カザフスタンの首都アスタナで、同国外務省主催によるシリア政府と反体制武装集団の和平協議(アスタナ2会議)が開幕した。
しかし、ARA News(2月16日付)によると、反体制武装集団の代表団が遅れてアスタナ入りし、またシリア・ロシア両軍による空爆継続を理由に開会式への出席を拒否したため、開会は予定より2時間遅れた。
また、初日の会合は、反体制武装集団の代表団が欠席したまま行われた。
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アスタナに到着した反体制武装集団代表団の団長を務めるイスラーム軍のムハンマド・アッルーシュ氏は「ロシアが空爆停止を誓約するまで議場には入らない」と述べているという。
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『ハヤート』(2月17日付)などによると、シリア政府の代表団長を務めるバッシャール・ジャアファリー国連シリア代表は会合後の記者会見で、反体制武装集団側が「政治的解決を信じる勢力とテロリストを峻別する合意への署名を拒否している」と指摘するとともに、「反体制武装集団とトルコの代表団の無責任な遅刻ゆえに…アスタナ2会議は閉幕声明を採択することができなくなった」と批判した。
一方、ロシアとイランの代表は、停戦維持や対話開始への支持を表明した。
AFP, February 16, 2017、AP, February 16, 2017、ARA News, February 16, 2017、Champress, February 16, 2017、al-Hayat, February 17, 2017、Iraqi News, February 16, 2017、Kull-na Shuraka’, February 16, 2017、al-Mada Press, February 16, 2017、Naharnet, February 16, 2017、NNA, February 16, 2017、Reuters, February 16, 2017、SANA, February 16, 2017、UPI, February 16, 2017などをもとに作成。
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