Mada Press, December 22, 2016、Naharnet, December 22, 2016、NNA, December 22, 2016、Reuters, December 22, 2016、SANA, December 22, 2016、UPI, December 22, 2016などをもとに作成。
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