シャーム・ファトフ戦線は、反体制武装集団4組織とともに共同声明を出し、新たな組織「シャーム解放機構」として完全統合すると発表した。
「シャーム解放機構」に参加したのは、シャーム・ファトフ戦線、ハック旅団、アンサールッディーン戦線、スンナ軍、ヌールッディーン・ザンキー運動の5組織で、委員長にシャーム自由人イスラーム運動前司令官のアブー・ハーシム・ジャービル氏が就任した。
「シャーム解放機構」は、シャーム・ファトフ戦線によるムジャーヒディーン軍拠点攻撃に端を発した両者の対立のなかで、ムジャーヒディーン軍を支持する武装集団がシャーム自由人イスラーム運動への合流を求め、同運動がこれらを吸収、シャーム・ファトフ戦線と対決姿勢を鮮明にしたことをうけた動き。
なお、ヌールッディーン・ザンキー運動は、シャーム解放機構への参加に先立って、一部メンバーが離反し、シャーム自由人イスラーム運動寄りの姿勢をとるシャーム軍団に合流した。
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シャーム解放機構の司令官に任命されたアブー・ハーシム・ジャービル氏は、ツイッター(1月28日付)のアカウントを通じて、シャーム自由人イスラーム運動からの離反(辞任)を表明、「我々は(旧)シャーム・ファトフ戦線とそのほかの組織との間で行われている戦闘の停止を宣言する」と発表した。
AFP, January 28, 2017、AP, January 28, 2017、ARA News, January 28, 2017、Champress, January 28, 2017、al-Hayat, January 29, 2017、Iraqi News, January 28, 2017、Kull-na Shuraka’, January 28, 2017、al-Mada Press, January 28, 2017、Naharnet, January 28, 2017、NNA, January 28, 2017、Reuters, January 28, 2017、SANA, January 28, 2017、UPI, January 28, 2017などをもとに作成。
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