マックマスター国家安全保障問題担当米大統領補佐官「ミサイル攻撃はトランプ大統領に示した三つの選択肢のなかで「もっとも強力でないもの」」(2017年4月7日)

ドナルド・トランプ大統領は6日(米時間)、記者会見を行い、4日のイドリブ県ハーン・シャイフーン市での化学兵器によると思われる攻撃への対抗措置として、米軍がヒムス県南東部にあるシリア軍のシャイーラート航空基地一帯をトマホーク巡航ミサイルで攻撃したと発表した。

会見のなかで、トランプ大統領は滞在先のフロリダ州パームビーチ(マール・ア・ラーゴ)で、「私は今夜、化学兵器による攻撃が行われたシリア国内の航空基地の軍事攻撃を命令した…。これは米国にとって、化学兵器の拡散と使用を抑止するという重大な安全保障上の国益に沿ったものだ」と述べた。

Pentagon, April 7, 2017

トランプ大統領はまた「アサドは数え切れないほどの男女、そして子供たちの命を奪った…。じわじわと死んでいった。かわいい赤子も残虐に殺された。いかなる神の子もこうした恐怖を味わってはならない」と非難、「文明諸国」に対して米国とともに「シリアでの惨殺と流血を終わらせるため」行動するよう呼びかけた。

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シリアに対する軍事攻撃は5日夜から6日にかけて、ジム・マティス国防長官、ヘンリー・マックマスター国家安全保障問題担当大統領補佐官、レックス・ティラーソン国務長官らによって立案された。

マックマスター補佐官によると、「トランプ大統領と協議したオプションは三つあった…。大統領は私たちにこのうちの二つのオプションに焦点を当てるよう要請し、これらの選択肢は具体化していった。彼は一連の質問を行い、我々はこれに対して回答した」としたうえで、ミサイル攻撃が、トランプ大統領に対して提示された選択肢のなかで「もっとも協力でない」(least powerful)なものだったことを明かした。

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レックス・ティラーソン国務長官は、米軍によるヒムス市シャイーラート航空基地に対するミサイル攻撃に関して、記者団に対して「ロシアは明らかに、この問題(シリアでの化学兵器全廃)で責任を果たすことに失敗した…。ロシアも(シリア軍による化学兵器保有・使用)に加担してきた、ないしはロシアはこの合意(化学兵器全廃に関する合意)を実施する能力を充分持ち合わせていなかっただけだ」と述べた。

AFP, April 7, 2017、AP, April 7, 2017、ARA News, April 7, 2017、Champress, April 7, 2017、al-Hayat, April 8, 2017、Iraqi News, April 7, 2017、Kull-na Shuraka’, April 7, 2017、al-Mada Press, April 7, 2017、Naharnet, April 7, 2017、NNA, April 7, 2017、Reuters, April 7, 2017、SANA, April 7, 2017、UPI, April 7, 2017などをもとに作成。

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