シリア人権監視団はスペンサー米ホワイト・ハウス報道官の発言を受けるかのようにシリア軍による「樽爆弾」使用を強調(2017年4月11日)

ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、カーブーン地区一帯でシリア軍、親政権武装勢力がシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦、シリア軍は同地を空爆・砲撃した。

シリア軍はまた、ティシュリーン地区を砲撃した。

**

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ダルアー市マンシヤ地区でシリア軍がシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦、シリア軍が同市を「樽爆弾」で空爆した。

また、クッルナー・シュラカー(4月11日付)によると、ロシア軍戦闘機がダルアー市でシリア軍が拠点としていた建物(社会保険ビル)を誤爆した。

一方、SANA(4月11日付)によると、シリア軍がダルアー市カラク地区、ミスリー交差点、バジャービジャ地区、マンシヤ地区西部、旧税関地区西部でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

**

ハマー県では、SANA(4月11日付)によると、県北部のタイバト・イマーム市・マアルダス村・スーラーン市を結ぶ回廊地帯、スカイク丘一帯で、シリア軍がシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

これに関して、シリア人権監視団は、ショーン・スパイサー米ホワイトハウス報道官の発言を受けるかたちで、シリア軍が「樽爆弾」を投下したと発表した。

ただし、「樽爆弾」の使用頻度は「相対的に低下している」のだという。

また、同監視団によると、マアーン村、カッバーリーヤ村、カウカブ村一帯、マアルダス村一帯でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団とシリア軍が交戦したほか、戦闘機が、ムーリク市、ラターミナ町、カフルズィーター市を空爆した。

**

イドリブ県では、ARA News(4月11日付)によると、シリア軍がジスル・シュグール市に対して白リン弾で空爆を実施した。

AFP, April 11, 2017、AP, April 11, 2017、ARA News, April 11, 2017、Champress, April 11, 2017、al-Hayat, April 12, 2017、Iraqi News, April 11, 2017、Kull-na Shuraka’, April 11, 2017、al-Mada Press, April 11, 2017、Naharnet, April 11, 2017、NNA, April 11, 2017、Reuters, April 11, 2017、SANA, April 11, 2017、UPI, April 11, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.