スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表はロシアを訪問し、セルゲイ・ショイグ国防大臣、セルゲイ・ラブロフ外務大臣と個別に会談し、シリア情勢への対応について意見を交わした。
会談で、ショイグ国防大臣は「政府軍と穏健な反体制派の直接戦闘を終わった」との見方を示すとともに、「穏健な反体制派とテロ組織の支配地域を正確な地図」案を、ロシアがアスタナ2会議の交渉に向けて作成したことを明らかにし、この案が承認されることへの期待を寄せた。
また政治プロセスについては、ロシアが提案した新憲法草案をシリア社会全体で検討する必要があると述べた。
これに対して、デミストゥラ氏は、アスタナでのロシア、トルコ、イラン仲介によるシリア政府と反体制武装集団との交渉で停戦が確固たるものとなれば、紛争終結への地平が切り開かれると述べる一方、現在も一部地域で戦闘が続いていることに懸念を示した。
一方、ラブロフ外務大臣は、ロシアによる新憲法草案提起について、憲法をめぐるさまざまな草案を議論することを促すことが目的だと述べる一方、停戦地域の拡大への取り組みを継続する意思を示した。
『ハヤート』(2月17日付)が伝えた。
AFP, February 16, 2017、AP, February 16, 2017、ARA News, February 16, 2017、Champress, February 16, 2017、al-Hayat, February 17, 2017、Iraqi News, February 16, 2017、Kull-na Shuraka’, February 16, 2017、al-Mada Press, February 16, 2017、Naharnet, February 16, 2017、NNA, February 16, 2017、Reuters, February 16, 2017、SANA, February 16, 2017、UPI, February 16, 2017などをもとに作成。
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